児童教育の年齢別変化(4日目)

小学校の低学年から高学年における成長と学習の変化

小学校の低学年から、高学年では心も体も大きく変化します。その変化に合わせた教育が有効です。

低学年(1、2年)では、英語を聞きそのまま発音できる能力があります。また、歌やチャンツ(歌に合わせて身振り手振りすること)を、教えた通りに真似してくれます。教える人をよく観察し、真似する能力に優れています。それを利用し、英語は英語のままで動作と合わせて何度も繰り返すようなものが望ましいです。しかし、この年齢は集中力が長くは続かないです。次々と教えることを切り替える等、工夫が必要となります。飛んだり走ったりする、動のレッスンと絵本の読み聞かせやカードを利用した座って行う、静のレッスンを組み合わせることも効果的です。

中学年(3、4年)では高学年に対しての変化の始まりが起こります。文字を使うことも覚えはじめますが、まだ文法を使った学習は避けるべきです。それよりも固まりとして英語を認識させることが重要です。例えばThank you. Here you are. I understand. などです。
また難しい語句などは日本で補足を行うとより理解が深まる年齢です。無理に全て英語で行うのではなく少し母国語を利用するとより効果的になります。英語をそのまま聞き、話せる最後の年齢なのでできるだけ英語のままで触れるようにしてください。

高学年(5、6年)は、歌やチャンツが恥ずかしくなる年齢になります。自我が発達したことで他人との関係を気にし、異性との交流を恥ずかしがります。一方で知的好奇心が旺盛で、英語について興味を持たせることができれば一層理解が深まります。文法についてはたくさんの例から法則を見出せるような帰納法を利用した教え方をすべきです。指導者は受け手から英語を引き出す役割に徹し、返事を英語で返すようにします。辞書もこの年齢から使用するのが良いとされています。
情報を得る、意見を言う、発表をするといった課題解決活動を中心に授業を進めます。

日本の英語教育の問題点

日本の英語教育は現在小学3年生から始まります。英語の学習には各家庭に差があり子供の頃から習っている子と、三年生から始める子がいます。学校教育ではその差がある中で教育をしなければなりましせん。かといって、レベルの高い子に授業レベルを合わせてしまうと、低い子はついていくことができなくなります。ここが問題点です。ある英語塾では決して一緒に授業を行うことはせずレベル分けして行うと言っていました。

児童英語教育の三要素

三要素とは音声教育、発話教育、国際教育です。音声教育と発話教育は同じではないことに注意しなければなりません。それは発話は理解しなくても、オウムのようにモノマネすれば発話することができる為です。

母国語と英語

英語を日常的に話せるレベルにはどれほどの時間が必要でしょうか、それは2500時間と出ているそうです。さらに、大学院卒業レベルの英語力については6500時間必要になってきます。この時間は個人差があると思いますが、おおむねこの時間らしいです。

また、最近ではセミリンガルといった問題もありますが、基本的に日本語も英語もネイティブにはなれないです。成長と学習の過程でどちらかが母国語となっていきます。両方ネイティブを目指してしまうとどちらの言語もうまく使いこなせない人物になってしまいます。どちらか母国語として決め、母国語の上に英語を学習しなければなりません。

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