タイトル

#フラワー・トラヴェリン・バンド「MAKE UP」(見本盤)

フラワーTB

今となっては洗脳装置としか思えないテレビとともに生をうけ、もの心つけばローハイド、ララミー牧場、奥様は魔女だとか、アメリカのプロパガンダ番組にお熱あげて、金髪にあらざればオンナにあらずと、プレイボーイ誌せっせと広げていた無自覚なガキであったから、和製のロックなどハナもひっかけるはずもなく、ほぼアンテナにかかることもなかった。

たしか内田裕也がかかわったとかで、このバンドは名前だけは知っていて、ユーヤのブランドが逆に災いして遠ざけてもいた。

このライブ盤2枚組も、レコードの飢餓時代、久米川の義兄のところで出会ったのだったか、その記憶定かではないが、針を落として数分後、ジョー山中のボーカルと石間ヒデキの呪術的なギターによって、サタニックな金髪オンナの幻影は脳裏から失せたのだった。

ロックなのだからそれでいいのだが、同じ文化圏を出自とするグループであるがゆえに、反社会性とか不良性のバイアス必要以上にかけていて、それも敬遠する一因だったのだが、1972年に録音のライブ10曲の中に「HIROSHIMA」を歌ったものがあって、それを真摯に演奏する彼らに好感をおぼえたのも和製ロックの印象を変えた動機ともなった。


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