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地獄旅 3-5 三次 きょうふの妖怪屋敷!

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前回の!ムイムイの地獄な冒険!

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アサーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!

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夜は明けて、新山口の東横イン。

さて、はじまりました。三日目の朝だよ。

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最近は東横インもバイキング形式じゃなくてお弁当スタイルですね。今日はこの味ごはんのおにぎりと味噌汁のセットのやつにしよう・・・あっ おにぎりじゃねえぞこれ

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おめェもボスになったんだろぉ?この瓦礫の山でよぉ…廃車王!

…今回の山口の写真、これだけ。すまない…

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あっ転車台みっけ。円筒分水とか転車台とか丸いものはいい。

本日の目的地は広島県、三次(みよし)の地を目指します。唯一の問題は…三次がどこにあるのか、よく知らない事。ひとまず、ルートガイドの示すまま、新幹線で一気に高速移動します。

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…なんだ?この新幹線…妙だぞ?

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ゲェーッ!ハローキティ列車!?

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喫煙所まで強引にかわいい。

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ウワーッハヤイ!ニッコリ~

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あっという間にヒロシマ・ディストリクトの転送ポータルまでたどり着きました。

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ここがヒロシマの…あれ?大改装工事中か。駅の写真取りにくいな…乗り換えまであんまり時間がない。散歩しすぎると帰って来れなくなるな。

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市電の駅だけでも記念写真とっとこ。今回はさらに乗り換えて先を急ぐのでいそいで駅に戻ります。

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ふるさとの味、無骨でちっちゃなディーゼルカー。こんな旅ばっかやね。芸備線といいます。ハイ、乗ります。とりあえず、終点まで。三次まで。

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見渡す限りのクソミドリ。

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ウワーッめちゃめちゃ景色いいぞこの汽車!完璧夏休み!!おすすめ。

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写真には写ってないけどトンボもいっぱい飛んでるよ

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ローカル線の旅は単線区間が多いので、ときどきすれ違い待ちの休憩が挟まります。映画のワンシーンみたいな景色。あまり映画見てるわけでもないんだけど、やっぱりこれは映画みたいとしか形容できない。色使いのせい?

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あっ、JRになるまえの国鉄の名残かな。めっちゃ古い車体なんだ。

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扇風機を動かすスイッチが楽しい。これ押していいの?押しちゃった。回った!すごーい!いや動かすためのスイッチなんだろうけどさ。現役なんだ!

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途中で気付いたけど、このへんの家、みんな鯱がついてる。よくみるとやたら沢山ついてる。たまにガレージとか物置にまでついてる。こういう地域性もあるんだ、面白いな…基本的には水のシンボルってことで防火の願いを込めた意匠みたいですね。

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連邦軍カラーなラッセル車がいた。たぶん鹵獲機体。そろそろ目的地です。

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というわけで、ここがミヨシのえきだぜ。よくきたな。

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ミスターピーナッツ!?ピーナツ紳士なのかい!?

いや…失礼しました 昔からの友人にどこか似ていたもので…

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ここは稲生物怪録(いのうもののけろく)という物語で知られる妖怪の街で、妖怪のミュージアムも存在しているのです。

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あ、すごい企画やってる!行こう。

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ジュサブローの美術館もあるんだ。ここも時間があったら寄りたいな。

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地方都市の探索の第一歩は、観光案内所で自転車が借りれるか確認することです。これがあるかないかでその後の展開が大きくかわります。電チャリが理想ですね。いまみなさんが見ている映像。これが理想です。行きます。

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なにはともあれ地鎮祭。マンホールの写真コレクター状態。

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出会いの広場。だれもいないので出会いようがない。なんの縮図か!速やかに風刺表現をやめなさい!

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しかしきれいな街だなあ。サイクリングしてるだけでも目が飽きない。

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いろいろあるのはわかるんだけどそれがなんだかわからない。

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現地スーパーもあったのですが残念ながら閉店していました。

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こういう窓が沢山ついたお寺の門ってあまり見たことないかも。おもしろいな…おや、なにか書いてあります。

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ウワーッ!一日一日を大切に遊びましょう。

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最高にいい雰囲気のあれがあった。

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マンホールにも絵が描いてあったけど…鵜飼いのまちなんだ、三次。しらないことばかりだ。極彩色の鵜飼いの看板。味が濃い。

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かっこいい橋やタイル装飾を鑑賞します。

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国土交通省の視察みたいな旅ですね。土木遺産も見て回りたいんよねえ。

非常に気持ちいいロケーションなのですが、容赦なく照りつける7月の陽射しが気になります。脱水には十分気をつけているものの、紫外線によるダメージはかなりのもの…せめて、せめて何か陽射しを防ぐものが、首だけでも守れるようなタオルの一枚でもあれば…

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あったよ!タオル!!

