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涙の地図

男であらず、女でもない すみれ です。

多恵さんの記事で「たぬきの親子さん」の企画を知り、心の整理も兼ねて、参加してみたいと思います。


もう30年くらい前になるかな。
東京の会社で働いていた頃の話しです。

その頃、同期入社した泉という名前の子に、想いを寄せていました。
私が彼女に好意を寄せていることは、好きですオーラが出すぎて、周囲にはバレバレでした(笑)

でも、なぜか知らないけど、周りはお付き合いするのに反対。理由は私に彼女は合わないと言う。
特に同僚の女子から言われました。なんでだろう?

でも、好きになってしまったものはどうしようもない、砕けるのみです。

ある日、仕事も終わり、家に帰る準備をしていたら、彼女から「今日、暇? カラオケ行かない?」って言って私を誘ってきました。
カラオケが苦手な私ですが、二つ返事でOK!!

二人で初めてカラオケに行って歌ったのが、デュエット曲の「愛が生まれた日  藤谷美和子・大内義昭」です。

しかし、歌ったのは彼女一人!

歌い終わって、彼女がボソッと
「これ、デュエット曲だよ。」
「・・・」

知らなかった!
いい曲だな~って思いながら、呑気に聴いてたよ。


泉さんとは、二人で映画(ホームアローン、面白かった)も行きましたが、結局、振り向いてもらうことはできず、しばらくして彼女は会社を辞めた。
その後、人伝えに、彼女はワーホリでニュージーランドに行ったことを知った。

それからしばらくして、私も会社を辞め、沖縄に帰りました。


それから何年か経って、出逢いみたいなものはあったけれど、誰かとお付き合いするということもなく、私もアメリカへ留学することにした。

留学費用を貯めるため、東京に戻り2年働きました。
そして29才の春に、アメリカのカリフォルニアにある語学学校に語学留学(その後短大)しました。

その留学先のアメリカで、同じく、助産師として働いていた産婦人科を止めて、語学留学してきた妻と出逢えたのです。

相手の方から積極的に私にアタックしてくるのは人生で始めてで、正直、頭大丈夫?眼科で診てもらう?って思うくらいに、意味わかりませんでした。まあ、実際、妻は眼が凄い悪いんですけどね。

英語教えてもらったり、どこか遊びに行ったり、誰かとお付き合いするなんて、人生初めてでした。

そして、初めての夜、ふと頭をよぎったのです。この曲が・・・。


いくつかの別れと 涙が地図になり
世界で一番 素敵な場所に辿り着いた


彼女にも出逢いと別れがあり、そして選んできた道と、私が選んで歩いてきた道が、私たちを巡り逢わせたのです。

出逢って20年、結婚して16年経った今でも、妻への想いは、何ら変わっていない。
それどころか、更に、想いは強いものとなっています。

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