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向き合う時

伯父が亡くなった
数日後に見舞う予定でいたのに

あぁ…私はなんて馬鹿者なんだろうか
もっと早く会いに行くこともできたはずなのに

後悔しかない



伯父は進行性核上性麻痺で2年程入院していた
初めはパーキンソン病と診断されたのだが
あまりにも進行が早いので改めて精査したところ進行性核上性麻痺だと確定診断を受けた

確定診断を受けてから入院までが早かった

とても話しにくそうになって
今までのように食事をするのが難しくなり
転倒することも増え
自宅での生活が難しくなった

丁度コロナ禍であり、まだ二類だったこともあって顔を見に行くことも叶わなかった

去年、ようやく病院からの許可が出て
やっと顔を見に行くことができたけれど
あの時の衝撃は今でも忘れられない

伯父は元々骨格のしっかりした人だったのに
ベッドに横たわるその人は私の知らない伯父だった
その時点で病気はかなり進行していて
会話はもちろんできないし、食事も摂れない
でも認知機能はしっかりしていて
調子の良い日はこちらの呼びかけに反応できることもあった

この病気が良くなっていくことはないと理解していたけれど
何度か顔を見に行く度に涙が止まらなかった

喋れない食事もできない動くこともできない
そんな状況で伯父は何を思い毎日を過ごしていたのだろうか

今度顔を見に行く時は、かなり浮腫んでいた足をゆっくりさすってあげたいなと思っていた
伯父の好きな相撲の話と高校野球の話でもしてなんて

もう叶わないね 

いつも朗らかでお酒が好きで
親戚のおじさんというより
近所のおじちゃんという雰囲気の人でした



最期のお別れをしてきました

声に出すことは出来なかったけれど
会いに行けなくてごめんねって

想い届いたかな…


今朝、ホームで電車を待っていると
蝶がヒラヒラと飛んできて
私達の側までやって来て去って行きました

それは伯父であったような気がします



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