ドント・ブリーズの感想

4年ぶりにnoteにログインしたら、色々と変わっているみたいだ。

友人がドントブリーズ1が良かったから2を一緒に見ようと誘ってくれたので、見ることにした。私は1を見てなかったから、1と2を続けて友人と鑑賞会になった。ありがとう友人。

まず1はホラーだった。冒頭、死体らしきものを引きずる老人。ラストカットと思わせて違うパターン。
盲目の老人宅から現金を盗むため侵入する三流窃盗団たち。しかし、相手は盲目と言えどイラク戦争帰りの退役軍人である。一般人相手であれば体術なら赤子の手をひねるようなもの。どんどん追い込まれる三人。老人は目が見えないので音を出さなければ見つからない。この辺りがどきどきして確かにホラーだな。
逃げるため駆け込んだ地下室では女が監禁されていた。目的は、老人の娘の命を奪った女を妊娠させ、娘を産ませるというサイコ展開。あえて加害者女の遺伝子である必要とは?娘を産めば女は解放すると、言っているから復讐ではない訳だ。娘が死んだのはお前のせいなのだから、お前が補填すれば良い、みたいな思想なのかな。とてもサイコ。

最終的に窃盗団のうちの女性のみが現金を奪って逃げ切る。最後まで2段3段とオチがある感じがホラー映画ってこうだよね!って感じで楽しい。

問題は2だ。2を見ると、老人の「娘を育てる」ことへの執着が急に謎を帯びてくる。2では老人に娘ができていた。その娘はある夫婦の家を放火して誘拐してきた。夫婦は覚せい剤製造を生業とする組織の幹部で、8年後、攫われた娘を取り戻すため、武装して老人の家を襲う。
娘は8年間で、老人から傭兵訓練を受けていて、自分を取り戻しに来た組織からなんとか逃れようとする。訓練を受けていたのはなぜなのか?それ以前に老人があれだけ娘を育てることに執着していた理由とは。老い先短い中、男児ではなくなぜ「娘」を軍事訓練させてたのか、3があるなら3でわかるのかな?

今回はイラク戦争帰りの最恐の退役軍人VS同じくイラク戦争帰りの武装組織。1のような対一般人ではないため、ホラーというかバイオレンスアクションである。もう、2の方が断っ然に大好き。頭のネジ外れた強いやつVS頭のネジ外れた強いやつって構図最高。女児、最強の殺し屋(今作は退役軍人)、二人を探す男(女児の父親)っていう構成要素が「LEON」っぽいような気がしないでもない。

負傷者を出しながらも娘を連れ去ることに成功した武装組織たち。8年経って今さら父親が焦って娘を探しに来た理由とは。実の娘を必死に探しに来た割にはどこか態度がおかしい。8年前の火災で娘の母親は臓器移植手術が必要な体になってしまっていた。心臓移植には適合ドナーが必要だ。すなわち夫婦の目的は娘の心臓だった。8年経って自分を探しにきた母ちゃんの目的が自分の心臓て、唯一のホラー要素というとここだ。この組織、母ちゃんの命救うためにリスク冒してまで娘さらう必要あるか?母ちゃんはBreaking badのウォルター先生並みに薬づくりの天才なのかな?というかこの組織は母ちゃんを見殺しにしても、覚せい剤以外で何かしらの裏稼業で稼げそう。

この武装組織との戦いがな、最高。組織メンバーたちの個性が、短時間でもかなり魅力的だったな。良いシーンいっぱい。接着剤で口と穴塞がれて頬に穴開けるのとか。兄弟・・・。元軍人だしメンタルもフィジカルも屈強だから安心して見れる。ジョジョみたいな感じで。あと「子供を殺すべきじゃない」みたいな思想の良い子もいるし、この人達はいかれた夫婦の下につかなくても自分たちで事業できるよ。

娘の父親との最終決戦も見応えあった。バルサンみたいなの焚いて視覚を奪いこっちに有利な条件で戦闘に持ち込むのとかいいね。老人は最後、男に向かって「私の見ている世界を見ろ」と言い目を潰す。老人は戦争のせいで視覚障がい者になったことを恨んでいる?となると女児に軍事訓練させてたのは、軍または政府への復讐なのだろうか。

1の謎が2で深まったような。2で毛色が変わったから3が楽しみだなあ。スティーブン・ラングの最恐おじいちゃん今度はどんな感じなのかなあ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?