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沖縄やくざ戦争 1976年東映

突然やくざ映画で失礼いたします。

「仁義なき闘い」は、ファンでしたが、それ以後の東映実録やくざ映画は、スタッフ、キャストのメンツがほぼ一緒ですので、やはりどうしてもみんな同じに見えてしまいます。
なので残念ながら、それほど本数は見ていません。

さてまずは、正直に白状しておきましょう。
実は、この映画のキャストの中に、あの頃ファンだった女優の名前を発見したからです。
ひろみ摩耶と言います。
この女優を知っているとすれば、相当なスケベでしょう。ポルノ女優です。
本作は、1976年製作。
当時は、すでに日活は、「にっかつロマンポルノ」に移行していた頃。
ひろみ摩耶はこの頃のポルノ映画の数本で主役、もしくは準主役をしていました。
そして、この頃の、ロマンポルノ女優は、東映のヤクザ映画などに呼ばれて、お色気部隊として、色を添えていることが多かったんですね。
もちろん松方弘樹や千葉真一の凄みをきかした顔芸が、実録路線シリーズのウリでしたから、彼女たちの役回りは、あくまでヌードのワンポイント・サービス。
彼女主役のポルノ映画はほとんど見ていたと思いますが、実録ヤクザ映画でのチョイ役出演は、見逃していたようです。
ひろみ摩耶は、もちろん日本の女優でしたが、ルックスもスタイルも、どこか日本人離れしていて、個人的には、秘かに好きでした。
本作では、渡瀬恒彦を相手に、アフロヘアーのカツラをかぶって3回ほどのベッドシーン。
見逃していました。
もちろん、昨今のAVに比べれば、おとなしいものですが、スケベオジサンとしては、これでも結構満足。
我が家にある未見のDVDの中に、まだ何本か彼女の出演作品があるのを確認していますので、後でこっそりと見ることにします。

さて、東映の実録ヤクザ映画を見るときに、どうしても注目をしてしまう人がいます。
それは、成田三樹夫という人。
松田優作主演の「探偵物語」で、「クドウちゃ〜ん」を連発していた刑事役で有名なあの方です。
この人くらい、目が離せないクセのある悪役はいないでしょう。
任侠、愛嬌、卑怯が、この人くらいナイスブレンドされている役者はいません。
ドスを効かせたかと思ったら、猫撫で声で擦り寄り、口先三寸で、握手を求めたかと思ったら、涼しい顔で裏切る。
東映で、高倉健が築き上げた「仁義ある」やくざ映画の伝統から観客が離れ始めるのと呼応するように大ヒットを記録したのが実録路線「仁義なき戦い」。
その権化として、山守組の組長を演じた金子信雄と並んで、「仁義なき」ドライで現代的なヤクザを体現していたのが成田三樹夫でした。
彼の話をすると、すぐに思い浮かべるのが、ハリウッドの悪役スターリチャード・ウィドマーク。
感じ似てません?
成田三樹夫の場合は、ウィドマークほどのサイコパスは感じませんが、お二人とも実はかなりのインテリです。
本当に凄みのある悪役の必須条件は、怖い顔ではなく、実は「知性」なのかもしれません。

沖縄の辺野古基地問題は、このコロナの騒動に紛れて、トップニュースにはならなくなってしまいましたが、決して忘れてはいけない問題です。
30年前に沖縄に行ったことがありますが、あそこでみた海は、今まで見たどの海よりも、透明で輝いていました。
あの綺麗に海に住んでいた珊瑚や魚たちは、叫んでいると思います。

「たっくるせ! 」

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