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役割を全うする

人生物語の主人公としてのネタです。

辛い出来事があった時って、メロドラマのヒロインみたいになってしまいがちですよね。
「グズでノロマなカメ」みたいな、スチュワーデス物語的な。
例えが昭和で申し訳ない🤣

メタ認知とか客観視とか俯瞰と言われるものは、自分は物語の中に含まれていない、観客のような視点です。
一旦は、その視点に立ってみることはアリだと思います。
背景や自分以外のキャストの振る舞いや、物語を振り返るということです。
どれだけ自分が独りよがりだったのか?とか救いの手を差し出してくれた人たちもいたんだ!などなどの気づきが起きるかもしれないから、です。

例えば、全日本が泣いた不朽の名作『ウサギとカメ』が、絶賛ロングラン上映中!だとします。
今観ると、幼児だった頃とは違う感想が出てくると思うんですよね。
コツコツしか勝たん!と思うかもしれないし。
ウサギを負かすカメに「ブラボー!」と言いたくなるかもしれないし。
寝てる相手に勝って嬉しいか?と思うかもしれないし。
挑発してきたウサギが悪い!と思うかもしれません。

また、主役のウサギとカメが観たとします。
同じ完成した映画を観ても、カメの脳内スクリーンと、ウサギの脳内スクリーンでは別の物語が展開されています。
脳内スクリーンは、それぞれの心象風景です。
一人一人が、全然違うものを観ているんです。

願望実現系のメソッドは、映写機のフイルムを変えようとする視点です。
今はデジタルですが、昔の映画は1コマ1コマのフィルムを繋げて、テープ状に巻き取られていました。
映写機に入っているフィルムを交換してしまえば、上映される物語は変わります。
脳内スクリーンを好みにしたいということなら、いいんじゃない?と思います。

ただ、自分の人生に関わってくれるキャストの意向を考慮せず、シナリオを勝手に変えて、他者を交換可能な駒のように扱うと、どうなるか?ということですね。
「シナリオを変えようと思うけど、協力してくれますか?」という意向確認や敬意がなく、美しげなスローガンを掲げればついてくる!ってあまりにも自分勝手ですよね。
テンポやリズムや波長が違う人たちと、一緒に生きているのに。

映画のコンセプトに共感した人が自然に集まっているので、コンセプトやシナリオが変わったら「そのコンセプトなら降りる」という人が出てくるのは、当然です。
こういう映画を作って一緒に観たい!と思ってくれる人を探すのは、ビジネスの集客活動も同じです。
現在進行形の人生物語の「自分が主役」だと思って生きている人たちの中では、自分以外は脇役です。
誰かの救世主になったり、悪役になったりしているわけですが、他者への敬意があるかどうか?でかなり違うと思うんですよね。

総監督の視点や脚本家の視点で、思い通りの人生物語を作ろうとすることが、ダメなのではないです。
気に入らない1コマを切り離して、うまく編集してもいいです。
役者を変えてもいいです。
僕はカメだね、君はウサギだね、とお互いが敬意を持って、それぞれがそれぞれのお役目を全うすれば、何も問題はないです。
総監督や脚本家の想定外の物語が、展開していくこともありますし、それぞれの脳内スクリーンという、お互いに干渉できない安全な領域に留まったまま(心のシャッターを下ろしたまま)では、一緒に良い物語を紡ぐことは難しいです。

「どうしてそんなにのろいのか?」とウサギに言われても、「いやなんでか知らんけどカメってこういうもんやねん」ですよね🤣
「世界一ノロマだ」とか「コツコツやる」とかいう評価ではなくて、「ただカメで在る」というのが、本当の意味での自分らしさなんだと思います。
あなたはあなたのままでいい!といいのは、変わらなくていいということではないんです。
好かれるために「お利口カメさん」仮面を四六時中かぶっているから、今更すっぴんを出せない!と思っているかもしれないけど、どこから観てもカメはカメですよ?
ウサギから観たらノロマでイラっとしたり、短命の生き物から観たら長生きで羨ましいかもしれないけど、紛れもなくカメです。
ウサギを目指す必要はないけど、ウサギを羨ましかったり、ウサギに挑んだりできるのは、カメだからですよ?

写真は梅雨明けを待っている、梅干しです。
梅干しを作ろう!という意図があって、梅は梅、塩は塩、重しは重し、容器は容器の仕事をするから、梅酢が上がってくるわけです。
梅酢が上がったので、赤紫蘇は赤紫蘇、塩は塩の仕事があって、梅と塩の容器に入ったところまで、今来ています。
この時点では、重しはお役御免なんです。
今までありがとう!でいいんです。

梅干しを作ろう!という意図がすみれいどに起きましたが、梅干しを作っているのは、すみれいどではありません。
手を動かしたり材料を揃えたり測ったりはしましたけど、梅干しになっていくプロセスに関わっただけです。
重しと同じです。
ここが好きなので重しでいさせてください!と必要のない時に出張ってしまうと、邪魔になります😁


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