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元カレからの連絡がなくなって一か月

彼と別れてからもなんだかんだと毎日LINEやら電話やらがきていて、わたしは忙しくて、余裕なくて、もう連絡するのやめようと言って、一か月が経っていた。本当に連絡はなにひとつなかった。感覚的にもう三か月くらい経っている気がしたけど、まだたったの一か月だった。

わたしの頭の中は仕事とうちの事(母の認知症とそれに付随するもの)でいっぱいいっぱいだった。それらもあと少しで終わる。終わりが見えたきて、すこし余裕ができたのだろうか。あらためて彼のことを考える。

彼はかまってくんだった。
在宅勤務で人とのコミュニケーション不足があったので、話を聞くのは大事なことだと思っていた。夜、だいたい決まった時間に電話がくる。今日は何を食べた、何歩歩いた、その日の報告はそれなりに楽しいと思っていたけれど、そのあとに続く、「えらい?」「すごい?」「俺、おりこうさんだから」という言葉に違和感を感じた。

食が合わなかった。
というより食生活が子供だったと思う。
男ひとりで舌を成長させる機会がなかったのだろうか。
ファミレスやファーストフードや大手チェーン店を好んでいて、わたしは比較的個人でやっているお店が好きで一緒に行ったけど、美味しさの比較ができていないようだった。

睡眠障害だった。
本人なりに漢方やドリエルを飲んだり、運動をしたりして努力はしているようだったけど、苦しそうだった。

「お金がない」と言っていた。
誰もが知る大きな会社で役職にもついていたのでお金がないわけではなかった。ゴルフに週4回ほど行く。ゴルフは彼が唯一夢中になれるものだったと思う。そして人とのコミュニケーションの場で彼の精神のバランスをとる必要不可欠なのものだと思っていたので、ゴルフをやることに反対はしなかったけれど、お金を使ったからなくなったので「お金がない」と言わないほうがいいと説明したが、「ないものはない」と譲らなかった。

ただの価値観の違いか、それとも精神的に不安定なのか、一緒にいるあいだもよくわからなかった。大人なので、話し合って、歩み寄ろうとした、努力もした。お互いもやもやするものがあったと思う。

楽しいこともあったけど、「なんだろう、この人」と思うことも多かった。
別れてよかったのかどうかはいまだにわからない。

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