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ジョーカー 2019年

これも、見逃していた映画です。

2019年公開のアメリカ映画。

Amazonプライムで、400円でした。

野菜が少々売れましたので、奮発して有料視聴。

今更ではありますが、感想を少々。

これまでも、なかなかのクセモノ俳優が演じてきた「ジョーカー」。

バットマン・シリーズ屈指のスーパーヴィランです。

「ダークナイト」では、この役にのめり込みすぎて、演じたヒース・レジャーが精神のバランスを崩し、薬物のオーバードーズで亡くなりました。

その、いわくつきの役を今回演じたのは、ホアキン・フェニックス。

あのリバー・フェニックスの実弟です。

圧倒的な怪演で、アカデミー賞主演男優賞を獲得。

不幸な家庭環境で育ったことで、精神を病んでいるコメディアン志望の心優しき青年、その彼が、世の中から疎外され、信じていた人すべてに裏切られて、次第に悪のカリスマへと変貌を遂げていく様を克明に描いた物語です。

後に、バットマンとなるブルース・トウェイン少年も登場。

バットマン誕生のエピソードが、サブストーリーになっていました。



口角を指で押し上げて、無理に笑い顔を作るシーンが、映画中に何回も登場しましたが、つい先日観た100年前の映画に、同じシーンがありました。

ジョーカー同様、不幸な家庭環境で育ったことで、笑えなくなったヒロインが、無理に笑うシーン。

「散りゆく花」の、リリアン・ギッシュです。




「ジョーカー」では、逆に、主人公が緊張すると、突然笑いが止まらなくなると言う設定でした。

その病気の原因を。彼は後に知ることになりますが、これがなかなか怖い。



殺人を犯したジョーカーが、高揚感を抑えきれずに、鏡の前で踊りながら語りかけるシーンがありました。

それから、殺人を決行する前のイメージ・トレーニング。

これは、「タクシー・ドライバー」で、トラヴィスがやっていましたね。

「狂気」の演出のお手本として、この映画はかなり参考にしたようです。

演じていたロバート・デニーロが、本作では、殺される側のカリスマ・コメディアン役にキャスティングされていました。



これも、つい先日見た映画「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」で、ランディ・ジョンソン監督が、ラストで、叙述トリック的オチを用意していましたが、この作品もラストは同じ展開。

クライマックスは、燃え上がるゴッサム・シティで、悪のカリスマとして恍惚のダンスを踊るジョーカー。

そして、続くラスト・シーンが、病院で精神分析を受けている主人公ででした。

つまり、物語の全てが、彼の妄想だったのかというドンデン返し。

それとも、すべては事実で、事件の後に逮捕されて、ここに連れてこられたのか。

そこは、観客に委ねられます。

そして、衝撃のラスト・・



バットマン・シリーズは、この危険極まりないダーク・ヒーローが、今や完全にシリーズの稼ぎ頭になってきました。



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