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買う本を選ぶ話

みなさん、こんばんは。
澄田 美稲です。

久しぶりのnote更新ですが、よろしくお願いします。

今回お話したいなと思っているのは「買う本を選ぶ」という話です。

私は本が好きなのですが

(詳しい話は下に記事を貼っておきますので、もし興味を持っていただけたらぜひ読んでみて下さい。)

本を選ぶ際に何を気にして選んでいるのか、を今回はお話ししたいなと思います。

よく本を読む方は「そんなふうに選んでいるのね。今度そうしてみようかな」とか、「私と似てるな。やっぱりその選び方いいよね。」とか思いながら読んでいただけると幸いです。もちろん「私の選び方も良いから試してみて!」とコメントくださっても結構です。ぜひ教えてください。

昨今の事情を鑑みると、自宅で外出自粛要請を受けて「せっかくだから普段は読まないけど本を読んでみよう」という方もいらっしゃると思います。そんな方はぜひこの記事を参考に考えてもらえればなと思います。

いつもはただ私が好きなこと、思ったことをつらつらいうだけですが、今回は少し実用的な記事を意識して書いていくので少しの間お付き合いください。


まず本を選ぶときに一番大切なのがその本の内容に自分が興味があるのかどうかをしっかりと把握することです。

「当たり前じゃないか」と思いますよね。でもこれ意外と大事なんです。読書に挑戦してみようとする人は“ベストセラー”とか“読書好きの友人から勧められて”などから本を選びがちです。確かに誰かのお墨付きは安心だし、買って損しないように感じると思います。

でもそう言った本の選び方ってすごいリスクが高いんです。
どういうことかというと、誰かのお墨付きというのは人は少なからず「この本は素晴らしいものである」という先入観のもとに購入します。その本を面白いと思えれば何も問題はありません。
問題は面白くなかった場合です。面白いはずだと思って買ったのに面白くなかった。それは無駄な買い物だと人は感じてしまいます。さらにその本は「みんなが、友人が、面白いと言った本」なわけです。他人が面白いと言った本が自分は面白いと思わなかった。自分に読書は向いていないのではないか。そう思ってしまう可能性が大いにあるわけです。

当たり前ですが、本というのは人が書いています。人 対 人であるかぎり合う合わない問題は必ず発生するものです。自分に合わない本、というのは必ず存在します。それがベストセラーでも本好きな友人からの勧めであっても、です。

おまかな結論を言ってしまうと

本は自分で探すのが一番確実である

ということです。

かと言って「探せって言っても、どこから手をつけたら良いかわからない」という方ももちろんいると思います。

“本”と言ってもジャンルが非常に多いですよね。パッと思いつくだけでも実用書、自己啓発書、専門書、小説、エッセイ、漫画、雑誌、etc…

自分が今何を欲しいているのかで探す本の的を絞るのが第一歩です。

たとえば「この余ってしまった時間で何か将来のためになる知識を身につけたい」と考えているならば実用書系統でしょうし「ただの暇つぶしをしたい」のであればエッセイや小説、漫画などが良いでしょう。「いろいろな考えに触れて自分の世界を広げたい」のであれば自己啓発系統が主流だと思います。

少し話がそれますが、「活字が読めない人が漫画に逃げる」などのような言い方をする人がいますが、私はそうは思いません。どちらにせよ自分の感性を広げてくれるツールです。最初に言った通り、読書というのは興味があるものを読むべきですからどちらでも好きな方を読めば良いと思います。
「活字を読んだ方がいいのだろうけど、漫画に逃げてしまう」なんて思う必要は全くないのです。無理をして活字を読んだところでそれを苦痛だと感じてしまうならその行為に意味はありません。というかむしろ悪影響ですらあると思います。

脱線しましたが、本選びに話を戻します。大体のジャンルが決まったら実際にどの本を読むかという話に入ります。

ここで何よりも強調しておきたいのは

自分にとってハズレない本を選ぶには、自分で実物を見て触ることが何よりも重要である。

ということです。どのジャンルであってもです。とりわけ実用書、専門書に関してはこれが言えると思います。
実用書の中で「初心者向け」と謳っているものは探せばいくらでもあります。その中で評判がいいものも、調べれば分かります。でも実用書や専門書で大切なのはレイアウトと色使い、言葉遣いが自分にあっているかどうかです。内容はどうやったって難しい部分は必ず出てきます。そこを文字だけを使わず図を使ったり色を使ったり、区分わけをしたりして読みやすくしてくれているのが「初心者向け」です。こう言った本の勝負所はいかに内容理解以外で頭を使わないか、です。内容も難しいのに言葉遣いがウザい、色使いがチカチカする、次の文がどこに飛んだのかパッとわからない。なんてことがあると読み切るのは至難の技です。
だから実用書、専門書は特に中身をパラパラめくってみることが何よりも大切です。これは学生さんの参考書にも同じことが言えますね。

