好きだったものを嫌いになった

物語シリーズの八九寺真宵ちゃんの台詞の1つを私はずっと覚えている。
好きだったものを嫌いになると10好きだった分、20嫌いになったような、そういう気持ちになるという彼女の言葉が描かれたのは、どういうシーンだったのかは覚えていない。そのセリフだけが、ずっとずっと私の中に残っているのだ。それだけその言葉に私は、本当にその通りだなあと実感させられたのだ。ああ、あの時の気持ちを、言葉にするとこうなるんだなあ、と。

そして、今もそうなってしまった。

私のことを、あの子は嫌いだと言った。
私も嫌いだ。ずっと前から嫌いになっていたのに、ほんの少しだけそうじゃなくなっていて、勘違いしていただけで、本当は嫌いだった。そう思ってたけれど、私のことを嫌いだと言われた時に、すごくすごく傷付いていて、その子のことも最初から嫌いだったわけじゃないし、もう何年も前にはなるけれど、心から一緒にいるのが楽しかった時期だってある。本当は嫌いになんてなりたくなくて、最近少しだけその気持ちで誤魔化されていたのに、私を嫌いだなんて言うから、一気に私も嫌いになっちゃって。
繋がりを全部断ち切った。SNSから彼女を消して。
それなのに私はどこかで彼女がなんで繋がりが消えたのかと、気づいて欲しい気持ちがあって。あの嫌いが私じゃなければいいだなんて思ったりもして。私のことを呟いていないか覗いたりなんかして。やめとけばよかったのにさ。
そんなことをしたから、彼女のことを好きな子のことまで嫌いになってきて、その子は別に本当になんにも関係ないのに、私の嫌いな人のことを好きなやつは嫌いだなんて馬鹿みたいな感情を持って、耐えられなくてここに吐き出しに来た。
嫌いになるって、なんでこんなにしんどいんだろう。

同じように、人に好かれていないというのも結構しんどい。
似ているようで違う。人に興味を持って私を見てほしい、出来ればいい感情だけを私に向けて欲しい。
誰にでも愛されるわけないってわかっているけれど、嫌われたくないじゃないか。
誰かに必要とされたい。

二次創作をしていて、いいねが増えていないかを何度も確認してしまう。コメントがあると本当に嬉しいし、何度も何度も繰り返し読んでしまう。反対に何も無いとしんどくて、作品を消したりもする。
結局私は、人に愛されていないと呼吸すら上手く出来ないんだ。

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