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休学日記 3/11~3/17

3/11(月)
 先生と卒業研究についての面談をする。毎回なにも進捗がないのに優しすぎて申し訳なさで消えたくなる。全部わたしが悪いので。
 生気を無くして面談を終え、ロフトでボールペンのインクを買うついでに店内をうろうろする。そうしたら涙がぽろぽろ溢れてきて、泣きながらロフトを徘徊する妖怪になった。帰って自炊をする気力もなく、サイゼで夕食を済ませた。フォロワーが先日、サイゼのプリンを初めて食べたら美味しすぎてシェフ呼びたくなったと言っていたのでわたしも頼んでみた。もちもちしていてしっかり甘くて美味しかったのでシェフを呼んだ。嘘です。美味しかったのはほんとう。


3/12(火)
 今日締め切りの2社にエントリーシートを出したかったけれど、もう間に合わないので1社だけ出した。手帳にいろんな企業のESの締め切りを書き込んでいるけれど、間に合った企業の方が少ない。毎日記憶のない時間が数時間ある。寝ているのか、ぼーっとしていたら時が過ぎていたのか。


3/13(水)
 洗濯物を干していたら急にとてつもなく気持ちが悪くなり、立っていられなくて終わりかと思った。洗濯物を濡れたまま放置して臭くなるのが嫌で、床に這ってハンガーにかけたりピンチにつけたりして、物干し竿にかける瞬間だけ気合いで立ち上がりなんとか干し切った。いらない根性だ。その後ベッドで横になりながら予約していたオンライン説明会を見ていたが、メモも取れず途中で意識がなくなり、目が覚めたら説明会が終わるところだった。夕方になったら回復した。なんだったんだ。
 夜にふと、わたしって年上に可愛がられる性質でも年下に慕われる性質でもないのに、わたしと仲良くしてくれる古今東西・年齢さまざまのフォロワーってすごいな〜という感情になった。その旨をツイートしたら「みーちゃんはご近所さんにいたらうれしいよ」と言われて、それっていちばんうれしいなと思った。いつかわたしがアイドルになったら、自己紹介は「あなたのご近所さん、みーちゃんです♪せ〜の?」\みーちゃーん!/にする。


3/14(木)
 病気になってから自分のできることのキャパがどんどん小さくなっていっているのに、それに気がつけていなくて毎日キャパ以上のことをできると信じてできなくて落ち込んでいる。いつになったらわたしはわたしを正確に理解できるのだろう。
 病気になってから、と書いたが、いつからわたしが病気になったのかと聞かれると難しいところだ。心療内科にかかり始めたのは大学に入ってからだけれど、高校生の時から友達には情緒不安定だと言われていて、おそらくわたしは「メンヘラキャラ」だった。でも学校に行けていたし、毎日規則正しく寝ていたし(学校が遠かったので、規則正しく短い睡眠時間で過ごした。毎日4時間睡眠とか)、人とのコミュニケーションももう少し恐れずできていた気がする。わたしは小学生の時から漠然と家を出たくて、大学進学で絶対家を出てやるぞ、と思っていた。家を出ることは何かを達成するための手段ではなく、家を出ることそのものが目的だった。誰からも何の文句も言われず、美しい形で東京へ行くためだけに大学受験まで走り続けた。なんの根拠もなく、家を出て東京に行ったらわたしの人生は自動的に良くなると確信していた。今考えたらその良いの基準もわからないが、当時のわたしは本気でそう思っていた。そして無事に第一志望に合格して念願の一人暮らしを始めた。そうしたら、すべての糸がぷつんと切れた。もっと良くなる、劇的に変わると思っていたわたしの人生は別に変わらなくて、わたしはどうしたらいいか何ひとつわからなくなって、すべてが音を立てて崩れた。だんだん大学にきちんと行けなくなり、単位を落とし、睡眠も不眠と過眠を繰り返しておかしくなって、夜の焦燥感に耐えられず深夜2時に近所を徘徊したりした。いや、今もしている。
 いつから病気になったのかなんてそんなのわたしが知るわけない。そもそもこれが病気なのか、ただの自分の怠惰ではないのかという問題もまだわたしの中で決着がついていない。ただひとつわかるのは、一度こうなったら多分もう二度と戻れないんだと思う。


3/15(金)
 バイトで仲良くなった同い年の女の子が就職で地元に帰るため、一緒に仲良くしていた方と3人でご飯に行った。カツオのたたきを食べた。美味しかった。先週の日曜日のラスト出勤の時にプレゼントを用意するとかの発想がなく、向こうは用意してくれていたのにわたしは何も用意していなかったので申し訳なかった。今日はちゃんと用意してあげられてよかった。良い新生活、良い人生になってほしいなと思う。


3/16(土)
 友達と映画に行ってご飯を食べる約束をしていたが、速達で出さないと行けない郵送のエントリーシートがあって会って早々郵便局に付き合わせるという最悪ムーブをかます。待ち合わせが新宿でよかった。新宿の郵便局は土曜も開いているから。顔写真を貼るのも忘れていてコンビニで印刷した。本当に申し訳ない。映画は「カラオケ行こ!」を観た。映画部の相方の子がなんかものすごく印象に残って、聡実君がかわいくて、綾野剛はヤクザ役が異様に似合っていた。
 観た後に新宿ルミネエストの7階か8階のカフェでバナナスプリットを食べた。わたしはバナナスプリットというものを食べたことがなく、でもかわいいのでずっと食べてみたくて、今日念願で食べられてうれしかった。味はほとんどチョコバナナパフェだった。それも昔ながらの、アイスとバナナとホイップクリーム!完!って感じの。美味しかった。
 深夜にフォロワーがもくりをしていたので、通話したことないフォロワーだったけれど思い切って入ってみたら、わたしの好きなもの(大学の専攻)の話をずっとさせてくれてしかも興味深そうに聞いてくれてすごく嬉しかった。教育実習の最終日にもらった寄せ書きで、とある生徒が「先生は(大学の専攻)の話をしている時がいちばん楽しそうでした」と書いてくれたことを思い出した。わたしはその時、わたしはちゃんとこれが好きなんだ、他の人にも好きなように見えてるんだ、と思って泣いた。大学に行けなくても専攻の成績がC -でも、自分がそれを好きであることは信じてあげたい。


3/17(日)
 バイトに行った。駅の階段をのぼっていたら、目の前のカップルらしき男女二人組の男の子が絶えず会話を続けながら、ナチュラルにミニスカの彼女の後ろに回ったので、スゴ。と思った。


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