「ゲーム・オブ・スローンズ」一気見して最高だった／ネタバレほぼ無し感想
およそ一か月かけてAMAZON Primeにて海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」（以下GOT）を一気見しました。
全８シーズン・７３話（×５０～７０分）
長いけどあっという間！海外ドラマは１０年ほど前に見た「LOST」以来（古い）。緊急事態宣言に伴うおうち時間を有意義にするべく「海外ドラマでも見るか！」と思いググりました。有吉弘行さんの「ドラゴンと魔法とおっぱい」と評されたコメントを読んで飛び込みました。
結果最高だったので、熱が冷めないうちに（昨日最終話見た）感想をしたためておこうと思います。極力ネタバレ無し（一部推察できそうな情報は入っていると思うので、まっさらな状態で作品視聴したい方はお控えください）で面白さが伝わるようにまとめます！
要するに「西洋版キングダム×ドラゴン×ゾンビ」
GOTってどんな話か言うと要するに「西洋版キングダム」です。七つの大国の覇権争いをベースに、国と国の闘いや、様々な国の人々の姿が描かれます。そもそも「ゲーム・オブ・スローンズ」＝GAME OF THRONESの"THRONES"とは玉座・王位という意味。「鉄の玉座」といわれる"七国の王"のみが座ることを許された玉座をめぐる物語、というのが柱になっています。まさに秦を中心に趙、楚、燕等の中華の戦国模様を描いた「キングダム」のようなもの。国と国との争いだけじゃなく、国内の内紛、国に属さない野人（山の民みたい）の襲来、宗教団体の台頭などの出来事を通じて、そこに翻弄される人々の姿が描かれています。
そこにさらに、かつてドラゴンを従えて王国を支配した一族の生き残りが、ドラゴンの卵を持って王座の奪還を狙っていたり、人間同士の争いとは別で"ホワイトウォーカー"と呼ばれる北部に潜むといわれる魔物（ゾンビみたいなものです）が人間世界に押し寄せてきたり、魔法使いみたいな人が呪いや予言を使ったりします。
例えば「キングダム」の世界に宇宙からの侵略者が攻めてきたり、することをイメージしてみてください。もう大忙しですよね？ざっくりそんな感じです。
キャラクターのスクランブル交差点
戦争・アクションものや魔法・ファンタジージャンルをイメージされるかもしれませんが、GOTが面白いのはその世界で描かれる登場人物たちの人間模様、ヒューマンドラマです。むしろ戦争そのものの描写は限られていますし、ドラゴンや魔法は当たり前のものではなく架空の存在として扱われています。
登場人物が多いので、最初は「誰が何？」という苦労も多いのですが、時間を掛けてオムニバス的に一人一人の物語が丁寧に描かれていく分、どんどんキャラクターたちに感情移入していきます（なのでネット上の人物相関図等を見ながらの鑑賞をオススメします！）
しかしそこは戦乱の世。様々な思惑の中「裏切り」も横行します。時に血も涙も無い大胆な一手に「推しが一発で大嫌いになる」なんてことも。逆に「敵の敵は仲間」論で、どう考えても悪役だったあの人がいつのまにかベジータ化していたり、そしてそんなことがほぼ毎話のように描かれるわけだから追いかける方は大忙し！
更に言うと、割とあっさりと主要キャラクターが死んでしまったりします。しかも死んだ後、誰かがその死を悼んだり、回想で描かれるようなことがほとんどありません。生きるのに精いっぱいな登場人物たちの壮絶な人生観が垣間見れます。視聴者側にも推しの死を悼む猶予を与えることなく次に進んでいきます。
恋は盲目。登場人物全員、間違える。
そんな魅力的なキャラクターにあふれる本作ですが特徴の一つとして、誰一人として主人公然としたパーフェクト・ヒューマンがいない、ということ。登場人物全員が１回２回は何らかの選択の間違いを犯してしまうのです。そしてそのほとんどが誰かを愛するが故に起こってしまうのです。
常に命の危険と隣り合わせにある戦乱の世なので、みんな下半身に正直！そして不幸にもそれが新たな争いの火種になってしまうのです。その瞬間瞬間で、登場人物たちは誰かに思いを馳せながら行動していくのですが、愛はこれほどまでに人を盲目的にさせてしまうかと切なくなってしまいます。
後半は「アベンジャーズ、アッセンブル」状態
オムニバス形式で１０か所を超える場面での出来事が並行して描かれていく物語が、後半にかけてどんどん収斂されていくのですが、これがまぁ～たまりません。 離れ離れになった家族や仲間との再会や、思いがけない組み合わせのタッグが出来上がり…そして物語後半ではまさに「アベンジャーズ」並みのアッセンブル状態が起こります。このカタルシスのためだけに見続けていいといっても過言ではありません。
次回はネタバレ有で、私の「ＧＯＴ」キャラクターランキングＴＯＰ１０を発表したいと思います！
KING OF NORTH！！