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ノンマッチング・アプリ

ぶぉーおおーーーー(ほら貝)

時は2016年、くらい27歳。婚活戦国時代。

街コン、合コン、婚活パーティー、結婚相談所でうまく出会えなかった私。
ついに2016年春。ちょっと怖いなぁと思いつつも、初めてマッチングアプリ(以下アプリ)に登録した。

最初に登録したのは「タップル」である。

このアプリは、趣味で繋がろうというテーマにしている。
「タップルは、好きなことから恋の相手を見つけることができるマッチングアプリです。」(公式サイトより引用)というのが売りだったのだ。

次元を問わずズブズブにオタクの沼にはまっていた私だが、読書と美術と音楽はコンスタントに好きだったので、好きなものが出会いのきっかけになるかもしれないと思い迷わずこのアプリを選んだ。

しかし比較的20代前半の若者が多かったのと(※今の年代はわからない)、思ったよりもずっと「ふわっ」とした人が多く、「これはそんなに美術好きじゃないな」「この文面、さてはにわかだな」などとまるで鬼の面接官のごとくスワイプしていた。

これは友人からも厳しすぎると批判されるのだが、「趣味が写真です」といってスマホでしかとらなかったり、「漫画めちゃくちゃ好きです」といってワンピースの話しかできなかったりする人が苦手だ。

それは「スマホで写真を撮るのが好きなのでは?」「それは漫画ではなくワンピースが好きなのでは?」と思ってしまうからだ。

写真が趣味と言ったからには一眼レフやフィルムカメラを持っていてほしいし、漫画がめちゃくちゃ好きと言ったからにはもう少しコアな、たとえばアフタヌーン等の漫画を紹介してほしい。

私だってフィッシュマンズのことも平沢進のことも大好きだが、本当に片っ端から聴いているわけではないので自信をもって好きです、ファンなんですとは言えない。

つまり私は「好き」という言葉に責任を持ってほしい面倒くさい人間なのだ。

その点、今、火曜22:00~で放送されている『ファイトソング』第一話で主人公が、自分の好きな曲を一曲だけiPodに入れて「このバンドの他の曲も聴いたけどあんまりピンと来なくて、この一曲だけが好きなんです」といった内容の発言をしていて、わかりみが深かった(今、人生で初めてこの言葉を使った。)

話はそれてしまった。

結論からいうと、タップルは私には合わなかったので結局誰にも会うことはなかった。

しかし、この時点で彼氏いない歴およそ5年。職場でも異性と会話することなく、PSP越しにプリンスたちと会話するぐらいだった(※乙女ゲーの選択肢を選ぶだけ)

これはどうにか恋愛のリハビリをしなければと、なんとかタップルでメールだけやりとりはしていた。

同時平行で「omiai」というアプリも始めた。 

こちらは当時は「pairs」よりもFacebookでよく広告が出てきていたから登録したが、いつのまにかpairsにかなりの差をつけられてしまったように感じる。確かにコミュニティがそれほど多くなかったし、2016年時点では、私が地方で限定して探しているせいもあるが会員数が少ならしく同じ人が何回も出てきたのを覚えている。

二つもアプリを回しても、一向に会いたいと思える人がいない。たぶんこの時点で二ヶ月は経っていた。

そして私はついにもうひとつ追加ダウンロードしてしまうのだった。

(続く)

くらいのパトロンになりたいという奇特な方がいらっしゃいましたら、よろしくお願いします。その際には気合いで一日に二回更新します。