HOTEL SHE, KYOTOを、もっと「メディア」として育てていく
みなさん、こんにちは。ホテルプロデューサーの龍崎です。
2年前「最果の旅のオアシス」をコンセプトにリニューアルオープンしたHOTEL SHE, KYOTOですが、実は今年から新たなチャレンジを始めようとしています。
「ホテルはメディアである」と言い続けてきた私たちが、ホテルをメディアとしてもっと活用していこうということで、シーズンごとにテーマを決めて、オンライン・オフラインに関わらず、あらゆるコンテンツを届けていこうと考えています。
このプロジェクトはまだ始まったばかり。具体的に動き出すのは来月以降になります。そこで、今月のはじめにHOTEL SHE, KYOTOの支配人・笠井(かさい)と、クリエイティブ・ディレクターの角田(すみた)とともに、この「ホテルメディア化」について今考えていることを話すという、今後についての企画会議を実施しました。ここでは、その模様をお届けできればと思います。
「ホテルメディア化」プロジェクトがついに形に
角田:本日はHOTEL SHE, KYOTOの「メディア化」プロジェクトについて、今の時点で決まっていることを整理しつつ、具体的な企画の話ができたらと思います。あらためて「ホテルのメディア化」ってなんなのかということを最初に聞いておきたいと思います。
龍崎:自分たちの中では、もはや新しいプロジェクトというわけでもなくて、3年前くらいからずっと構想していたことですよね。リソースやコロナの問題もありなかなか実行に移せなかったところを、改めてこれからやっていこうということで、プロジェクトが始動したという感じです。
よく言っているように、私たちはただ寝床としてホテルをやっているのではなく、ホテルを「空間メディア」と捉えています。新しい価値観やライフスタイル、それに紐づくアイテムなどを、生活に馴染む形で紹介し、お客様がそれらに出合える場にしたいと、HOTEL SHE, KYOTOもOSAKAも空間を作ってきました。
ホテルのコンセプトってずっと不変でもいいのですが、特に京都みたいな国際観光都市の場合、季節やトレンドによって表現するテーマが移り変わっていっても、面白いと思っています。個人的に、今、ホテルの消費のスピードがすごく速いように感じるんです。もちろん、ホテルが好きだから色々なところに泊まるという方もいらっしゃるでしょうけど、「新しいところを誰よりも早くチェックしたい」みたいな動きもあると思います。その潮流に乗っかってしまったら、せっかく自分たちが愛情込めて作った空間やブランドが、ただ消耗されてしまうのではないか、という危機感が自分の中で大きいんですよね。
ホテルってどうしても安定感のある品質の維持がメインになってくるビジネスモデルなので、オープンした時の打ち上げ花火が大きくなりがちですが、そうではなくて、噛めば噛むほど味が出るような、行けば行くほど味わいが変わって飽きさせないような、そういう空間作り・体験作りが必要になってきている。こういう意識が、自分の根底にずっとあるように思います。
角田:特に去年はオリンピックが予定されていたことなどもあって、ホテルがとても増えたじゃないですか。そんな中、コンセプト疲れやストーリー疲れといった現象が起きているんじゃないかと、僕も色々なところで見聞きするんです。どこのホテルにもちゃんとコンセプトやストーリーがあるのに、結果的にそれらが消費されてしまっている、ということに危機感を感じています。
龍崎:都内の新しいホテルをチェックしてて思うのが、
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