【MTT】ショートスタックにおけるプリフロップ戦略(3)10BB以下のオープンレイザーの戦略

今回は前回記事の続きとなります。

前回は、10BB台のエフェクティブスタックにおけるオープンレイザーの戦略を見てきました。
10BB台エフェクティブでは、かなり幅広い多様な戦略が採用されていましたが、10BBを切るドショートになってくるとどうなるでしょうか。

▼10BB
10BBエフェクティブになると、これまで選択肢にあった2BBレイズというアクションが消え、全ポジションでLimpかオールインでの参加という形になる。

UTG open range

考え方としては、リンプレンジはおおむねプレミアと下限ハンドでポラライズさせ、他プレイヤーのオールインに受けれるか降りるかの判断がイージーにできるレンジで構成している。

CO open range



▼8BB

より削れた8BBでは、レイトポジション(BTN,SB)以外ではほぼオールインorフォールドの選択肢が取られ、リンプという戦略すらも使われなくなってくる。

CO open range
UTG open range

一応、BTNとSBからは未だリンプという選択肢は一部のレンジで使われるが、やはりここまで浅くなると、ミニマムレイズという選択肢は使われない。


SB open range
BTN open range


理由としては難しいが、アンティ1BBがある状態で、残り8BBのうち2BBをポットに入れてしまうと、相手のレイズオールインに対して結構コミット気味になっているのではないかと想像している。

実際のところは難しいが、とにもかくにも8BB以下はだいたいオールインorフォールドでよく、一応BTNとSBからはリンプという選択肢がなくはないというまとめ的思考になる。

▼7BB以下
7BBを切ってくると、SB等ごく一部のレンジでミニマムレイズという選択が用いられるが、基本的に全ポジションでALLin or Foldが用いられる。

HJオープンレンジ


SBオープンレンジ

簡易戦略的にオールインorフォールドでも十分であるが、もしSBからミニマムレイズという選択肢を用いる場合、考え方としてはJJ以上のハイポケットとオープンレンジの下限でポラライズさせていくことになる。

▼6BB以下
それでも6BB以下になってくるとミニマムレイズという選択肢がほぼなくなっていて、基本的にはこのあたりがレイズという選択肢が用いられる下限になっている。

▼本日のまとめ
・10BB以下のエフェクティブになってくると、2BBレイズという選択肢はほとんど使われなくなり、参加する場合はリンプかALLinの混合となる。
・8BBを切ると、ほとんどのポジションでALLin or Foldの選択肢が用いられてくる。
・一部のポジションやハンドで、ぎりぎりALLin以外の参加方法が用いられるのは7BBが限度で、6BB以下はほぼ例外なくALLin or Fold となってくる
・リンプとオールインの混合戦略を取る場合、リンプレンジは基本的にプレミアとレンジの下限でポラライズさせ、オールインが返ってきたときの判断がイージーになる構成を実現している。


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