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虎に翼65回~おにぎりはどう渡ったか論争~

今週のラスト、寅子がモンパパを歌っている頃、杏子さん(ヒャンちゃん)が寅子からと汐見さんから渡されたおにぎりについてTwitter(X)でワイワイしていたのでここに書いておこう。

おにぎりを通じて寅子がヒャンちゃんに「寅子は梅子さんと繋がっていて梅子さんは元気だよ」と伝えた、という部分は共通しているものの

①寅子が梅子に杏子のことを話し、頼んで汐見を通じて杏子さんに渡した

②寅子が梅子に誰かはふせて杏子のことを話して汐見を通じて杏子さんに渡した

③寅子が独断でもらったおにぎりを汐見を通じて杏子さんに渡した

④寅子が自分と花江(猪爪家)にともらったおにぎりを汐見を通じて杏子さんに渡した

という解釈で分かれていた。
ドラマの中で描かれているのは「寅子が汐見を通じて梅子さんのおにぎりを杏子さんに渡した」という部分だけ。

杏子さんがおにぎりを見て、食べて涙したのはそれが梅子さんのおにぎりだと悟ったのではないかというのは想像が入りつつもドラマの表現から受け取れること。

また、このドラマで繰り返し描かれている「寅子はその人の話をその人以外から聞かない」と言う人物像。これは今後裁判官として活躍する寅子の人物としては重要で。汐見から話された「杏子のことを他に話さないでほしい」という部分を受け止めていることは轟が「他の人はどうしているのだろうな」と言う問いにぐっと言葉を飲み込んだ表現があったのでそれを察することができる。

なので、①と②はないと思う。

愛のコンサートが終わった時点でもあるので、私には③だと思ったのだが、その前に梅子さんが花江ちゃんと話しているのでもしかしら④もありうるなぁと。
でも寅子自身帰るのが遅くなるだろうし、花江ちゃんは子どもたちがお手伝いしてくれる。

じゃあ、汐見さんが先に帰る、と言った時点で計算でもなく寅子だったらすっと渡してしまうのではないかと。

もちろんドラマの中で描かれていないことは論じるに値しないということは当然なんだけれど、朝ドラの面白いところは毎日主人公を眺めていることによって、このひとならこうするだろうな、が生まれてきて物語に深みが出るというところだ。
それも見る人によってこの人なら、という想像の方向が変わってくる。
昨日のおにぎりだけでこれだけ感想がでてくるのは本当に面白い。

正解はなにかと決めるのは野暮だとおもうのだが、これがこう、あれがああと物語の外の話をわいわい言えるのも朝ドラの良いところだと思う。

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