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ロビイング、はじめました。


こんにちは、ホテルプロデューサーの龍崎翔子です。

私が、日々のホテル経営に思いを巡らす連載マガジン『ホテル経営企画室』へようこそ。

表題にある通り、ラーメン屋さんが夏に冷やし中華を始めるように、L&Gもロビイングを始めました。

ロビー活動(ロビーかつどう、lobbying)とは、特定の主張を有する個人または団体が政府の政策に影響を及ぼすことを目的として行う私的な政治活動である。 ロビイング、ロビーイングともいう。 議会の議員、政府の構成員、公務員などが対象となる。 ロビー活動を行う私的人物・集団はロビイスト(lobbyist)と称される。

今までは、『独立遊民』と言われるくらいにはどこの組織・団体・界隈にも属さず、社訓のチル&ヘルシ〜そのままに、面白そうな予感がするところへ身ひとつでフラッと遠出しちゃうような雰囲気の会社だったので、ロビイングという大仰な単語はなんだかまだしっくりこないな〜って自分たちが一番思っています。

もちろん、今までもホテルをやらせてもらっている土地の自治体とは様々な形でご一緒することはありました。

HOTEL SHE, OSAKAのある大阪市・港区から発注を受けて大阪ベイエリアの魅力をキュレーションしたローカルリトルプレスを製作したり、HOTEL KUMOIのある北海道・上川町の町役場とともにローカルスタディツアーの開催をご一緒したり町おこしのプロジェクトを展開したりと、事業をさせていただいている街のイケてる首長や役場職員の方々に応援していただき、逆に私たちがお力になりそうなところでご協力させていただき、という形で関係を積み重ねてきていました。

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▲大阪ベイエリアのDOPEな魅力をキュレーションした港区公式ZINE 『OSAKA BAY DIARY』。即完してしまったので自分たちも持っていない。

でも今回の感染症拡大を受けて、今までよりさらに踏み込んだ形で行政との連携を進めていく必要性を痛感しました。ゲームのルールを知りありとあらゆる手を打たないと、業界はおろか、自分たちの会社、ひいては生活を守ることができない。口を開けて親鳥に餌付けされるのを待つのではなく、親鳥に虫の居場所を教えてあげる雛鳥にならないといけないと感じ、国の仕組みが流動的に大きく変わるこのタイミングで、自分たちが今社会に対して貢献できることを自分たちで発信するだけでなく、行政に働きかけることで世の中に実装できるのではないかと考え、ロビイングを始めることにしました。

当然ですが、ロビイングなどやったこともなくやり方もわからない(そもそもさっきからロビイングと言っているけれど語の定義があっているかもわからない・・・)ですが、他人にできることは私にもできるという精神でとりあえず足掻いてみたこの半月の記録です。


ホテルシェルターをリリースしてみて、大変ありがたいことに3日間でゲストの事前予約に500人、ホテル加盟に3000室(150施設)のお申し込みをいただき、確かな手応えを感じているのと同時に、果たして私たちの力だけでこのサービスが隅々まで行きわたるのか、というところに関しては常に不安がつきまとっている状態でした。

実際、ぜひ使いたいんだけど、自分のお金だとあんまり・・・という声もチラホラ聞こえてきていて、1泊3000円という低価格とはいえ経済的な部分での課題は依然大きく、行政のサポートの一環としてホテルシェルターを活用していただくことで、このサービスを本当に必要としている方に届けることができればと思い、それまで取り組んでいた企業・個人からの協賛や法人営業の他に、自治体や行政との連携を模索しはじめました。

やり方はよくわからないですが、自治体によって関係値の濃淡や管轄権の差異があると思われたので、ひとまず依頼したい事項を網羅的にリストアップ。

行政に依頼・相談したいこと
・後援・協力の表明
・公式web等での広報支援
・法人・医療機関への斡旋
・社会的弱者の支援組織、団体への斡旋
・感染対策ガイドラインの公認(共同制作)・配布
・宿泊施設確保における提携
・自治体主導の宿泊施設確保の際のシステム提供
・ホテル業界への感染対策補助金の付与

そして、とにかく少しでも繋がりがありそうなところに声をかけまくる!!

最終的に、色々な方のサポートもあり11もの自治体&行政機関にアタックすることに・・・

大阪市港区

かつて共に港区公認のローカルリトルプレス『OSAKA BAY DIARY』を作った仲・・・区長が本当にイケている方で、以前からHOTEL SHE, OSAKAのことを応援してくださっていたので(伝説のオールナイトイベント『平成ラストサマー』にご来場いただいたことも)久々のご挨拶も兼ねてDMで連絡をさせていただくことに。

すると、


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