本の感想「日本人は論理的でなくていい」
http://www.sankei-books.co.jp/m2_books/2020/9784819113915.html
著者は有機化学の分野で有名な研究者です。
出張の帰りに本屋で見つけて手に取りました。
70代後半ですが現役の研究者で、私のなかでは元気な先生というイメージです。
一気に読んでしまいました。
有機化学の分野の人はとんでもなくパワフルだというイメージだったのですが、やっぱりそうみたいです。
このパワフルな方々でも(だからこそ?)、人間関係で様々大変なこともあったんだろうなと想像しました。
私は職場での周りは男性の方が多いので、物の考え方の違う男性から色んな考え方を盗むことができているかなと考えました。
そういえば学生時代は大学に面白い先生がいっぱいいたなあということを思い出しました。
読後は、超がつくほどの内向型の自分を肯定してもらった気分になりました。
「気に入らない人の個性が鍵」、ナイフを突きつけられた気持ちです。
後ろの方のページをもうちょっと、後から読もうと思います。
今の私に響いた言葉:
・気に入らない人の個性が鍵
人間関係ほど難しいものはなく、また、多くの人の協力がで、目標を目指して活動を進めていく上で、グループ内の好ましい人間関係は必須のものである。
・ 短所はその人に直接伝えない
黙ってその人をサポートしてあげるとその人がいつの日かで必ず自分で気づく。
人に言われることでこの自ら気づくという大切な可能性がなくなり、その結果その人の短所は決して治らない。
・ どんな人でも長所がありその気に入らない人のあなたにとって気に入らない個性は皆さん方の才能を開花させる鍵。
・「 私は女性の共同研究者が大好きだがこれは男性と女性とでは物の考え方の基本が違っているからである」
・「 失敗しないーなぜならそのプロジェクトをやめないから!」
やめなければ失敗はない。
・「ぼんやり」考えるの大事。
・いくらフィーリングが大切だと言ってもその裏側にはきちんとした論理的な説明が必要
・ファン・タメレン教授部屋には 机と椅子しかなかった
雑誌や文献を読んでもすぐに屑箱に捨ててしまい、決して残しておかない。
「そういう論文や雑誌を置いとくだけでも自分の研究に与えるの影響を与えるのが絶対に嫌だから」
「捨てることで、その影響から離れることができる」
・野崎一先生(この方も有機化学で有名)の言葉。「人は9時間ぐらいに懸命に仕事すればヘトヘトになるはずだ。遅くまで大学にいるのでそれはヘトヘトになるほどの仕事をしていなかったのではないか」
・20年後や30年後の大学に、数学、物理、化学、生物などの学問領域は無くなるだろう
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