「美女探偵」の美しき終わり方。

4月期に始まっていた「美食探偵」が最終回を迎えた。新型コロナウイルスの影響で撮影中断を余儀なくされたが、無事にゴールを迎えた。

マリアと明智。苺と明智。陰と陽、白と黒の三角関係がどう回収されるのか。マリア率いる妖しき殺人集団の結末は。気になる見所が沢山残されている中の最終回であった。

ここでは最終回の感想とかを語りたいわけではない。ただただ武田真治演じる、伊藤の美しき最期に圧倒された。マリアのために死を覚悟した明智を嫉妬し、そして誇り、けれどもマリアを裏切るという形を取るが、最期はマリアを守り命を失う。最後の力を振り絞り、煙草に火を灯しそうとした中で力尽きる彼の姿は儚かった。そしてただただ輝いていた。あれが希望なのだと。

武田真治をはじめ、主役だけではなく脇役の演技もキラリと光る素敵なドラマだった。マリアの妖艶で危ない女性の色気や、黒い何かに包み込まれそうになる明智の腕を必死に掴んで離さない、苺ちゃんなど、メインキャラも誰もこのドラマを邪魔しない。そしてマリアに翻弄され、自分を見失いながらも、「明智五郎」として話の最後まで生き抜く、中村倫也は悪くない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?