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僕らがストレスを感じる理由④

自尊心と自己肯定感と自己有用感の関係性から分かる事

自己肯定感は、他人からの評価ではなく、自分が自分をどう捉えるかという事に深く関連している。幼いころから大人に尊重され、存在価値を認められ、自分自身で人生の選択をし、自分の可能性を形にしたという経験から育まれていくものであると言われている。

 自己有用感は、他人の役に立った、他人に喜んでもらえた等、相手の存在なしには生まれてこない感情だ。最終的には、自己評価だけれども、他者からの評価やまなざしを強く感じたうえでなされるという部分がポイントになる。

国立政策研究所で挙げられていた例によると、単に「クラスで一番足が速い」という自信ではなく、「クラスで一番足が速いので、クラスの代表に選ばれた。みんなの期待に応えられるように頑張りたい」という形の自信がそれだ。その意味では、「クラスで一番」かどうかは、さほど重要ではなくなっている。自己有用感の獲得が自尊心の獲得につながるであろうことは容易に想像できるけれど、自尊心が高いことが、必ずしも自己有用感の高さを意味しない

自尊心は、つまるところこの二つの感情の和で出来上がっている。もしかすると性質的には積で出来上がっているとも言えなくもない。自分が自分を評価する自己肯定感と他人が自分を評価する自己有用感の掛け算だからだ。この二つの感情だけれど、バランスが重要だ。自分だけ自分を評価して、他人が評価しない人は、ただの自信過剰空回りか、能力があっても人格に問題があって社会性がないとかいう人になってしまうし、他人が評価しても、自分が評価しない人は過小評価で鼻につく人になる場合もあれば、非常に窮屈な人にもなる場合もあるからだ。そう考えると自尊心を高く保つことは割合難しい事であり、結構多くの人が自尊心を高められずにストレスの海で溺れてしまっている状況もわからなくもない。

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