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2023秋、激ハマりしてるおすすめPODCAST

相変わらず自宅ではテレビを付けず、代わりにPODCASTばかり流している。

最近のお気に入りを2本、紹介させてほしい。

1 :金曜開店 砂鉄堂書店

TBSラジオのプレ金ナイトでもおなじみのライター・武田砂鉄さんと講談社の企画。武田さんが、毎回本を紹介し、自分考えたことを語る。

おすすめ回は、結構内容的には重いのだが、下記の回。

自分の親はバブル世代で、自分と親との間に当たる「就職氷河期」と呼ばれる世代の方と話す機会があまりないのだが、

最近の関心は就職氷河期世代がどういう就活を経験したのか、と、彼らに対してあまりに世間、社会が非情すぎないか?ということだ。

ゲストの小林さんはご自身も氷河期世代で、ライフワーク的に氷河期世代について研究してこられた方とのこと。

氷河期世代の多くは非正規雇用だった。
正社員になるのが本当に難しく、安定しない雇用、安い賃金で働き、子供を持ってからも苦しい思いをした。

また、保育園に政府がお金を回しても、経営者の都合で人件費に回っていない現実や、
保育士が30名で、子供を見ている環境だから虐待や事故も起こりやすいという悲しい実態。

看護師が足りないから、夜中に歩き回らないよう患者をベッドに縛り付ける。などなどケア労働の現場がいかに安く働かされ、そのツケがどう払わされているのかを丁寧に説明する、かなり絶望的な内容だ。(この後本も読みました)

「子供が生まれたら保活して~~」
「親はお金貯めてもらって介護施設でみてもらうから〜」

と我々は簡単に口にするけれど、そのケアの現場がどうなっているのか、あまりに無頓着では?働く彼らが暮らしをしているのか、ちゃんとわかってますか?と問いかけられ、ハッとさせられる。

もっとライトに聞ける回もある。珍しく、ちょっとだけ自己啓発的な回。

聞いていて、ところどころ「それは勝者の視点では」「日本の『上澄み』だけを見て話しているのでは?」「ケア労働は人足りてないし課題だらけですが?」
と思わされるところもあったが、もう技術も不足している商品も日本は頭打ちで、みんな「どうでもいい仕事」をするしかなくなっている、という指摘には納得だった。

長すぎず、短すぎず、近所を散歩するのにお勧めだ。真面目な口調でジョークを飛ばす砂鉄さんのテンポが癖になった人は、ぜひラジオや著書にも手を伸ばしてほしい!


2:桃山商事の恋愛よももやま話/二軍ラジオ

よも「も」やま話、と「も」が一つ多いので注意だ。
その前身番組がこちら。


ところで先日、こちらの番組のリアルイベントにお邪魔した。

好きなエピソードに投票できるシートが!


東中野の、PODCAST配信ができクラフトビールバーで行われ、小さい店内に大勢のファンがいた。

わたしは、その多くが男性であることに驚いた。

なぜなら、ここに登場する話(というか清田さんたちの集めてくるコイバナ)は、多くの男性は聞きたくないものなのでは?という内容だから‥!!

会場にいた男性たちに、失礼ながら「桃山さんのラジオや本ってぶっちゃけ、男性としては聞きたくない、嫌な話、責められているように感じるエピソードが多くないですか?」ときいてみたところ、
「たしかに耳が痛いが、俺たちが変わらなきゃと思う」「清田代表をリスペクトしているので」と、徳の高すぎる答えが返ってきた。

((いや、こうやってよっ!フェミ男性!ジェンダー平等男子最高!!持ち上げることによって「俺はわかってるから」系男子を生んでしまう危険性ももちろん想定はしてますが…それにしても自ら槍が降ってくる場所に赴いてそれを受け止めてることに私は感動しちゃったんだよお。)

たとえば、二軍ラジオの「俺たちのしらない女たちのワンナイトカーニバル」の回では、本当に女性はワンナイトをしているのか?そんなことがあるのか?と、自分自身はちゃっかり「ワンナイト」をしているにも関わらず無邪気に聞いてしまう場面がでてくる。

最初はは、当たり前じゃん、女に夢見んなよ‥ともやもやしたが、最後の回では「男性にはなんでワンナイトするのか?なんてそもそも問われない。したいから、するだけ。同じように女性も性欲があるんですね」と納得する。
(が、その直後、常連投稿者さん『漁師の娘』さんから、その結論も違うと思いますという鋭い指摘が、森田専務を通じて告げられる。この2段オチには唸った。)

また、ヤリチンその生態と習性、の回もぜひ聞いてほしい。私はイベントでこの「ヤリチン」代表の方とお話する機会があった。本当は聞いてから話したかったのだが‥。とにかく不倫は頭が良くて、”優しく”なければできない。ヤリチンと新自由主義は相性が良い、など、味わい深い回だ。

※ただここでゲストにきてるヤリチンの方(オノ課長という)は、相当に頭が良くて、いろいろ思考している、自分の軸をもって活動している、かなり希少種やヤリチンだと感じた。とにかく人を傷つけないようにやってるというのが、マッチングアプリに大量発生している「やり捨てワンナイト」の皆さん違うなと感じた。


恋愛よももやま話の方では、ワッコさんという女性のメンバーがレギュラー登場する。イベントではワッコさん本人にお会いすることができ、ビールも注いでくれた(やった~!!)
ワッコさんが入ったことで、二軍ラジオの時にたまに出てきてしまう「男子校ノリ」が、よももやまのほうでは少し緩和されている。そして、ワッコさんは一番えげつない下ネタをいう。

初めて聞く人は、よももやま話の方から入るとよいかもしれない。おすすめ回は、下記だ。

私は、バチェラーがいつも、出場女性本人ではなく、その育ちのよさや家族仲を褒めるのが本当に嫌いだった。だって、自分ではどうにもならないことだもん。(家同士の結びつきである「結婚」を見据えてバラ渡していかないといけないからまあわからなくないんだけど、恋愛⇒結婚の食い合わせって実はあんまよくねえんじゃないの?と思わされる。)

この回はそれに触れつつ、ワッコさんが「うちの実家は絶対に出せない」と、衝撃のエピソードを展開する。(本当に、お疲れ様でしたとしか言えない。)

この回もおすすめだ。
ふざけたタイトルだが、「クローン病」をわずらっている私にとってこれは笑いごとでない。ワッコさんの同棲のエピソードも胸がウッとなる。ぜひ聞いてほしい。


今回は武田砂鉄さんと、桃山商事と、やはりTBSラジオびいきな2本を紹介した。またPODCASTについては書きたいと思う。PODCASTのある時代に生まれてよかった。

下書きにためてある「PODCASTのレビュー欄をみると落ち込む」「でもなんかわかる」という話も、そろそろ手を付けたいところ。

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