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政府の資料を基に新型コロナワクチンの是非を考える

新型コロナウイルスの感染拡大、緊急事態宣言発令など、今のコロナ禍社会に突入してそろそろ2年が経とうとしています。

しかし、対策として国家的に推進されているワクチンについて、私たちはどれだけの情報を持って、接種する/しないの判断をしているでしょうか。ファイザーもモデルナも、未だ治験期間中です。接種を決めた方は、ワクチン接種者がこれらワクチンの危険性有無を検証する臨床試験の被験者であるということを認識した上で、ちゃんと判断を下したと本当に言えるでしょうか。

先日、ワクチンに対する私たちの個人の判断のあるべき姿はどういうものか、というテーマで、神戸大学教授の國部克彦氏の論稿を紹介しました。

上の記事では、ワクチンの是非という問題には立ち入らず、私たちが必要な情報をそろえ、判断を下す際のあるべき姿はどのようなもので、現状は何がおかしいのか、という問題を掘り下げた内容となっています。

今回は、【ワクチンの是非】に立ち入った掘り下げをしていきたいと思います。リスクと効果をきちんと天秤にかけた時、政府やマスコミが言うように、やはりワクチンは打つべきという判断になるのか。

もちろん最終的には個々の責任による判断になるわけですが、その判断は本当に「政府やマスコミの流す一方的な情報」に踊らされていないでしょうか。本記事では、メディアであまり報道されていないワクチンのリスク面をまとめ、個々の読者に判断材料を提供したいと思います。

本記事では、怪しい反ワクチン陰謀論(書籍もいろいろ出版されていますが結構あります。)とならないようにするため、データの出所は、すべて厚生労働省をはじめ、政府の公表した資料のみに準拠して論を展開します。

出典もすべてリンクをたどれるようにしています。恣意的な嘘情報は含まれていないと、筆者は自信を持っています。

令和2年 国内の死亡者は主にどのような原因で亡くなっているか

令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況(←リンク貼ってます)という資料の11ページには、【性別にみた死因順位別死亡数・死亡率(人口10 万対)】がまとめられています(資料のP.11)。

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トップは悪性新生物(腫瘍)・・・主にガン等によるもので、以下、主要な死因は心疾患、老衰、・・・と続きます。新型コロナウイルスはトップ10ランク外ですが、表下部に記載されているように、死亡者数3,466人、10万人に対して、2.8人ということが記されています。

全体の死亡者数に対する割合がある方が、イメージしやすいかと思い、上のデータを基に下の表を作成してみました。

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悪性新生物が原因で亡くなった方は全体の27.6%、新型コロナウイルスで亡くなった方は0.3%、というように読み取っていただければと思います。

率直な感想として、パンデミックだと散々報道されている割には、コロナ以外で亡くなった方の方がよほど多いと思いました。

新型コロナワクチン接種後の死亡者

厚生労働省における第62回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(2021年6月23日開催)では、新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要(コミナティ筋注、ファイザー株式会社)」(←リンク貼ってます)と題した報告がなされています。(下の文書抜粋画像にも、出典のリンクを貼りました)


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これによれば、2021年2月17日~6月18日の期間に、ファイザー社製ワクチン接種後に亡くなった方が、277+78=355人いたということになります。

なお、本報告書では、「ワクチンと症状名との因果関係が否定できないもの」は0件、ほぼ全数が「情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係が評価できないもの」としています。

受け止めるべき事実は、
ワクチンが原因かは分からないが、接種後に死亡した人が355人いた。
ということだと思います。

もちろんワクチンで死んだと決めつけることはできません。「分からない」が、現状のスタンスです。これを見てリスクを感じるか否かは、個人の判断によるところと言えます。

本文書には、355件の死亡事例の年齢や性別、ワクチン接種日・死亡日などの個別データがすべて記載されています。参考までに、それらをまとめてみました。ここから、ある程度の傾向がつかめるかもしれません。

まず、男女差ですが、全体355人に対して、男性165人、女性190人となっています。やや、女性の死亡者の方が多いという結果です。

次に、年齢層です。

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70歳以上が圧倒的に多く、全体の約87%を占めています。しかし、若い世代に死亡者がいないわけではありません。

