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ウルトラQ Part1 第1話~第7話

第一次怪獣ブーム世代にとって「ウルトラQ」は忘れられません。
後の、ウルトラマンやウルトラセブンよりも、ドラマ性の高かったのがこのシリーズ。
それまでは、映画館に行かなければ見れなかった怪獣が、毎週テレビで見れるのですからたまりません。
毎週日曜日7時には必ずテレビの前に座っていました。
そして、当時の子供の必須アイテムだった怪獣図鑑を広げながら、ノートにセッセと怪獣の絵を描いていたのを思い出します。
全話を収録したDVDは持っていたのですが、子供の頃を思い出して、怪獣たちの絵を描き出したら、これが楽しくて、結局全話のお絵描きをしてしまいました。
改めて、60年前の自分と何も進歩していないことを確認した次第。

そこで、Facebookにちびちびとアップしていたものをまとめてみました。

第1話「ゴメスを倒せ!」


これはウルトラQの記念すべき第1話。
登場した怪獣は、ゴメスとリトラ。
全27話の中で、怪獣対決が見られるのはこれだけです。
映画ではありそうでなかった「ゴジラ対ラドン」がお茶の間で見れた興奮は未だに記憶に鮮明です。
よくよく見れば、ゴメスの着ぐるみは、ゴジラがベースになっている事は一目瞭然。
これを第一話に持ってきたのは、円谷プロの作戦勝ちでしたね。


第2話「五郎とゴロー」

青葉くるみを食べて、甲状腺ホルモンのバランスを崩し、巨大化してしまった猿と、口の聞けない青年の物語です。
「啞」「土人」「エテ吉」といった現代ではNGワードになっている言葉が出て来るのも時代を感じさせます。
ゲストアクターは、土屋嘉雄。後に科学特捜隊のイデ隊員となる二瓶正也もチョイ役で出演。
イーリアン島にゴローと同じ巨大猿がいたと言う設定は、完全にキングコングを意識しています。
顔は完全に違いますが、東宝特撮映画版キングコングの着ぐるみを流用しているのではないでしょうか。
ちなみに、甲状腺ホルモンに異常をきたすと、バセドウ病や、むくみ、倦怠感、無気力の原因にはなりますが、巨大化はしません。

第3話「宇宙からの贈り物」

地球の宇宙開発計画に、苦言を呈するかのように、火星から送られてきた怪獣の卵。
そこから現れたのは、ナメクジの怪獣ナメゴンでした。
しかし、今回改めて見直すとドラマの中で、ナメゴンと言う言葉は1度も使われていません。
当時のテレビ欄に怪獣の名前が書いてあったかどうかは記憶にありません。
多分、怪獣図鑑の記憶でしょう。ナメゴンは海に落ちてあえなく溶けて死んでしまいますが、2匹目の卵がヒロインの胸にぶら下がっていました。
この卵から怪獣が出てきたところで、石坂浩二のナレーションが入って物語は終了。
恐怖の余韻が残るドラマ構成が、ウルトラQならではです。

第4話「マンモス・フラワー」

古代植物ジュラン登場と覚えていましたが、改めて見直すとその名前は本篇には出てきません。
一の谷博士が「マンモスフラワー!」というのみ。
セリフの中に2000年前の蓮の花が開花したと言う話が出てきたので、調べてみたら、実際1951年に千葉県検見川で、古代の蓮の実が発掘され、開花したと言うニュースがありました。
脚本の金城哲夫氏は、これをもとにこの物語のアイディアを膨らませたと思われます。ジュランの根の一部が浮かぶお堀の見物客の中に、後のウルトラ警備隊アマギ隊員になる古谷敏氏がいました。この人はウルトラマンのスーツアクターでもあります。

第5話「ペギラが来た!」

舞台が南極ということで、いつものレギュラー陣によるフォーマットを変更して作られた一作。
佐原健二は出演していますが、いつもの星川航空のパイロット万城目淳としてではなく南極越冬船に同乗しているジャーナリストという設定でした。
このサブタイトルにはなぜか痺れましたね。成田亨デザインによる怪獣デザインの中でも、ペギラは秀逸。
小学生の頃はマルサンのソフビ人形を持っていました。今回再見して改めて思った事はあのスリーピング・アイが意外に怖かったということ。
基地の中が、工事現場の飯場みたいだったのはやや苦笑ですが。

第6話「育てよ!カメ」

浦島伝説をベースにした子供向けファンタジー。
シリーズには何本かありますが、コメディー・タッチの作品なので、あのお馴染みのテーマ曲は使われないし、石坂浩二のナレーションもありません。
レギュラー陣も申し訳程度に出ているだけで、本作の主役は浦島太郎少年です。
彼を竜宮城に連れて行く亀には、ガメロンと言う名前が付いていますが、太郎は本編でその名を直1度も口にしません。
怪獣としては、やや迫力に欠けるのですが、それを補うように、竜宮城では一瞬だけ怪竜が登場。
映画「海底軍艦」に登場するマンダみたいなやつです。

第7話「SOS富士山」

登場怪獣は、岩石怪獣ゴルゴスと覚えていましたが、タイトルクレジットでは「岩怪獣」になっていました。
富士山が休火山で、江戸時代に爆発していたと言う事は、石坂浩二のナレーションで学習しました。
光る中心核に周囲の岩石が吸い寄せられて怪獣になると言うわけのわからない設定でしたが、青木ヶ原樹海の野生児タケルにその急所を破壊されてあえなく絶命。 
その時にヒキガエルのような腹を見せて踊るのですが、あれはやらないほうがよかった。子供心にカッコ悪いと思いました。
地面を擦って迫ってくるゴルゴスはなかなか迫力がありました。

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