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06✦本質を見抜く力

先週末は、各地で様々なスポーツの大会(試合)がありました。

そこで語られるのはやはり結果のこと。

「勝てば官軍負ければ賊軍」の言葉をまさに表しているかのような、「必殺・掌返し」も各地で見られました。

期待通りの結果を得られればプラス、期待はずれに終わればマイナス・・・という他者からの評価や戦評をよく目にします。

それらの結果は、ニュースやマスコミでも連日取り上げられますが、「結果が全て」「勝利至上主義」の現代だから仕方ないか・・・と半ば割り切って見てしまいます。

しかし、僕らコーチの仕事は・・・

どちらかというとプロセスを見てジャッジする機会が多く、個人的には、結果はいわば「オマケ」のようなものだと捉えています。

とは言え、その「オマケ」を得られるものならもちろん得たい。

そう思う気持ちは、戦っている選手たちとなんら変わりません。

そこで大切なのが、結果につなげるためのプロセスをどれぐらい大事にしているかということではないでしょうか。

これから大きな挑戦を控えている皆さんは、そのプロセスを大事にできていますか?

来年に迫る東京オリンピック・パラリンピックでも、おそらく敗戦の弁を述べるアスリートが多くいることでしょう。

もちろん、金メダルを首に掛け、歓喜のインタビューをおこなえるに越したことはありませんが、世界のトップアスリートとの4年に1度の真剣勝負の舞台、そう簡単に勝てるものではありません。

もちろん、国際大会に限らず、毎週のように行われている県大会、地区大会、もちろん練習試合にしても、勝者と敗者がいます。

勝てばもちろん嬉しい、負ければ悔しいという感情が起こるのは当たり前です。

それこそがスポーツの醍醐味でもあるのですが、そもそもスポーツを始めたきっかけを思い返してみると、純粋にその競技が「楽しい」「面白い」「もっと上手くなりたい」といったものだったのではないでしょうか?

その純粋な気持ちが、自分が成長するにつれて「勝ちたい」に変わります。

これ自体はもちろん悪いことではなく、ごく一般的なことです。

しかしいろんな環境や感情も伴い、徐々にエスカレートしすぎると、「どんな手段を使ってでも勝ちたい」「勝たないといけない」「負けたらいけない」に変わります。

これが賄賂や八百長、ドーピング問題などの不正を招いたり、結果が伴わないチームや選手への差別、体罰や暴力に発展するケースも、近年当たり前のようになってきました。

大事なのは、本質を見抜いてプロセスを築き上げること。

トレーニングコーチをしている立場上、トレーニング種目や動作のポイントを伝えることは当たり前のようにありますが、捉え方は人それぞれ。

一流選手がやっているトレーニングが一流のトレーニングとも限りません。

僕のところにも多くの選手が「トレーニングを教えて下さい」とやってきますが、大事なのは、

「そのトレーニングが何の役に立ち、どういう意味を持って取り入れられているか?」

を、しっかり見抜けるか?だと思っています。

高校生はよく「どんな体幹トレーニングをすればいいですか?」という、少し不思議な質問をしてきます。

「体幹とは?」と問うと、メチャクチャな回答が出てくることも多々。笑

見かけばかりのトレーニングをしたところで、本質が見えていないと価値も半減してしまします。

しっかりと本質を見抜き、理解することで、同じ時間をかけても成長のスピードも変われば、「オマケ」も付いてきやすくなりますよね。

ここをしっかりと伝えられるコーチとして今後もブラッシュアップしていきたいと思います。