王岱輿『清真大学』

 この大いなる教えによれば、義なる理とはまことに精妙巧緻である。
それは真っ直ぐ本原へと達し、唯一つの真理を明らかにする。大いなる理は正しき道を照らす光を顕し、異端の過ちや誤謬を暴き出す。
 それは静においては人間の胸の中に潜んでいながら、動においては宇宙をも包み込む。ちりあくたを貫くが細かくはなく、天地を覆うが広くもない。被造物を成り立たせる色も相も奪いながら、空も無も一瞬で満たすこともできる。なぜならその大いなる理は明徳の源へと回帰し、真理の道へと人々を導く存在だからである。この導きがあって、人間は偽りの幻海から脱却し、真理の岸へと渡ることができるのだ。イスラームの法と道徳の道を広めるために書かれた本とその源である理そのもの、いったいどちらがより優れているだろうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?