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今週のハニー「暴食②」【池山】

「暴食」

をしたい。
パート2。
ヘッダーは
めちゃくちゃ元気な時に食べた
マシュマロトースト。


先週こんな文章を書きました。

読んでも読まなくてもマジで大丈夫です。


とにかく、基本的に胃がげき弱な池山です。

胃の調子が悪くて、ということもありますが、「暴食」について書こうとしたきっかけがもう一つあります。

先日金蘭の友である、
なりそこないプリンセスのあがぺるちゃんに
「彗星マジックがnoteをはじめるんよ〜🫶」
と話したところ、
「なりプリもnoteで七つの大罪について書くってやってたよ〜🫰」
と聞きまして、

なるほど、
七つの大罪
傲慢、強欲、嫉妬、憤怒、色欲、怠惰、暴食

について池山目線で書くのも面白いかもな、と思っていたわけです。企画パクってるけどね。ちゃんとあがぺるちゃんには許可もらったからね。

というわけで以下が池山の七つの大罪に対するざっくりとした所感。

傲慢→芝居をしてる時点で傲慢である(!)

強欲→ある。褒められたい。お金が欲しい。性的な目で見られない程度に舐められない程度にちょうどいい感じにモテたい。

嫉妬→めちゃくちゃある。嫉妬が一番ある。気をつけろ。

憤怒→ある。実は結構怒ってる。気をつけろ。

色欲→ある。困ってない程度にはある。困ってない。ほっといてくれ。

怠惰→ある。何もない日はずっと寝てたい。嫉妬の次に強い。気をつけろ。

暴食→ない。
   …ない!!!まじでない!!

と、
他は自覚があるのに暴食だけ全然ありません。
というか、もう多分できないから根本的な欲求がない。したいと思うけど実際ドサっと食べ物が目の前にあったら「いやいやいや」と思う。つまり憧れではあるけれど欲求ではない。

まあ、それなら逆にまずは「暴食」についてでも書いてみるか、と思っていたところでした。

あ、でも、役者をしていて小屋入りしている時はよく食べます。
しかしその時以外はすぐにお腹は空くけれどいっぱいは食べられない。
そもそも胃の調子が良い悪い以前に、最近は食べるのがめんどくさい。

「お腹さえ空かなければ、ご飯じゃなくて点滴で栄養補給は済ませたい。」

って言ったらその場でそれを聞いていた先輩よねまりさんと、制作の渡辺大さんに引かれました。

勘違いしないで欲しいのは、食べたくないわけじゃないんだよ、食べるのにパワーがいるんだよ、ということです。

お腹はすぐに空く。でもすぐいっぱいになる。なので1日の中で細かく食べる。5食ぐらい食べる日もある。食べるたびに消化するために血が胃に集中する。頭がぼーっとする。疲れてくる。めんどくさい。でも食べたい。でもめんどくさい。

「めんどくさい」が挟まってしまうのでややこしくなってますが、真意としては、食べたいのは食べたいのです。

食べるのが下手くそなんです。
美味しいものは食べたい。
でもいっぱい食べられない。
食べるのに疲れてしまう。
(もはやこれは怠惰の話では?)



しかし!!

そんな私でも、
実は一度だけ「暴食」をしたことがあります。



これは15年ほど前、
私が中学3年生から高校3年生の間のお話し。

私は当時、宝塚音楽学校の受験生でした。

宝塚音楽学校とは、「清く正しく美しく」をモットーに、芸能の基本と女性としての教養を学ぶ学校で、予科•本科合わせて2年制の、宝塚歌劇団団員の養成所です。

音楽学校の試験内容は
一次試験:面接
二次試験:面接、実技(歌、ダンス)
三次試験:面接、健康診断
(※当時です。今は変わってるかも。)

音楽学校の受験資格は、
受験年に15〜18歳で、受験時に中学卒業あるいは高等学校卒業又は高等学校在学中であり、容姿端麗の女子であること。
(※こちらも当時の資格要項です。どうやら最近の宝塚音楽学校のHPを見たところ、募集要項で”容姿端麗“という文字はありませんでした。)

容姿端麗であること!

