SBvsBTN 3bet pot - potover CBが用いられるシチュエーション(2)各ボードの検証

※前回記事の続きです。ご覧になっていない方がいらっしゃれば、ぜひこちらの記事もご覧下さい

SBvsBTN 3bet pot - potover CBが用いられるシチュエーション(1)導入編|すきま|note

▼導入
3bet potにおけるpotover-CBは、全体の中で見るとかなりレアケースのシチュエーションであるが、特定のボードテクスチャーではそこそこの頻度でとられうることがわかった。

具体的には、
(1)ブロードウェイ3枚のモノトーンボード
(2)A+ミドル以下のカード2枚のツートーンボード
(3)J~9が2枚落ちたボード
(4)KT+Lレインボーボード

のようなボードが主にあげられた形で、前回はそのうち(1)のボードについて検証を行ったため、今回は(2)(4)のボードを具体的に紐解いていこう(※(3)については、300%オールインの記事で検証したため、今回は割愛する)。


▼A+ミドル以下のカード2枚のツートーンボード

画像1

ALLボードでは、基本的に多くのシチュエーションでCB頻度はやや低めになる傾向があり、かつ安いベットサイズが好まれる傾向にある。
このボードでも基本的には例外でなく、安ベットorチェックの戦略でも間違っているわけではないが、レンジの一部でPot over CBを用いる余地はあるという形のようだ。

ただ、レンジ構成としては、ブロードウェイ三種のモノトーンボード時同様、ナッツクラスをPotoverに回すというよりかは、
バリューレンジの中心はAK、AQあたりのトップペア強キッカーといった、エクイティが70~80%少々の部分が中心に用いられている。

そのうえで、ブラフレンジはダブルバックドア・最弱レベルのポケットを中心に構成しており、
よくありがちなハンドレンジ全体で様々なサイズを使うのではなく、あくまでレンジの一部でのみpotoverの頻度を作るという構成の方法がなされているのが特徴的だ。


▼KT+Lレインボーボード

KTハイレインボー

3bet potにおけるKTハイボードは、そもそもレンジ全体でベットしていけるほどアグレッサー側に有利なボードであり、簡易戦略的に安ベット・50%ベットをレンジで用いていくという形で全く問題はないし、個人的にはそのソリューションをおすすめしたいとは思う。

ただ、一応pot overというレンジを作ることも可能であるということは知っておいても損はないだろう。
なので、具体的なレンジについても簡単に紐解いていこうと思うが、
バリューレンジとしては上記で検証したALLのツートーンボードと似通っており、TPTK・オーバーペアをバリューレンジの中心に組み込んだ上で、セットやツーペアといった部分は、安ベットに回される傾向がある。

ブラフレンジとしても、ダイレクトなドローがあまり使われないのは同様の傾向であり、Aハイウィークキッカー、弱いミドルポケットを中心に回していることがわかる。


▼本日のまとめ
・Pot over CBが用いられるボードというのは、特定のテクスチャーでいくつか存在するが、どのボードにおいてもベットレンジをピュアにPot overで構成するということはなく、「ベットレンジの一部のハンドまたは頻度でPot overが用いられることがある」という程度にとどまっている。
・簡易戦略的には、どのボードにおいてもPot over CBという選択肢自体を持たなくてもそれほど乖離はないため、一義的にはそのような対応で問題ないかと思われる
・その上で、Pot overを用いていく場合は、バリューであればナッツ級のハンドを組み込むというより、オーバーペア・TPTKといったところ。ブラフであれば、BDFD等それほど発展性が多くないところが中心的に用いられる傾向がある。

(完)

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