解離性障害について③〜解離性健忘編〜

今日は三つ目ということで解離性健忘についてです。
まずは教科書的な説明を見てみましょう。

解離性健忘とは、トラウマやストレスによって引き起こされる記憶喪失(健忘)のことで、自分は誰なのかや自分に起こった出来事などの自分にとって重要な情報が思い出せなくなる。
記憶の空白期間の長さは数分から数十年にも及ぶ場合がある。

では次にぼくの場合のお話です。

ぼくの場合は、あるエピソードが丸ごとなく半永久的にずっと思い出せないこともあれば、数時間から数日の短い時間、自分に関する情報(名前、年齢、所属など)がごっそり抜け落ちてしまうこともあります。
時間経過よって記憶が戻ってくる場合もあれば半永久的に失われたままの記憶もあります。

あるひとつの解離性健忘のエピソードを紹介してみます。

ある日ある時ふと気づくと、ぼくは全然知らない部屋にいました。
どこ……ここどこ……?
周りを見回すと、見ず知らずの若い男性がいます。でもどう声をかけたらいいのかわからなくて、不安になりながらきょときょとしていました。
すると、その男性がぼくの落ち着かない挙動に気づいたのか、話しかけてきました。
「水蜜桃?どうした?もしかして記憶ない?おれのことわかる?」
言われている意味が全然わかりません。水蜜桃というのがぼくの名前?でも、記憶ない?と聞かれてこれまでのことを思い出そうとしたら、何も思い出せません。
記憶がないと伝えると、その男性は慣れた様子で自己紹介を始めました。どうやらぼくのパートナーのようです。
君が記憶喪失になることはよくあるんだ、そういう障害なんだ、そう言われても何が何だかわかりません。
そこから数時間、見知らぬパートナーを名乗る男性との共同生活がいきなりスタートします。
パートナーから聞いた「解離性障害」についてネットで調べてみたり、記憶があるときの自分が記憶がなくなった自分のために書いたメモをパートナーに教えられて読んだりしてみて、ようやく何となくこういうものなのか、と納得します。
そうして何となくの手探りで時間を過ごしていきます。
そのうちふと、突然記憶が戻ります。自分が誰なのか、何故ここにいるのか、あの男性はパートナーだということ…。

こんなふうに日々(日々と言っていい頻度で)記憶喪失を繰り返す日常です。
なかなか不便だし、健忘した時の不安感は何回繰り返しても慣れません(記憶が無いのでなる度に初めての記憶喪失だから、当たり前だけれど)。

今日はここまでにします。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。



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