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フルタイムだけじゃない!教員の育休明けの働き方

教員という仕事の特性上、フルタイム以外の働き方は難しいのではないか?と思っている方も多いでしょう。

確かに、現場は人手不足。給与面や、周囲へ気を使うことなども考えると、フルタイムで働ければそれに越したことはありませんね。

ですが、子どものケアが必要、パートナーが単身赴任、勤務先が遠い、自身の健康状態等、働く人の事情は様々。
「大変な時期を、制度を活用することで乗り切る」というのは、悪いことではありません。むしろ、フルタイムor退職 というような極端な選択の間に、『制度を活用して柔軟な働き方をする』という選択肢があってもよいのではないでしょうか。

育休明けに使える制度

制度1.育児短時間勤務・・・正規より短い勤務時間(半分程度)で働く制度
・週の勤務形態は4種類。
・給与に影響がある。
・代替教員を置くことができる。

制度2.部分休業・・・正規の勤務時間の始めor終わりに、1日2時間を超えない範囲内で、30分単位で休業すること
・給与は、取得した時間分減額。

制度3.育児時間(特別休暇)・・・1日2回、計90分の範囲内
・生後満1年6月に達しない子を育てている場合(自治体によっては2歳まで)
・配偶者が育児時間を利用する場合はその時間が減じられる
・有給

▼詳しくはこちらでご確認ください▼


制度はあるとはいえ、モデルケースがなく、制度を活用しながらの働き方のイメージができない、管理職からも「前例がない」と言われてしまったなどの理由から、取得を諦めてしまう人が多いのも現実。

そこで、育児短時間勤務を取得して3年目の教員ママKさんをゲストにお招きし、育児短時間勤務を取得しながら、自分も同僚も気持ちよく働くコツをお聞きしました。

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気持ちよく働くコツ1:取得の理由を自分の中で明確にする

権利とはいえ、職場の理解があってこそ成り立つもの。
「なぜ、フルタイムでは無理なのか」「時短勤務を取得して得られる時間は自分にとってどんな意味があるのか」といった『時短勤務取得の理由』を明確にしておくことが大事です。

それは、取得のために動いてくれる管理職や、自分の分の仕事を担ってくれる同僚のためではなく、自分のためでもあります。

「私は○○を大事にするために時短勤務を取得する」「私は、この制度を使わないと、仕事を続けられない」という思いがしっかりしていれば、肩身の狭い思いも最小限にすむのです。逆に、ここがしっかりしていないと、要らない罪悪感や気が引ける思いをしなくてはなりません。

気持ちよく働くコツ2:自分は、多様な働き方を柔軟に受け入れられる一人だと捉える

育休明けの教員以外にも、介護が必要な人や、自身が病気になる人もいます。
そんな時、あなたは『迷惑』と思いますか?

子育て中の人も、介護中の人も、病気を抱えている人も、誰もが安心して働ける職場であるべきだと思うのです。
であるならば、「今の自分は多様な働き方を柔軟に受け入れられる人」という自信を持ちませんか。

肩身の狭い思いがないといったら嘘になる。が、しかし、そういった思いは一旦振り払うと割り切る。その割り切りは心の健康を保つ意味でも大事です。

気持ちよく働くコツ3:同僚への気遣いを忘れない

①相手の時間を奪わない
自分も自分の時間を大切にするために、時短勤務を選択した一人。であるならば、相手の時間も大切にする姿勢を忘れてはなりません。

思いつきで、その場でダラダラ質問しない。
相談したいことがあれば、予告しておき、いつなら大丈夫なのか、相手の都合を聞いたうえで約束をする。

など、相手の時間を無駄にしない努力が必要です。


②自分にできそうなことで、相手の手の回らないことを引き受ける

時短勤務を取得していると、とかく「できないこと」を伝え、謝ってばかりのイメージがありませんか?
ですが、違うポジションだから見えることや、あなたの良さを生かして職場に貢献できることはあるはずなのです。

「できないこと」ばかりでなく、「今の自分で役に立てること」に目を向けてみましょう。特別に頑張らなくても、時間をあまりかけなくてもできること・・・ちょっと視点を変えると、必ず見つかるはずです。

「無理なく自分にできそうなことで、相手に貢献できること」を考え、行動に移してみてはいかがでしょうか。

③感謝の気持ちを言葉で表す

自分が出られない会議などは、前もって声をかける。
会議に出られなくても、役割分担があれば、勤務時間内でできることを振ってくださいとお願いしておく。
自分の分をカバーしてくれている人には、感謝の気持ちを伝える。

物理的、時間的にできないことがあるのは事実。その中で、
「やらなくて当然という気持ちではない」
ということが伝わることで、相手も気持ちを軽くしてくれるはずです。

終わりに

Kさん自身も、復帰1年目は、「こんな働き方をする人がいます」というアナウンスがあったとき、同僚からは「えー」という戸惑いの声が上がったそうです。
けれども、徐々に職場の理解が進み、「この制度イイね」とか「奥さんにも勧めてみるよ」という声が上がるようになったとのこと。
「皆、分からないから不安なのです」とK先生。

本当に時短勤務が自分に必要ならば、「前例は自分が作る」「後に続く子育て世代や、介護・病気など、様々な事情がある全ての人が働きやすい職場に」という気持ちで、気配りはしつつも胸を張って働いてほしいと願っています。


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