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吃らなかったことで小躍りするほど嬉しかった話。

 こんにちは、スミレです。
 先日、とても嬉しい出来事があったのでそれを書こうと思います。

 まずはこちらの会話文をご覧ください、郵便局での一幕です。

私「これを簡易書留でお願いします」
(封筒を差し出す)

職員さん「は〜い、お預かりしますね」
(淀みのない、素早い手つきで封筒にバーコードを貼り、重さを量る)
    「では料金が〇〇円になります」

私「は〜い」
(小銭の持ち合わせがなかったので、千円札一枚をトレーに乗せる)

職員さん「お釣りが〇〇円になります、ご利用ありがとうございました」

私「ありがとうございます」

 う〜ん、素晴らしい。
 何が素晴らしいって、私が吃らず話せたことが素晴らしい。

 私はかなり、しっかりめに(?)あがり症、あるいはHSPであると自覚しています。人と話すことがトコトン苦手です。話さずとも誰かがいれば勝手に緊張するタイプなので、店員さんなどと二言三言交わすだけでも苦労します。
 特に自分から声を発することが難しいです。郵便局や銀行に行くのだって、相応の覚悟を決めてからじゃないと、そもそも家から出発できません。

 例えば9月頃、私が専門学校への入学願書を郵送で提出した時。勝負は出発前から始まります。
 中身に不足がないことを3回ほど確認。
 封筒に住所を書くときは、念のため書き方のお手本画像をネットから引っ張ってくる。
 宛先の住所は別のメモ紙で練習しておき、それとお手本画像を交互に凝視しなから封筒に記入。差出人の所在も同様に。
 封筒の中身を追加で3回ほど確認し直して、やっと糊付け。
 物の準備が整ったら、次はセリフのリハーサル。
 気持ちが落ち着いてくるまで脳内で「これを簡易書留でお願いします、これをかんいかきとめでおねがいします、コレヲカンイカキトメデオネガイシマス……」と延々繰り返す。
 一向に覚悟が決まらなければ、「ええい、ままよ」と勢いだけで靴を履いて玄関を出る。
 この間、心臓はずっとバクバクしています。今更ながら血圧とか大丈夫なのだろうか……?

 こんなに頑張っても、本番になると開口一番が出てこなかったり、出てきても言葉を噛み倒したりするのがオチでした。
 例に挙げた入学願書の時や、祖父の葬儀の費用を銀行の窓口で振り込んだ時も、まあグダグダで。もしかしたら、重要度の高い内容だったゆえの緊張があったのかもしれませんけれど。

 それが今回はどうよ、職員さんの手つきのように淀みなく言葉が出てきたではありませんか。その上、出発前の心臓のバクバクも、比較的おとなしめでした。
 過去最高にスマートな私でした。過去一の出来でした。
 帰宅途中、内心では小躍りするほどの嬉しさを噛み締めながら歩いていました。あの時すれ違った野良猫には1ミリも伝わっていなかったでしょうけれど。

 嬉しいのは、それはそれとして。なんで今回は平気だったのだろうか。ちょっと気になったので考えてみました。
 まず、中身の確認をしていません。
 平日昼間に仕事を抜けられない父から「中身はもう大丈夫だから、俺の代わりにこのまま郵便局に出してくれ」とのお願いだったので。じゃあササっと封をしてしまおう、と。
 祖父の葬儀の費用も同じ流れで私が銀行に行きましたし、専門学校へ郵送するエントリーシートと願書も自分で提出しましたし、知らず知らずのうちに場数を踏んでいたのかもしれませんね。

 次回も上手く行くとは限りませんけれど、めちゃくちゃ自信になる経験ができて良かったです。
 ここまで読んでくださりありがとうございます。

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