空港の検疫(PCR検査等)状況
はじめに
新型コロナウィルスの影響で今後もしばらく海外渡航が難しい状況が続くと思いますが、今後、海外から日本に帰国される方もいらっしゃると思いますので、私が以前Twitter等で共有した内容をこちらでまとめておきたいと思います。
私は、6月3日にイスラエルを出国(フランクフルト経由のルフトハンザ便)、4日朝羽田空港に到着し、その日中にPCR検査で陰性の結果を受領後、入国手続を行い、都内ホテルで14日間の外出自粛を行いました。なお、今回の入国手続とは関係なく、帰国後に抗体検査を受ける機会がありましたが、残念ながら(?)陰性でした。
また、今回主に紹介するのは羽田空港の状況で、成田空港とは状況が異なるようなのでご留意ください。成田では、後述する通り、(国際線が多いからだと思いますが)PCR検査の結果を受領するまでに2日程かかるようで、(自宅待機者以外は)その間は政府指定ホテルにて結果を待つようです。また、成田空港では、PCR検査数が1日あたり1000件を超える日もあるそうで、待機時間が長くなるケースもあるかもしれません。
羽田空港での検疫状況サマリー
①到着した後、検疫所の準備が整うまで45分ほど機内で待機(∔必要書類の記入)
②自宅待機者→ホテル待機者という順番でPCR検査(待ち時間も入れると1時間半程)
③a. 自宅待機者は、PCR検査の結果を待たずに入国手続を行い、公共交通機関を使わずに自宅に向かう(検査結果受領までは、陽性の場合は1,2日、陰性の場合は結果待ちの方が多いので4-6日かかるとのこと)
③b. ホテル待機の方は、日本への到着が遅い時間とならない限りその日中に結果を受領でき、その後入国して、ホテルへ向かう。私は、ホテル待機者だったので、こちらのパターンで、検査から約6時間後(フライト到着から約9時間後)に陰性の結果を受領しました。
上記は、6月4日時点での情報ですが、その後に帰国された方からの報告を見ると、現在も状況はあまり変わっていないようです。
それでは、以下で、参考になりそうな情報を共有していきたいと思います。
PCR検査
検査自体は鼻に綿棒を入れるのみなので1瞬で終わります。
結果受領までに一定の時間を要しますが、これ位短時間の検査であれば、早期に無症状者を発見するために、(医療崩壊しないよう)無症状者を自宅又はホテルで隔離する前提で、イスラエルのようにもっと積極的にPCR検査を実施しても良かったのではないかと思いました。
また、唾液検査が話題ですが、空港検疫ではまだ導入されていませんでした。ただ、厚労省が7月1日付けで唾液検査を無症状の人にも認める方針を明らかにし、空港での検疫に限定して近々運用を始める予定とのことなので、もうすぐ空港でも唾液検査が導入されると思います。
現状の鼻に綿棒を入れる検査は、痛くはありませんが、涙が出るようなこしょばい感じでしたので小さい子供は泣き出すと思いますし、くしゃみをしてウイルスを飛散するリスクもありますので、結果の正確性がさほど変わらないのであれば、唾液検査の方が良いですよね。
羽田検疫所
羽田空港におけるPCR検査結果を待つ場所はかなり広いので、ここで感染する可能性は低そうです。
プラグがたくさんあるので、PC、携帯も自由に充電できます。
待ち時間が長い場合には弁当が配布されます(軽食を購入する自販機も有)。
預けた荷物は待機場所まで運んでくれました。
検疫所では、検疫済みであることを示す証明書を受領し、希望すれば、陰性の結果受領後に、当該証明書の裏に陰性であることを示すスタンプを押してもらえます(ホテル滞在で必要な場合がありますので、なくさないようにしてください)。
検疫所では厚労省の方が終始丁寧に対応してくれます。
ホテルで14日間待機する場合
私のようにレンタカー→ホテル待機を選択される方は、検査結果の受領が遅くなる場合にはレンタカー営業所が閉まってますので、空港で一泊するか、近くのホテルで宿泊する必要があります。空港近くのホテルまでは外出自粛者用のバスで送ってくれますので、空港近くのホテルに14日間滞在するのも一案です。PCR検査結果の受領が翌日になる場合には周辺のホテルに無料で泊まれるという情報も流れておりますが、羽田空港の場合はこちらは非公式のようで、基本的には、PCR検査の結果が出るまでは(仮に日をまたごうとも)空港の待合所で待つ必要があるとの案内がありました。(この点は、1日当たりの検査数等の状況によって対応が異なるかもしれません)
私の場合、陰性の結果が出たのが午後6時で、レンタカー営業所が閉まる時間だったので、レンタカーの予約を明朝に変更し、宿泊予定の都心のホテルの予約も無料キャンセルさせてもらい(翌日のアーリーチェックインも無料で対応してくれました。)、到着日は空港近くの東横INN羽田空港1に泊まりました。レンタカー営業所のタイムズカー羽田店からは歩いて7分ですので、私のようにレンタカー→ホテル待機を選択される場合には、こちらの組み合わせがお薦めです。
ホテル待機中は、2日に1回ほど体調等を確認するための電話がありますが、それ以外の管理はありません。
成田空港の検疫状況
成田空港の場合は、上述のとおり、自宅待機を選択しない方は、PCR検査の結果を受領するまで2日程かかるようで、その間は政府指定ホテルにて結果を待つようです。
ホテルまでの移動はバスですが、羽田空港からホテルまでの移動と異なり、PCR検査の結果が判明していない段階での移動なので、車内はビニールシートで覆われており、外が見えない状況となっているそうです。この状況で、行き先を告げられずに1、2時間移動するようです。また、バスの運行が2時間に1本なので、バスに乗る前にある程度待たなければならない可能性もあるとのことです。帰国フライトの疲れに、結果が判明していないことも相俟って、ストレス負荷は結構しんどそうです。
PCR検査結果待ちのホテルでは、 2日間、部屋から出ることが許されず、出前も禁止で、食事は、朝食は朝8時~9時頃、昼食は12時~13時頃、夕食は17時半~18時半頃に配給され、館内放送でアナウンスによってドアノブに掛けられている袋に入ったお弁当と飲み物を受け取るそうです。指定ホテル滞在中は、飲酒・喫煙も禁止されているそうです。
自宅待機できる方は、そもそも検査結果を待つ必要がないので問題ありませんが、ホテル待機を検討されている方は、羽田と成田で、都心との距離だけでなく、検査結果が出るまでの時間、検査結果が出るまでの待機場所・ホテルの環境(成田空港の待機所は、段ボールで待機スペースが区切られているようです)も異なる可能性が高いので、フライトを選択する際にはこれらの点に留意する必要があります。
まとめ
成田の状況を聞いていると、個人的には、(もしあれば)羽田着便を選択する方がストレスは少なくて済むのではないかと思っています。外出自粛期間は、日本到着の次の日から起算して14日間ですが、成田の場合は、最初の2日間をPCR検査の結果を受領するまでの待機として、食費含め国の負担で空港近隣ホテルに滞在できますので、この点をメリットと感じる方もいるかもしれませんが。。。
なお、無症状患者について、退院基準が、「原則、検体採取日から10日間(従前は14日間)経過した場合に退院可能とする(検体採取からの期間の短縮)」となりましたが、外出自粛期間の14日が短縮される可能性もあるのでしょうか。
以上、今後日本に帰国される方にとって少しでも参考になれば幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?