接種から死亡に至るまでの日数についてもまとめてみました。

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約51%という半数近くが、接種後3日以内に死亡しています。医学的にワクチンとの因果関係が証明できなくとも、ワクチン接種後3日以内にこれほどの人数が亡くなったことを考えるなら、そこには何かしらの因果関係があったと推測するのは、自然な考えではないかと思います。

(※いずれのグラフも合計が355となりませんが、「不明」の事案があるためです。)

【ワクチンリスク比較用】
インフルエンザワクチンの副反応疑い報告状況
(平成30年シーズン)

新型コロナワクチンのリスクが、普通のワクチンのリスクに比べて大きいのか小さいのか、比較することも重要な観点と思います。

例えば、新型コロナの発生の前年である2018年に、通常のインフルエンザワクチンで重篤な副反応のあった事例をまとめた報告書があります。(下の文書抜粋画像に、出典のリンクを貼りました)

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推定接種者数52,511,510回分に対し、重篤報告131(=53+78)件、うち死亡者数3名。死亡した3症例についての見解は、以下の通りです。

・ワクチンとの因果関係は不明:1件
・情報不足でワクチンとの因果関係は評価できない:2件

ワクチン接種後死亡者数の比較

では改めて、新型コロナワクチン接種後の死亡者数(2021年2月17日~6月18日:ファイザー製)と、平成30年シーズンの通常のインフルエンザワクチン接種後の死亡者数を比較してみます。(ここではモデルナ社製は情報が少ないため、ファイザー社製のみで論じます)

6月18日時点の新型コロナワクチン接種者数は、一般人+医療従事者あわせて約3,600万人(35,949,319人)です。
内閣府の資料を基に4月12日~6月18日接種者を集計:ワクチン接種は2021年2月17日からなので、やや少なめの見積です。
(2月17日(国内接種開始日)~4月11日の1日当たり接種者が55,000人程度と仮定した場合、当該期間中の創接種者は、上記に約300万人を上乗せする試算となります。初日から55,000人も接種するとは考えにくいので、多め(保守的)の試算と思います。)

一方、平成30年度のインフルエンザワクチン接種者数は約5,200万人(52、511,510人)です。

死亡者数は、
新型コロナワクチン:355人
(上記3,600万人に2月17日~4月11日の想定接種者数300万人を加えて、接種者数約3,900万人と試算)
インフルエンザワクチン:3人
(接種者数約5,200万人)

比較しやすくするため、両者とも接種者5,200万人だった場合に換算すると、

新型コロナワクチン:473人
インフルエンザワクチン:3人
(接種者数約5,200万人換算)

いずれの死亡者も、ワクチンとの因果関係は不明か、情報不足で検証不能とという点では同じですが、接種後死亡者数は新型コロナワクチンが通常インフルエンザワクチンの157倍であるということは分かります。

うち、新型コロナワクチン接種後死亡者数の半数以上は、3日以内に亡くなっていることを改めて補足します。医学的には「情報不足で検証不能」でも、普通に考えて、何らかの因果関係はあったと考えるのは自然かと思います。

新型コロナワクチンの予防効果

厚生労働省は、ファイザー社製・新型コロナワクチンの有効性の実験結果を公開しています。(下の文書抜粋画像に、出典のリンクを貼りました)

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表中左から5列目の「総追跡期間(1,000人年)」というのが、なじみのないものですが、一人ずつ経過の確認を行った総時間ということです。

例えば、新型コロナ感染歴なしのワクチン接種群でいえば、総追跡時間で延べ2,214年分(・・・B)の時間をかけていて、日数換算すると、2,214×365=808,110日 分の日数がかかっています。一人当たりでは、808,110÷18,198=44.4日 となるので、【大体一人当たり1ヶ月半ほど追跡調査をした】と理解すればよいと思います。

