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終わり、そして始まり 7 (おばあちゃんの家)

お墓参りの後、私と芽衣はおばあちゃんの家へお邪魔した。
3DKくらいのアパートで、娘(母の異父妹)さんと二人暮らしをしている。

おばあちゃんは、「沖縄のCM出たことあるんだよ」って言って、少しだけ誇らしげに、CM撮影待ちの時の撮った写真を見せてくれた。
少し澄ました顔で写っている写真のおばあちゃんは、確かに年より若く見える。

他に琉球舞踊の写真など、母が綺麗に写っている写真が何枚か見せてくれた。
そして、もう一枚見せてくれたその写真は、おばあちゃんの70才を祝うため、親戚一同が集まった写真。そこには芽衣夫婦も写っていた。

もちろんそこに、私はいない。
写真に写っている人達は皆、今日初めて会った芽衣以外、初めて見る人達ばかりでした。

「ここに写っている人達は皆私の親戚?」
「そうだね」とおばあちゃんが頷く。


その写真に私も一緒に写りたかった。そんな思いが心を締め付けた。

一時間ほどおばあちゃんや、母の異父妹とお話をした後、今度は母の異母姉妹が会ってくれるという事で、夕方から場所を移動して食事会となりました。

その食事会で、母が私を置いて家を出ていった理由、兄が亡くなった原因、他に心をえぐられるような話を聞いた。


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