タイトル無し 短編脚本
サミットのパンコーナーで、立ち止まる。
スーパーの中で作られたピザが美味しい。
あ、この前散歩した時食べたな、
明日の朝のために買って行こうかと思った、無意識にあなたを考える。
その後すぐ、ああ、もういないのかと思い
ゆらゆらとスーパーの中を歩く。
エレベーターを上ろうとすると
同い年くらいのカップルが無言で上がっていく
彼氏が持っているカゴに何が入ってるか見えなかった。
昨日スズケンが
『なんか一気に寒いね ブラックフライデーで暖かい靴下とか買おうかな』
とあやみと私と三人のラインに送ってきて、無性に泣きたくなった。
毎日そういうくだらないことを誰かに報告することがなくなった。
今日お茶した先輩が普通の人のフリなんてすんじゃねえ
と現場で叱られた話をしてくれた。
普通にちゃんと幸せになりたいと言う気持ちと
冷静に考えてもう後戻りできないのだから覚悟を決めるべきだと言う気持ちとで
すごく揺らいていたと思う。
一昨日あなたがドアを閉めて出ていって
玄関のドアに貼ったばかりの
スタジオのクレドを目で読んだ。
声に出ない涙が出た
本当に叱ってくれる愛してくれる人はみんな失った。
結果を出さないと、恥ずかしくて誰にも顔を向けられないよ。
前を向く、やるべき事をやる、それでもやんなきゃいけねえんだよ
全部映画のセリフ、ドラマのセリフ。
映画は、ドラマは、私たちをどこへでも連れてってくれるし
わたしたちを奮い立たせる希望になり、道標となる。
やることやって、
さっさと寝る。
鬱の原因は睡眠不足
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