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ここが「もののけミュージアム」か…ものすごく西濃運輸の営業所っぽいけど、運送会社の副業みたいな感じなのかしら?

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と思ったらこれは駐車場の看板だった。こっちが「もののけミュージアム」の本体か!

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ここに妖怪をテーマにしたミニミュージアムが解説されたのは、当地に残る妖怪物語「稲生物怪録」の存在があるからです。江戸中期の三次の地、16歳の肝の据わった少年「稲生平太郎」と妖怪の総大将「山ン本五郎左衛」率いるもののけ軍団の1ヶ月に渡る化け物屋敷の肝試し勝負。詳しい内容はミュージアムの説明を引用します。

この物語、主人公が実在の人物で、自身の少年時代の出来事を友人に話したものが物語としてまとめられたという非常にユニークな出自を持っています。稲生平太郎こと稲生忠左衛門さんが繰り広げる妖怪相手の俺TUEEE物語を聞いてくれた同僚、柏正甫さんはきっと最高の友人だったのでしょう。なろう小説にちゃんと読んでるのが解る感想書いてくれたり高評価つけてくれる人だね。まあ、彼が友人の稲生氏を主人公に据えて構築した「作品」なのかも知れませんが…どっちにしろ仲いいなこいつら

ちなみに稲生物怪録の存在をミーミーが認識したきっかけはこちらのスケラッコさんのまんが「平太郎に怖いものはない」です。現代に翻案された稲生物怪録ですが、青春ものとしての味付けや夏の季節感、お好み焼きを営む主人公をとりまく広島の空気感が濃厚に盛り込まれていて非常に面白いのでみんなもよもうね。これ、実写映画にしてくれないかな。

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ウワーッおばけだ!水木しげるロードでも死神が闊歩していたりのグリーティングがあるけど、こちらは各妖怪に特別なキャラクター化されてるスターがいるわけではないため、本当に「なんだかよくわからない奇妙なものと出会った」という純粋な体験ができます。怯える前に「なんだこれ…」ってなっただけなんじゃないのか平太郎…稲生物怪録、妙な怪異が沢山で面白い。

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ミュージアムなんで稲生物怪録以外の収蔵妖怪もいるんだけど、この江戸時代の妖怪マンガの「なんかおにぎり型の顔したやつがわらわらいるやつ」がしりあがり寿っぽくてすごく良かった。

(注記:そういや忘れてた。今の所、よくわかんないし特にオカネにもならなそうなのでamazonのリンク等はアフィリエイトとかは設定してない。なんで、本が欲しくなったら自分の気に入ってるストアや自分が得する買い方をするといいと思うよ。ISBNなどの書誌データを整理記載するのが面倒なので引用しています)

展示内容は小規模。一番メインの稲生物怪録のエリアは資料保護もあり撮影禁止、チームラボのマルチメディアコンテンツは写真とってもしょうがない、動画はたいていこの手の施設では慎重に扱わないと権利系で面倒ごとになりかねない。てわけでかわいい模型と企画展のとこだけ数点。ソフビで欲しくなる怪獣たち。

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ウワーッ猫人魚!

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他の幻獣ミイラ類、微笑ましいの範疇を出ないんだけど人魚のミイラだけは表情に独特の禍々しさが漂っていて独特の妖気がある。

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ゲーム「天空のサクナヒメ」で、自然動物を鬼に見立てた雑魚敵キャラ(兼食材)が多数出現していたけれど、現実にこういう「身近にいた動物の骨を加工し、鬼に見立てたものを作る」という興行や工芸が存在していたという『世界観の下敷き』を見ることができたのは面白い体験でした。

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ちなみにこれは敷地内にあった平太郎の顔出し看板なんだけど、うっかり設定16歳の平太郎少年がセクシー美少年な絵柄になりすぎてしまったせいで「お姉さん妖怪が平太郎をたぶらかしにくる」の図が非常にしっくりくるものになってしまっていました。サマーウォーズのカズマ君みたいなんだよな。

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裏口にひっそり展示してあった「朝霧の巫女」の顔出しパネル。これ、ロゴも入ってないし普通の巫女の服装をしたヒロインだけが作品の記号、そしてその顔を顔出しパネル化してしまったためにパネル単体として見ると「作品を知らない人には、なんでここに漫画絵の巫女の顔出しパネルがあるのかまったくわからない」状況になっちゃってたのに後から気付いたんじゃないでしょうか。それで裏手に仕舞っちゃったと。突然変な所に置かれてる無貌の巫女に遭遇した瞬間、このミュージアムで一番怖い体験だった。まあ、この日だけのたまたまの置き場だったのかもしれないけど。

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アーイイ スゴクイイデス

この

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いかにも城下町風の連なる町家ですが、その壁面に注目してみましょう。

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壁面が屋根よりオーバーハングし、そこにプチ屋根のような構造があるのが見えるとおもいます。これが、「卯建」…すなわち、うだつがあがらない、の語源である「うだつ」なのです。

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火が出たときに類焼を防ぐ防火壁なんですね。守るべきものがある、そのために使う予算がある。うだつがあがる状態、うだつの現物を理解することでストンと腑に落ちました。ボロは着てても心は錦、せめて心のうだつを上げていきましょう。(ATフィールド?)

