【短歌】向日葵の ｜文語の定型短歌を詠む 6

向日葵ひまわりのブローチ八種を取り出いだし眺むる誕生月の初めに

放射能に汚れし地には向日葵ひまわりを植ゑよとは嗚呼ああ最愛の花

ポスターのままに青空白き雲八ヶ岳麓ろくの向日葵畑

百日紅ひゃくじつこうまぶしき蒼空そらに咲き誇る不安をすべて昇華させよと

喜寿過ぎてなほさかり咲く百日紅ひゃくじつこう咲きつづけませ百歳ももとせまでも

2011年８月　詠

初出：『橄欖』2011年11月号　一部を修正しています

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

最後のうたは、2011年の7月に喜寿を迎えた母へのお祝いに添えて贈ったうた。

百日紅ひゃくじつこうは別名サルスベリ。枝に独特の形状や光沢があるものがあり、真夏に濃いピンク色の花を咲かせる。