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スコウスの!連載小説『 15ちゃい 』

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あの童貞の頃のプラトニックな気持ちに戻れてしまう小説となっております。
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#長編小説

新連載 『 15ちゃい 』 第5話

5. バックヤード 次の日、私たちはステージの下にいた。 待ち合わせ場所だ。 ステージの上では目立つので下にした。 ステージの上では小さい子供達が、 はしゃいで走り回っている。 私はもうすっかりステージの上で、 はしゃぐ子供ではなくなっていた。 なんせ今から仕事の面接をするのだ。 すっかり大人だ。 でも私はステージの上で、 はしゃぐ大人に憧れている。 「おー真田!早いやんけ!」 私は学校を半分サボったので、ずいぶん前からここに居た。 いつも通りステージの近

新連載 『 15ちゃい 』

第3話 千円札たちの笑顔 新聞配達はやめた。 さんざんだった。 雨の日の配達ほど惨めなものはない。 真っ暗な夜道で一人。 新聞が重すぎて自転車を何回も倒した。 倒れた自転車が駐車場の車に当たった。 黄色いライトの部分が粉々に割れてしまった。 誰にも見られていないだろうか何回も振り返って確認した。 こんな時間、誰も起きてないだろう。 周りを見渡した。 全ての窓の電気が消えて真っ暗だ。 大丈夫。 みんな眠っている。 5階建ての団地が等間隔に並んでいる私の住む町。 いつも

オリジナル連載小説 『 15ちゃい 』 その1

1. ビンボー うちの家はビンボーだった。 いや、でも畑からキュウリを盗まないと 腹を満たせないほどではなかった。 うちの家は裕福ではなかったということだ。 父が仕事をして母が家にいる。 着る服も食べる物もテレビもステレオもある。 もう誰も弾かないピアノまである。 そんな豊かさの象徴が2DKの狭い団地にぎゅうぎゅうに 詰まっている家。 車もあった。 父は中学を卒業してすぐに家を飛び出して 左官屋になり、18歳で免許を取ってすぐに車を買った。 三菱コルク?ボルト?いやコル