キーエンスの営業極意④

今週の課題図書(?)と決めて読んでいる本書

本日も気になったワードを自分のアウトプットへと繋げていきたいと思います。

・キーエンスの商品の全体の 1割程度をキーエンスエンジニアリングが製造し、量産方法が確立した残りの 9割の製造を協力会社に依頼しているとみられる。

・キーエンスエンジニアリングでは、「組み立て方はこれで問題ないか」「この作業にはこれだけの工数がかかる」といった詳細を検証しながら量産方法を確立していく。単に製造を委託するのではなく、製造プロセスとそのコストを知るこの会社を持つことが、協力会社の「監視」の役目を果たしている。

・「協力会社とは〝ウィン-ウィン〟の関係でなければ無理だ。『 1年分保証して買い付けます』『短納期は割増料金、残業代もきっちり払います』と条件をしっかり提示して、当初の計画通り発注する。その代わり、仕事はしっかりお願いしますね、と。それが成り立たないと〝離婚〟になりかねない。『取引先は夫婦と一緒や』とよく言っていた」

キーエンスエンジニアリングはキーエンスの100%子会社とのことで、実質的なキーエンスの「工場」というわけですが、自社でやるのは生産活動ではなく、『最も効率的な量産方法の確立』であり、それが確立されたらあとは協力会社に振って生産してもらうことで、コストを抑えているそう。

この考え方は映像制作の業界でも利用できる考え方で、いかに商品としての仕様をシンプルにして、マニュアル化するかに全力を注ぐ。
そこが仕事の全てといってもいい考え方なのだということが分かります。
キーエンスに取っては生産活動は仕事ではなく作業なんだなということを実感させられました。

・キーエンスは他社に比べてサプライヤーに早く支払い、顧客からはゆっくりと回収しているわけだ。さらにサプライヤーへの支払いは、手形より条件がいい現金振り込みにしている。  これについて小宮氏は「災害や貿易摩擦など有事の際でも最優先に部材を供給してもらえるよう考慮しているのではないか」

この考え方も目から鱗でした。
普通に考えたら入金後に支払いが来るのが間違いなくいいはずなのに、それを逆にするという発想。
何のメリットも無いと思ってたのに、有事の際の部材確保のための工夫を平時から行っているというのは脱帽です。
確かに供給元からすれば、どこよりも支払いを早くしてくれるクライアントの方が先に部品納入しますもんね。
納得。

自分が常識だと思っていたのが、ことごとく覆される本で本当にキーエンスという会社は面白いなと感じます。


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