小説やエッセイ、漫画も実際にペラペラとページをめくることは大切です。文字の大きさが小さいと感じてしまうとそれだけで苦痛となり得ます。また本の分厚さも実物を見ないと分かりません。
また意外と多いのが「単冊だと思って買ったらシリーズ物だったパターン」です。別に全部読まなければいけないわけではないですが、シリーズ物は重荷だと感じる人は多いようです。本屋で本を見れば平積み出なければシリーズ物は横に並んでいるので把握が楽になります。
また最初の数文を読んでみる、というのもおすすめです。最初の数文は著者が皆さんを自分の世界に引き込むために試行錯誤して考え抜いた文章ですから、それを読むと感覚で面白そうかどうか感じることがあります。それを基準に選んでもいいですし、それに加えて文庫本であれば必ず非常に大雑把ではありますがあらすじが書いてあります。ミステリーなのかファンタジーなのか、どういった設定なのかぐらいは把握できますので直感でいいんです。直感で面白そうだと思ったものを選べばいいと思います。
漫画であれば絵柄を見ることも大切です。絵柄が好みであればその話自体も好きになることは多いです。逆に話がいくら面白くても絵柄が嫌いだと漫画の情報量のほとんどは絵ですから、つまらないと感じてしまうことは十分あり得ます。

とは言え

「今は外出自粛中だから本屋行けないよ!どうしろってんだよ!」

って思いますよね。上記の本の選び方はあくまで通常時のベストな選び方です。今の社会事情だと難しいと思います。というかやめましょう。家にいてください。Stay Home.この記事は決して外出を促すものではありません。炎上しちゃう。

なんにせよ、外出は避けるべきであるこのご時世で直接本屋に出向いてじっくり本を選べ、というのは推奨されるべきではありません(本当はそれが一番なのですが)。

そこで家にいながら本を選ぶときの私なりのポイントを紹介します。
前半で色々言いましたが、ネットではそもそも検索しないと各本の存在さえ認識できないのでやはり「売れ筋ランキング」や「本屋大賞」などを利用するのが現実的だと思います。
その中からさらに自分に合う一冊を選ぶ、私なりの方法を紹介します。
それはズバリ

タイトル&表紙買い

です。

これは実際に本屋さんに行ったときにも使えるのですが、インターネット上で最も大事な要素です。

先に言ってしまうと、実用書系統の場合はこれができないですよね。ここまで読んでくださったのに本当に申し訳ないのですが、こればかりはお手上げです…。最後の手段となってしまいますが、評判を見て選ぶしかないのかなと思います。多くの人には分かりやすく感じたけど、自分はそうは思わない。なんてことはあり得ますから、できれば避けたいですが致し方ないでしょう。むやみに外出して家族もろとも倒れるよりマシです。

よくネットでは評判を見て買うのが普通というような声も聞きますが、はっきり言います。ネットの評判はあまり当てになりません。よく読まれている本ほど、母数が大きいせいでどうしても悪評をする人の数も増えるものだからです。そして何よりも最初に述べたように、他人の評価ではなくなるべく自分の感性で選んで欲しい。

タイトルはその本の作者さんが「この本を一言でいうとこうだ!」「ここの部分が一番のテーマだ!」など、本当に考えに考え抜いて選んだ単語です。一文であったり、最近では台詞調や説明口調のものも増えてきていますが。タイトルは漢字表記や言い回しに個性が出ます。シンプルなものやあえて意味深な漢字表記のもの。有名な『君の膵臓を食べたい』などはタイトルのインパクトが強い代表例ですよね。タイトルのセンスは作者さんのセンスであり、タイトルに惹かれるということは作者さんのセンスに惹かれているのと変わりありません。

タイトルに加えて表紙というのも情報源として非常に大切です。先程の『君の膵臓を食べたい』であればホラーかも?と思わせるタイトルでありながら表紙は桜舞う中に佇む制服を着た男女です。タイトルだけだと勘違いしてしまうような作品の印象を、表紙がしっかりカバーしてくれている例だと思います。ホラーを探しているのに間違えて買ってしまうことも、その逆でホラーかと思って苦手だから素通りしようとすることも避けられます。
表紙というのはタイトルと合わせてその本の世界観を簡潔に示してくれます。表紙が綺麗だったから、という理由で本を選ぶ人は相当数います。全くくだらない理由ではありません。私もよくやります。

