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SLOW CHANGE日記- 「誰にでもできる」をやる

 今月は、エッセイをいくつか書いていたものの、自分が本当に書きたいことを書けていない気がして、どこかしっくりこなかった。だからぎりぎりまで自分から湧き上がってくるのを待った。

 しばらく積読になっていた『SICK』というZINEを読み返した。自身も慢性疾患を抱える、Olivia Springが発行人を務める雑誌。慢性疾患患者として“普通に”働くことの難しさに長年悩んでおり、自身のプロジェクトを始めることで、まずは自分が働きたいと思える環境をつくりたいとの思いから本誌を創刊させたという。

『SICK』は、動きの遅さ・我慢・ただなにもしない、なにも生み出さない、なにも期待しないことを許容する発行物です。私は生産性を拒否したい。だから私は、もっとはっきりと何かが形を持つまでは、働かないと決めたのです。」
SICK is a publication that embraces slowness, patience, and time to simply do nothing, make nothing, and expect nothing at all. I want to reject productivity, so I decided not to start working again until things felt more tangible. 

『SICK #3』(2019)より引用

 冒頭の文章は、そうして筆者が、なにをしようともしないを許容して、秋と冬という季節が2つ過ぎた頃、自分が創りたいと思う情熱が湧き上がってきたと続けていた。今私が欲しいのは、そう言う時間だなと心から思っている。なにもしない時間ができたら、それはそれで焦って、すぐに何かをしようとしちゃうんだけどね。

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2,480字
「移住にまつわる変化」をテーマに、自分の生活や創作にまつわる話、東北の地、岩手・紫波町で出会った面白い人とのおしゃべりなど、自分がひっそり書き溜めていることを少しずつ公開していきます。 私は日々、日記をこっそり書いては発表・公開するまでだいぶ寝かせる傾向があるのですが、もっと日々思うことを軽やかに書いていきたいと思います。 「がんばれ」の応援の気持ちで定期的にチャリンとしていただけたら泣きます。 1ヶ月に2回以上更新予定、月額500円です。

30代後半でフリーランスとして働いていた私が、東京都・中野区から、縁もゆかりもない岩手県・紫波町へ引っ越してきた。 「一から土を作る」とい…

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