これが、思春期の女の子にとっては、もうなかなかに大変でして。

単刀直入に言うと、膨よか過ぎると落とされてしまうんです。
宝塚は、夢を売る仕事です。日常生活では着ないような身体のラインがはっきりとわかる衣装もバンバン着ます。舞台上ではそれが普通の世界です。その中に少し膨よかな方がいると、「あれ、ちょっと世界観が違う人がいる?」とどうしてもなってしまいます。
また特に娘役さんは男役さんにダンス中にリフトをされる振り付けをあてがわれたりするので、膨よかだと怪我にも繋がってしまったり。
(※上記は当時の私の受験体験と主観から語っています。色んな意見があると思います。今は違うかもしれませんし、もう一度言いますがこれは私の主観です。念のため。)

というわけで、受験をする!と決めてからは毎日体重計に乗って、毎日自分の体重と食べたものを記録し、スタジオの先生にレッスン毎に報告をしていました。

しかし成長過程の女の子にとっては、中3〜高3の間はとにかく食べたい時期。

流石の私も食欲は今の2倍ぐらいはありました。しかもその時期のユラリちゃんは前回の記事でも書いた通り、朝にトンカツ食べても大丈夫なぐらい胃が強かったし、ちょっと食べただけで何故かすぐ体重が増える。当時も今と同じで、お腹がすぐ空く。

甘いものを口に入れたい!
学校帰りにスタバとか寄って背伸びしたい!
マクドでポテト食べながら友達と恋バナしたい!
ロールケーキを丸ごと齧り付きたい!

でも、たった1キロがもしかしたら今後の人生を左右するかもしれない。

当時は「東の東大、西の宝塚」と言われるほど狭き門で、倍率は30〜40倍でした。
入学するまでにも厳しい世界です。

たった1キロの差で受かるかもしれないし、落ちるかもしれない。

なので私はスーパーのスイーツコーナーでロールケーキを横目に見ながら、夜ご飯のサラダを買ってレッスンに行っていました。

でも、やっぱりレッスンがない日は菓子パンとか学校帰りのおやつに食べちゃう。
ちょっとみんなとご飯とか言ったらみんなと合わせて食べちゃう。
お正月とか家族ぐるみのイベントがあると家族に合わせて食べちゃう。

もちろん毎年受験には落ち続け。
少しでも多く食べたら体重が増えて、
先生に色々と言われ。
「菓子パンはお菓子だから!」と言われ。

あ、ここまで書いといてですが、
無理なダイエットはしてません。
レッスンや普段の運動で相当動いてもいましたし。それでも体重がちょっとやそっとで落ちないのが思春期!※個体差はある。

しかし高校3年生の後半に
「このまま落ちたら後悔するじゃない?」と思い、健康には気を遣いながら、甘いものを一切とらなくなり、ほぼ毎日レッスンに行ってました。

嘘です。
こっそりキャラメルを1日1個だけ舐めてました。そんな日々でした。

でも結局
2011年3月、
私の青春はここで幕を閉じました。




やり切ったし悔いなし!

そんなことを思いながら、一人でスーパーに行くと、目に入ってきたのはずっと食べたかったロールケーキ。


そうだ、
そうだ。

私はもう、自由に好きなものを食べていいんだ。

そのロールケーキを買って、
家で一人、1本丸齧りしました。







甘かった。
涙が止まらなかった。



これが私の、最初で最後の暴食です。




…もうロールケーキを1本丸齧りなんて出来ません、、、、吐いちゃう、、、、、。

だから、
「好きなものを好きな時に食べられる!」

それは今となっては
とても素敵なことだと思います。

私にとって暴食とは、
大罪なんかじゃなくて、
幸せと青春の一つです。



あー暴食!
またしてみたい!
またしたいと思いたい!
また青春を味わいたい!

今年の目標は丈夫な胃になることやね。

おまけ

発表会の写真たち

これは受験生的なサムシングだった時の私。
肩上がっててダンス下手くそなのがわかりますね。そりゃ体型以前に落ちるわ


もう一枚。

ギャル〜🫶


まあ最終的に色々あって
彗星マジックに入ったんでよかったとする。

(ぶん・いけやまゆらり)

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