ただ、これは厳密性を追求した比較のために用いる値なので、追跡期間は等しいと仮定して、単純に発症者数で比較してもさほど問題はないです。

ワクチン感染歴なしで、
ワクチン接種群の発症数:8名
プラセボ接種(ダミー:生理食塩水接種)群の発症者数:162名

有効率=1-8/162=0.9506≒95%

という感じで、同じく95%になりますので、数式の苦手な人は、シンプルに発症者数で比較したほうが、直感的に理解しやすいかと思います。

つまるところ、【ファイザー社製・新型コロナワクチンの有効性95%】の根拠はこの資料に基づきます。

切り口を変えてみると別のことが見えてくる

しかしこの実験結果は、見方を変えると別の側面も見えてきます。新型コロナワクチン感染歴なしの方で、見ていきましょう。

感染しない確率という観点
ワクチン接種群=(全体ー発症者)÷全体=(18,198-8)÷18,198=99.95%
プラセボ接種群=(18,325-162)÷18,325=99.12%

ワクチンを接種すると99.95%感染しませんが、ワクチンを接種しなくても99.12%感染しない、ということが分かります。

ワクチン要りますか?という疑問が出てきます。

何倍の予防効果があるかという観点
ワクチンを接種しないと、接種した場合に比べ、感染者が何倍多くなっているのか、という観点で比較してみましょう。

被験者数が若干異なりますので、プラセボ接種群の人数に換算して比較しようと思います。(といっても、被験者の差異が小さいので換算しても結局8名です)

ワクチン接種群の発症者数(被験者18,325人に換算)=8名
プラセボ接種群の発症者数=162名

ワクチンを接種しない場合の感染リスクは、ワクチンを接種した場合に比べて20倍ある、ということが読み取れます。逆に言えば、接種すればリスクが20分の1になるということです。

結論に向けて

ワクチン接種の是非に関しての結論は、各々の責任でしていただくべきことです。しかし、上の結果を見て、

おお、リスクが20分の1に小さくなるなら、ワクチンを接種した方がいいね

となりますでしょうか?

その代わり、通常インフルエンザワクチンに比べ、新型コロナワクチンによる副反応による死亡リスクは157倍であることも、併せて考慮に入れたほうがよいのではないでしょうか。

因みに、感染したからと言って、死亡する訳ではありません。厚生労働省が2021年7月28日時点の現状をまとめた「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(速報値)」を以下に抜粋します。(下の文書抜粋画像に、出典のリンクを貼りました)

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50代以下では、感染しても死亡する確率は1%にも満たない。そういうリスクを20分の1にするのと引き換えに、副反応での死亡リスクが通常のリスクに比べ157倍高いものを本当に接種すべきなのか?

これが、ワクチン接種の判断をする材料として突き詰めた内容になるかと思います。各々で判断してください。

まとめ

長々と書きましたが、要点をまとめると以下のようになります。

・コロナパンデミックと言われているが、国内の死亡要因で、新型コロナによって死亡した人の割合は、全体の0.3%程度である。(死ぬほど恐ろしい病気とは言えない?)

・新型コロナワクチン接種後に死亡した方は、通常のインフルエンザワクチンに比べ、157倍多い

・新型コロナワクチンを接種すると新型コロナ発症リスク(発症しても別に死ぬとは限らない。50代以下の死亡率は1%以下)は20分の1に抑えられる

【新型コロナワクチン摂取の判断の要点】
2週間ほど、発熱・咳・痰等の症状に苦しむリスク(一般的なコロナ軽症患者の症状)を20分の1に抑えるために、死亡リスクが157倍高いのを厭わず、ワクチン接種の判断をするのか、しないのか。


本記事は、2021年6月24日に行われた「新型コロナワクチン接種中止歎願書提出の記者会見(場所:参議院議員会館)」で、スピーチした、主催者の高橋徳氏(ウィスコンシン医科大学名誉教授)の論法を参考に、より保守的(より新型コロナワクチン接種論が有利になるように)にデータを吟味して、記事を作成しました。

髙橋徳氏よりも、新型コロナワクチン接種に有利な方にデータを吟味してみても、全く接種したい気持ちにならないというのが、自分で一通り調べて原稿を書いた私の感想です。

正直なところ、この程度のリスクの感染症に対して、なぜ国家事業的に国民皆ワクチン接種というような社会情勢になるのか?という疑問もわきます。(筆者個人の感想です)


論の展開に用いたデータはすべて、厚生労働省を始めとした政府の公文書であることも含め、各自、ワクチン接種の是非を考えていただければと思います。

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