また小説に関しては文庫本から選ぶのがいいと思います。「文庫本とか単行本とか新書とかよく聞くけど、何が違うの?」という方もいらっしゃいますよね。見た目上は大きさが違います。
もう少しいうと新書は専門的な話題を取り扱っている本です。専門書の文庫版、みたいに考えてください。一般的な専門書(一般書架と呼称することが多いのですが)よりも小さくなって内容もライトなものが多いです。
単行本は大きさ自由な小説を指すことが多いです。大体の大きさは同じですけどね。文庫本は小さく大きさが統一されており値段も安いんです。なので求めやすいし邪魔にもなりにくく持ち運びやすい。単行本でたくさん売れると文庫化、と言って文庫本として出版されることもあります。単行本と文庫本の両方が出ているものは世間的に有名なものが多いですね。
もちろん一発目から文庫本で出版されるものも多くありますし、その中で著名なものも数えきれないほどあります。
なので、総じて文庫本から選ぶのがおすすめだという話です。

インターネット上でタイトル、表紙をみる場合は各出版社さんのHPへアクセスすることが便利かと思います。

メジャーな出版社さんの文庫群としては

新潮文庫・角川文庫・幻冬舎文庫・メディアワークス文庫・双葉文庫・講談社文庫・小学館文庫・文藝春秋文庫

などが挙げられます。

漫画に関しては今現在、しっかりとした公式アプリをダウンロードすると人気作品などが期間限定で全話、または一部無料公開しているものが多いです。そこで試しに数話読んでみるといいと思います。

※あくまで公式アプリに限ります。非公式公開しているものはお得であったとしても決して手を出さないでください。著作権侵害などの犯罪行為に協力しているのと同義であると同時に、作者さんの思いを踏みにじる悪質極まりない行為です。


長々と書いてきましたが、私がよく読むのが小説なので小説に関しては私なりのおすすめを紹介します。前半で述べたようにあくまで自分で選ぶのが大切なので、ざっくりした紹介しかできませんが…

本当に読書初挑戦だ!という方にはメディアワークス文庫から探すのをお勧めします。俗にいうキャラクター文庫と言われるジャンルで軽くサラッと楽しく読めるものが多いです。その中でもファンタジー・恋愛ものが多い印象ですが、ミステリーやグルメ、も多くありとてもおすすめです。表紙がキャラクターのイラストであるものがほとんどなので、イメージがつきやすく選びやすいと思います。

初挑戦!という感じでもない方は、文庫で縛るのが難しいです。特にファンタジーは上記同じくメディアワークスから探すのが一番かなと思いますが、それでは物足りない!という方は色々な出版社のHPを渡り歩いてみてください。

手助けとして、各ジャンルの著名な作家さんを列挙させていただきます。敬称略です。
※あくまで「このジャンルの印象がある」というだけで、皆様別ジャンルの本も幅広く執筆なさっています。私もすべてのジャンルを均等に読んでいるわけではないのでファンの方からしたら別ジャンル作家さんの可能性は拭いきれないことをご承知の上で参考にしていただければと思います。

ミステリー:東野圭吾・宮部みゆき・湊かなえ・知念実希人・辻村深月
恋愛:有川浩・藤野恵美・住野よる・岩井俊二
コメディ:三谷幸喜・伊坂幸太郎
ファンタジー:浅葉なつ・夏川草介・上橋菜穂子・J .K .ローリング

最後に

ご友人に聞くのももちろん一つの手だと思います。自分のことをよく知っていて、自分の性格を鑑みて本を選んでくれそうな友人が身近にいるのであれば、その方にお勧めを選んでもらうのも良いでしょう。
しかしその時に「自分が好きなジャンル」や「サラッと読めるものなのかじっくり読めるものなのか」「緊迫感が欲しいのか平和なものがいいのか」「感動するものがいいのか驚くようなどんでん返しが好きなのか」など、できるだけ詳しくご友人にオーダーしてください。
出来る限り「なんでもいい!〇〇に任せる!」というのはやめてあげてください。本をたくさん読んでいる人ほど、困ってしまいます。

質問等がありましたら遠慮なくコメント欄やTwitterのDM等においでください。

この記事が少しでも皆さんの素敵な読書生活の後押しになれば幸いです。

澄田美稲


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