SLOW CHANGE日記 - 私のコンポスト
日常を生きていると、仕事もプライベートも様々なモヤモヤが発生する。父親の認知症の進行、それにまつわる状況、自分でなかなか打開できないやきもき、これでいいのだろうかという気持ち。現実を生きる上で、日々いろいろなことが発生する。命にまつわる決断は、重い。そう、なかなかに重い悩みがある。逃げてはいけない悩み、だけど抱え込みすぎても、どうしようもない悩みでもある。
先日、押し入れの片付けをした。そこには、チェコやさまざまな場所で買ったり集めたりしてなかなか捨てられない紙やら画材やら文房具やら、そして自分で作った作品や、商品の在庫などが詰まっていた。自分の手で作ってきた作品は歴史でもある。そのときは満足が行って、誰かに喜ばれるものだったとしても、生きることは、作ることは、何かしら無駄を生み出すことだと根本では感じてしまう。私の行為は世界的にみたら無駄かもしれない。だけど、無駄でもいいから作り続けたい、そんな矛盾がある。
はんこを彫るのは好きだし、そこに誇りもある。だけど時に、捺した「画」のみを納品することがあり、彫ったはんこははんことして使われることはない。捺すために生み出されたはんこは、なんだか所在なく、かわいそうな気もした。塩化ビニルでできた消しゴムはんこを、楽天でポチッと箱買いすることが、なんだか最近はためらわれる。型染業・小田中耕一さんの型染絵は、柿渋の型を彫って作り、もち米からできた糊を使い、染料で染め上げられる。その工程を見て自分の手元を見た時、私はこれでいいのだろうかという違和感は感じていた。
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SLOW CHANGE -移住とゆるやかに変化していく生活
30代後半でフリーランスとして働いていた私が、東京都・中野区から、縁もゆかりもない岩手県・紫波町へ引っ越してきた。 「一から土を作る」とい…
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