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埼玉県の県営水道値上げする?

8月31日に当会ミーティング内で1時間学習会の時間を取りました。共産党の村岡正嗣県会議員を講師にお招きし、埼玉県の「県水道料金値上げのシュミレーション」についてお話して頂きました。

県水道値上げする?

埼玉県企業局が財政シュミレーションでは今のままの県水道料金では長期的に大幅な赤字となる予測で、それを避けるために県水道料金を20%値上げするパターンと10%値上げを2回するパターンを考えているのです。共産党さんが3月議会で問題をとりあげてくれました。収支悪化の要因は人口減少や節水機器の普及による水需要の減少とともに、南摩ダムなどのダム建設や高度浄水処理、老朽施設更新などの設備投資があると指摘しています。

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「新埼玉」2022年5月1日より

秋山もえ県議は「水はライフラインであり、公共的なもの。この公共投資の減価償却を受益者にのみ添加すべきではない。一般会計からの繰り入れや国への支援要望が必要であり、料金引き上げは極力回避すべきだ」と言ってくれました。私達の主張と重なります。

埼玉の県水道

県水(県営水道)は川の水を浄化して水道水を作り、秩父地域を除く県内の市町村に供給しています。市町村では県から供給された水と独自に確保した水を合わせて各家庭や事業所に水道水としています。(川口市では県水が水道の86.1%の割合を占めています。)

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(⇑資料「埼玉県の水道」 令和3年度版 埼玉県保健医療生活衛生課)


県営水道のパンフレットには次のようにあります。
"県の水道水は、主に利根川と荒川の水から作られています。川から水をとるためには、水利権が必要です。
人口が集中する1都5県の水源である利根川と荒川では、年間を通して利用できる十分な水がありません。
安定的に川から水を取るために、ダムなどの施設を造り、新たに利用できる水を開発する必要があります。そのため、埼玉県は国などが建設するダムなどに参画し、必要な水利権を確保しています。”

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県営水道のパンフレットより

県水は5つの浄水場に16のダムが水源となっています。給水人口が減っているのが分かっていてダムを作るのは如何なものかと思います。今も南摩ダムを建設中です。ダム建設は、ダム周辺の県に金銭負担をさせて国が決めます。人口が減っていく中、負担金が重くのしかかってきます。

川口市の水は新三郷浄水場と大久保浄水場の2つの浄水場から送られてきます。大久保浄水場は高度浄水処理のための工事をしているのです。(令和11年終了予定)高度浄水処理は国の水質基準が強化されていて、水質事故を防ぎ、断水リスクを低減させるために行うそうで、とても良いことでなので、公共工事まで水道料金で賄うのではなく、公費負担を増やしてほしいと思います。国からの補助金を使うそうですが、資料を見ると補助金は年々減っていきます。減額について根拠はないそうです。また、大久保浄水場の工事が終われば吉見浄水場の整備を行うようです。

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(⇑資料 企業局経営5か年計画 令和4年度~令和8年度)

広域化と民営化について

2022年度中に都道府県の水道広域化推進プランを策定・公表することが国に決められています。埼玉県では県全体を12ブロックに分けて秩父、小鹿野、横瀬、皆野・長瀞がすでに広域化して1ブロックになっています。さいたま市は3市(浦和・与野・大宮)がすでに合併して1ブロックです。残り10ブロックの広域化は進んでいません。川口での広域化は、蕨・戸田との3市で検討中ですが3市とも経営状態は良好で独立して事業が成り立っているので、3市とも広域化のメリットはなく広域化には消極的で止まっています。

広域化地図

 ⇑資料 
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0706/suidou-keikaku/master-plan.html

国は水道を民営化しようとしましたが進まないので広域化をしようとしました。でも、それも進みません。首長判断によるところが大きいのですが自力でなんとかなる自治体ほど広域化を嫌がるので国はトーンダウンして広域化すれば補助金を出す。としています。

水道料金について

埼玉県東松山市ではコロナのために水道基本料金に当たる10㎥までを3月まで無料にすると決まりました。こういう市もあるのです。市のお金の使い方は本当に市によって違いますね。
県水は県一律の金額で下水料金については地域によって違いますが水道料金には必ず下水料がついてきます。老朽管更新や施設更新費用はどこの市町村でもかかります。いま値上げしない市町村も県水が値上げするタイミングで値上げする可能性があります。

県水道の値上げがいつになるかは分かりません。
また、水道管更新と施設更新はずっと続きます。いくらかかるか収支に根拠を示しづらいものではあります。だからこそ、水道使用料金などではなく国や県や市の税金で賄っていただきたいです。私たちは声を上げ続けます。

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予告

ミーティング 
9月28日(水)14:00~
生涯学習プラザ(埼玉県川口市上青木西1丁目2−25)

サポートはとても助かります。チラシやポスターを印刷したり勉強会の場所を借りたり活発な活動ができるようになります。100円でもありがたいのでどうかよろしくお願いいたします。