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市内には各所に妖怪のイラストの書かれたLED灯籠が立っています。オリジナルの妖怪も多数いるようで、妙にユルいノリでパチモノプラモめいた味わいがあります。うすまいまい超かわいい。

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えーと、君等も…妖怪?

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ジュサブローの人形の館です。20年前、「生き人形」というハンドルネームを使っていたバイト先のゲーセンの先輩に「むいむい君がいつか道端でのたれ死にするのを楽しみにしてる」との言葉を賜った事を思い出します。全然主題と関係ない話を読まされた気分はどうだね?ゲーセン閉店後にみんなでデニーズに向かいながら移動中の車内で伊集院光のUP'sを聞く日々はけっこう楽しかったな。どう考えてもモテない人生に向かい進んでいた。

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古い銀行を転用した美しい建物も、この美術館のもうひとりの主役です。

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この松尾芭蕉すごくモテそうだな。

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最澄に厳しい。空海POVだ。

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崇徳院に題をとった連作、凄絶な美がありました。はじめからヴィネットとして構想されているであろう位置づけの違いによるものだと思うのだけれど。構図や表情が非常に訴えてくるものがある。写真より現物が100倍良いよ。

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駅にもどってきました。ごはんの時間を見越して帰ってきたのだ。一度広島のお好み焼きを食べてみたかったんだ。

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カープのソース!そういうのもあるのか!

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おなかへりすぎててたまごごはんも頼んじゃった。変な組み合わせが発生してるな。卵ご飯をアテにビールを飲んでお好み焼きを待ちます。

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きたきた。これが三次名物、「唐麺焼」だそうです。

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麺がナポリタンっぽい色してるのが解ると思うんだけど、これ、唐辛子が練り込んであるのです。このへんの製麺所が作ってるんだって。けっこいからい。おいしい(おいしい)。

初めて食べた広島焼き、真っ先に連想した食べ物はいままで食べたお好み焼きじゃなくて「梅蘭の名物焼きそば」でした。カリカリパリパリに焼いた焼きそばのドームがキャベツ等を包み込む感じ。このそばの食感が広島のお好み焼き一般のものなのかわからないけれど、もしそうなら、僕が過去に食べた「広島焼き」は確かに名実両面で広島のお好み焼きとはちょっと違う食べ物…麺の入ったお好み焼きという文字情報から再構築されたものが「広島焼き」なのかもしれないな、と感じた。具としてソフトな麺が挟み込まれた、麺の存在がかさ増し的な「従」の立場のお好み焼きではなくて、この唐麺焼きは明らかにかた焼きそば的な「麺を楽しむ事こそが主題の食品」に感じる。収斂進化の結果、お好み焼きとしての体裁を同じくしているだけで。まあ、よう知らんけど…

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地元のショッピングモールも寄っちゃお。たまに良いゲーセンもあるしな。

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ウワーーーーーッカープ着物!!!???

こどもむけおもちゃコーナーも一番いい場所はカープグッズで埋め尽くされていました。広島の本気を見たのうあんちゃん。

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この「フルフル」っていうCCプラザ内のレストランすごかったな。洋食屋の浪漫がぎちぎちに詰まってる…かつめしが名物らしい。甘味の気分だったらこっち行ってたなあ。ゆめのなかみたいなショーウィンドウ。

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まだ2時ですが、もう2時です。何が待つのか地獄旅。

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いや遠いよ!三次遠いよ!でもまた来たいなあ。

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LEDパネル、フレームレートの都合でシャッタースピード下げないと写真に綺麗にうつらないのよね。ここから行ける場所は3箇所。乗ってきた芸備線で広島に戻らない場合、14:43分芸備線「府中」行き、もしくは14:53分の芸備線「備後落合」行きに乗る必要があるようです。府中行きか、東京も目の前といった感じだな!たぶん幻覚だけれど。

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お、ちっちゃくてかわいい電車。もうほとんど路線バスと変わらない存在感だな、ここまで来ると…これ乗っちゃおうか。「備後落合」行きね。終点で木次線ってのに乗り換えられるらしいから行き止まりで帰ってくるはめにはならないでしょう。若干不穏な気配を感じなくはないです。この駅、広島に行く電車は一時間に1本あるんだけど、残りの府中方面、備後落合方面…そもそも3時間に1本しか電車ないっぽいんよね。この汽車、乗ってだいじょうぶ?

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考えてる間に府中行き行っちゃった。乗ろう。

俺達一体、どこに行くんだろうね?

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