解離性障害について⑤〜解離性同一性障害編〜

今日は五つ目ということで解離性同一性障害についてです。

まずは教科書的な説明を見てみましょう。

解離性同一性障害とは、複数の人格が同一人物の中に存在し、それらの人格が本人の行動を支配すること。多重人格。

次に、ぼくの場合についてです。

ぼくの場合は、メインで活動している人格が10人前後います。ここでいう活動とは、本人の行動を支配することの他に、頭の中で覚醒状態でいることも含めます。
人格の紹介はまた別の回でやろうと思っています。
人格には基本人格、主人格、交代人格の3種類があります。
基本人格とは、この体が生まれつき持っている、人格が複数に別れる前に1番最初から居た人格のことです。
次に主人格とは、その時実際に体を支配して生活を担っている時間が1番長い人格のことです。
これは人生のある時ある時によって変わることがあります。
わかりにくいので具体的を挙げてみます。
例えばこのnoteを書いているのは今の主人格である水蜜桃ですが、水蜜桃には小学校低学年の記憶があまりありません。なぜなら、小学校低学年の時には水蜜桃ではなくNという人格がメインで生活を担っていたからです。つまり、小学校低学年の時代には、水蜜桃ではなくNが主人格だったのです。
最後に交代人格とは、主人格以外の人格のことを指します。

さて、複数の人格から構成されているぼくたちが、どんなふうに生活しているのかというお話です。
といっても生活の仕方は人生のその時々で変わりますから、ここではここ最近の生活の仕方について紹介したいと思います。

最近は大体一日中ぼくが活動しています。そういう時期みたいです。でも、これがいつ他の人格も体を支配して活動し出すかはわかりません。(恐らく家にずっと引きこもっている生活がつづいているので、ぼくだけで生活できてしまうから今は交代が少ないんだと思います。)
そしてぼくが活動している間も、頭の中ではずっと誰かしら他の人格の声がしています。
気配を感じることもあります。
例えば今は子供の人格が「やっぱ清掃車は水色に限るよねー」と言っているのにAという人格がめんどくさそうに「あーはいはい」とレスポンスしています。
時には交代人格に声をかけられることもあります。例えばぼくが動画を見ていて、後ろから一緒に動画を見ていたAという人格が「今のとこもう1回!」と声をかけてくることもあります。
さらには、体全体の支配が奪われる訳ではないけれど、右手だけAという人格に取られて勝手に動画の15秒戻るボタンを押されることもあります。

と、こんな感じで自粛期間中をわりと人格同士仲良く過ごしています。
学校に行っていたりアルバイトをしていたりした時期には、ぼくが苦手なコミュニケーションを円滑に進めてくれる人格に代わったり、ぼくにできない体力のいることをやってくれる人格に代わったりしていました。適材適所ですね。

こう書くと多重人格の生活は楽チンに思ますが、実は最初からこんなふうにうまく生活できていた訳ではありません。
自分に複数の人格があると知るまでは別の人格によって起こされた人間関係のトラブルに知らないうちに巻き込まれたことも一度や二度ではないし、自分の生活が自分の知らないところで勝手に進んでいく不安もたくさんありました。
生活に協力的な人格な人格ばかりではなく、ことあるごとに事件を起こしていた人格もいます。
また、体調の善し悪しによって人格とは言えない歩くなどの機能だけ持った半人格が生まれることもあります。半人格は状態として不安定なので、体調の変化でいなくなったり生まれたりします。
病識を持って、まとめ役のYという人格がそれぞれの人格のために環境を整えてやっとなんとか平和に生活できる日が増えてきました。
ぼくたちが平和に暮らせるようになるまでのお話もいつか書きたいと思っています。

今日はここまでで終わりにします。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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