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本当の自由とは何か? 占星術的幸福論

誰かに「あなたにとって一番大切な価値観は何ですか?」と問われれば、私は迷わず一瞬で「自由です」とお答えします。

自由とは「他人の思惑や政治状況に左右されることなく、いつでもどこでも自分の望む生き方を選べる権利」だと私は定義していますが、この「個人としての自由な選択権」を守るためならば、私はそれ以外のすべてを捨てる覚悟がありますし、実際にこれまでそうやって生きて来ました。

「昇進が約束されている有利な転勤話」を断って大きな会社をスパッと辞めたことさえあるんですよ。この時、決断に要した時間は僅か3秒!

「お前に埼玉本社転勤の辞令が出たぞ」「じゃ、会社を辞めますね。」・・・こんな感じの勢いでした(笑)。
「はぁ?なに言ってんのお前?」って雰囲気の上司の顔が今でも忘れられません。

私にとって「組織の利益のために個人の自由が犠牲にされること」はどうしても受け入れ難いことだったんですね。当時24歳でしたが、今でも「あの時の決断は間違っていない」という絶対的確信がありますよ。

そんな私のワガママのせいで家族には今までズイブン迷惑をかけていて、本当に申し訳なく思っているのですが、残念ながら私にはそれ以外の生き方が選べないんです。

私にとって自由とは「絶対に譲れない心の最終防衛ライン」だからです。

でも、そのような「自由な自分であり続けたい」という私の切なる願いですらも「最初から運命によってプログラムされた価値観」であるならば、私は本当に自由な人生を生きていると言えるのでしょうか?

私の木星は「自由を愛する射手座の29度」にありますが、この位置は全天360度の中で「木星の影響力が最大限に発揮される場所」です。しかもこの木星は、射手座のホームポジションである「9室」に入居していますので、私の「自由への憧れ」は先天的に内蔵されている「宿命」のようなものであることが分かります。

その観点で眺めて見ると、実は私こそが「自由という価値観にガチガチに縛られている一番不自由な頭の固い人間」だという疑いすら出て来ますよね?

哲学者のサルトル風にいうならば「自由という刑罰に処せられている不自由な人間」というわけです。

今回は「人間にとっての本当の自由とは何か?」について、哲学的・運命学的に解明して行きたいと思います。

西洋占星術で言うと、射手座、水瓶座に星を持つ人たちは「何者にも束縛されない自由な存在であること」に何よりも大きな価値を置く気質があると言われています。

射手座は、周囲から孤立する危険を冒してでも自分らしい生き方を追求することから「孤高の星座」と呼ばれていますし、水瓶座は、個人としての思想・信条の自由を獲得するためなら社会全体と衝突すらことすら恐れない「反逆の星座」です。

これら2つの星座のいずれかに「重要な個人天体」を持つ人は、生まれながらの「魂の衝動」として「個としての自由」に高い価値を置いてしまうものなのです。

客観的な事実として、射手座・水瓶座に天体集中が発生している人には「独身(またはバツイチ)の人が多い」という顕著な特徴があります。結婚とは「法的縛りのある責任の重い人間関係」ですから、自由を愛する彼らには少々「うっとおしい制度」と感じられるものなんですね。

水瓶座集中の人の中には「別居婚」や「夫婦別性」など、法的な縛りの緩い「新しい結婚のスタイル」を試そうという努力も見られますが、最終的な「離婚率の高さ」については射手座の人とそれほど変わりません。

つまり、彼らが結婚生活を維持するためには、パートナーに自分と同じような「他人にあまり興味のない自由人」を選ぶ必要があるんですね。お互いのプライベートの干渉しない特殊な生活環境を用意しない限り、「射手座・水瓶座の人」が結婚生活を維持するのはとても難しいことなのです。

具体的な実例を挙げてみましょう。

実は、フィギュアスケートの羽生結弦君は「射手座の太陽・水瓶座の月」を持っていますから、まさに典型的な「自由至上主義者」と呼ぶことができる人なんです。

別な言い方をすると、彼は「結婚生活を安定的に維持する能力に欠けた人」に該当するんですね。だから彼が短期間で離婚することなんて「占星術師なら誰でも簡単に予想できたこと」なんです。

そんな彼が今年になって「思わず結婚してしまった」のは、彼の「恋愛の金星」が「独占欲の強い蠍座」に入居していたためです。

蠍座に金星を持つ男性は「愛する女性を自分だけのモノにして、他の誰にも触れさせたくない!」という特殊な執着心を持つことが多いんですが、この金星が「社会的責任」を意味する土星と120度を形成したことで、「法律的に縛ることによって、彼女に対する独占的な所有権を世間に主張できる」という意識が働いたわけです。

彼がマスコミに妻の名前を一切公表しなかったのも、この蠍座金星の持つ「秘密主義」ゆえです。「自分の宝物に誰も触れて欲しくない」というような心理ですね。彼は自分の妻を、宝箱に仕舞ってそっと隠しておきたかったのです。

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