日独の季節感の違いから、ドイツ向けキャンペーンを考える
見出し画像

日独の季節感の違いから、ドイツ向けキャンペーンを考える

畑 洋子

Intro: ドイツの夏時間と冬時間

今年もまたやってきました、夏時間(サマータイム)から冬時間(通常時間)に切り替わる日が。この日が来ると、冬にまた一歩近づいた気分です。サマータイムを採用しているドイツでは、夏時間が始まる日に時計の針を1時間進ませ、終わる日に1時間遅らせます。冬時間に切り替わる日は、毎年10月最後の週末で、今年は10月25日にあたります。なお、日本とドイツの時差がこれまでの7時間から8時間に戻るので、日本からドイツへ電話やオンライン会議をする場合は注意が必要です。

ドイツは日本より緯度が高い分、夏は明るい時間が長く、夕方なかなか暗くなりませんが、逆に冬は夜が長くて気分まで暗くなりがちです。夏はいいのですが、冬の暗さには、ドイツに来て何年経っても馴染めません。

日本とドイツの季節感の違い

前置きが長くなりましたが、今回は日本とドイツの季節感の違いについて、さらに、ドイツの季節ごとのイベントについて書きたいと思います。ドイツを対象としたマーケティングを展開したり、シーズンごとのキャンペーンを計画する際のヒントとしてお役立てください。

季節ごとのキャンペーンでは、日本のような四季のはっきりした国と、そうではないドイツでは、取り組み方が変わってきます。ドイツにも四季や春夏秋冬の概念はあるのですが、日本よりも冬が長くて寒いので、日本人の私からすると、「夏時間」と「冬時間」というより、むしろ「冬」と「冬以外の季節」が交互に来るイメージです。季節の移り変わりも曖昧で、旬のものに対する関心も日本ほど高くありません。

季節感が日本ほど暮らしに反映されないドイツですが、クリスマスやイースターなど、キリスト教起源のイベントが現代でもドイツの人々の暮らしに根付いいており、年間のイベントでも重要な地位を占めています。

長〜い、ドイツのクリスマスシーズン

年間の数あるイベントの中でも、ドイツ最大のイベントは何と言ってもクリスマスです。クリスマスシーズン直前だけでなく、かなり早い時期からクリスマスムードが濃くなっていきます。スーパーなどでは夏が終わると早々とクリスマス用のお菓子や食品が並びますが、これを見ると、秋を通り過ぎて夏から冬に切り替わった気がします。クリスマスが終わっても、クリスマス商品はすぐには片付けられず、しばらくは店頭に並び続けます。

家族との時間を大切にするドイツでは、クリスマスには帰省して家族でクリスマスを祝い、家族間でプレゼントを贈り合います。クリスマスグッズだけでなく、あらゆるものがプレゼント対象となり、高価なものもプレゼントされます。当然、クリスマスの前の時期は、年内でも最も売り上げを伸ばすチャンスで、クリスマスを意識したイベントやキャンペーンも盛んです。

クリスマス以外にも年間行事はいろいろありますが、ドイツの季節ごとの主なイベントや季節の特徴について、以下に簡単にまとめてみました。

ドイツの季節ごとのイベント


• 母の日(日本同様、母親にプレゼント)
• 日本にない習慣として「イースター(復活祭)」がある。クリスマス同様、家族が集まって食事をする。
• 入学・入社シーズンは春でなく秋。


• 長い夏季休暇。日本よりも学校の夏休みが長い。たいていの人が長期旅行に出かけたり、バカンスをとる。旅行・観光業界の需要。
• 様々な機関が夏季休館する。
• withコロナ時代、人々の屋外滞在時間が伸びる >  野外イベントや屋外滞在スペースの需要大


• メッセ、文化関連イベントなどが集中。
• 入学・入社シーズンのプレゼント需要。
• ハロウィーン、ブラックフライデー(近年定着)


• クリスマス(家族イベント、家族間でプレゼント)
• クリスマス1ヶ月前からクリスマス関連イベント(親から子供へのプレゼント)
• 大晦日のパーティ(友人同士で年越しと新年を祝う)
• カーニバル(一部の地方)
• ヴァレンタインデー(恋人や夫婦間でプレゼント)

ざっと思いつくままに書きましたが、漏れているものがあれば随時補充します。

ここに書いたもの全てがマーケティングに直結するわけではありませんが、ドイツでマーケティングを展開したり、ドイツの人とコミュニケーションを取る上で、ドイツの文化を知ることは重要だと思うのです。

この中の特定のテーマについてドイツでの事情を詳しく知りたい場合は、リサーチや、ドイツ人を対象としたユーザーインタビューが有効です。

ドイツ向けのキャンペーンにどう取り組むか

ドイツ向けのシーズン別マーケティングとしては、例えば、クリスマス用キャンペーンに力を入れたり、夏にはレジャーやゆとりを強調するコンテンツを増やしたり、秋の入学シーズンにキャンペーンを展開するなどが考えられます。

Webサイトにせよ、SNSにせよ、日本のコンテンツをそのままドイツ語に翻訳するだけでは、ドイツの事情とマッチしないことはしばしばあります。文化的な違いの大きい季節ごとのイベントでは特に注意しなくてはいけません。

ドイツの事情に合わせてうまく翻訳することができればいいのですが、日本にあってドイツにないイベントの場合、そうもいきません。キャンペーンそのものをドイツに合わせて計画するなどの対策が必要になります。

今回、日本とドイツの季節感の違いや、ドイツのシーズンごとのイベントを簡単に見てきました。今後このnoteでは、ドイツの個別のイベントや特定のシーズンについてフォーカスしたり、その他いろいろの視点から日独の違いについて書いていきたいと思います。







この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
畑 洋子
前世紀からベルリンに住みついているデザイナー/翻訳者。日本からドイツへビジネス展開したい人を、言語とデザインの両面からサポートします。ドイツ向けのWebサイト制作や印刷物デザイン、デザイン全般、翻訳。www.de-jp.net, www.design.gup-py.com