見出し画像

2024年1月8日(月曜)★高円寺パンディットで『北野映画を語ろうVol.2』成人の日スペシャル/俺達は北野武映画を見て大人になった』開催。お宮の松からの手紙に号泣。松本人志さんの一報。

5時30分起床。


今日はタイムリミットを決めて、
北野武の90年代映画を見ていくのだが、
時間がないのに、合間、合間、
SNSの文面が目に入る。

山本太郎代表の被災地訪問に
関してのボクの擁護について、
音喜多議員へのボクの助言について、
松本人志さん問題の切り取り記事に対して、
(今、「ハカセ会」の限定にオリジナル動画は入っている)
宮台真司先生の不倫問題発生にボクが一言添えた件、

これらが四方八方で炎上中。

今や、あちらこちらから、
蜘蛛巣城の三船敏郎の如く、
悪意のコメントの矢が、
ボクに刺さりまくっている。

時々、この矢を抜きに行くのだが、
抜いても抜いても切りがない。

いっそブロックをしたくなるが、
「ブロックはしない主義」
なので我慢する。

これは病む人は病むだろう。

(ボクの場合、何度も鬱になっているが、
SNSで病むことは一切ないので……)

90年代北野武映画をブルーレイ視聴。

『みんな〜やってるか!』(95)

ダンカンさんは主演映画まで
大抜擢されるのだ。

横分けにするだけで面白い。

この映画ではボクの出演シーンもある。
「アサヒ芸能人」キャップをかぶっているので
見つけやすい。

このハエ男への変身は、
『ザ・フライ』のパロディなのだが、
後のカンヌ映画祭で審査員長であった、
デビット・クローネンバーグとの因縁を産むのだ。

ラストシーンがこれだもの。

『ソナチネ』(93)

文字通り、世界映画史上に残るアート映画だ。

タイトルバックから凝りに凝っている。

この頃のビートたけしの匂い立つほどの
色気にはほとほと参ってしまう。

惚れ惚れするほどの美貌だ。

そして、有名なロシアンルーレットのこのシーンほど、
一枚の絵にリビドーとタナトスが詰まった絵はない。

「あんまり死ぬの怖がるとな、
死にたくなっちゃうんだよ」

この言葉はボクの心に貼り付いている。

『キッズ・リターン』(96)

過去、最多回数、見ている映画だ。

実は、まだ10代のたけし軍団の
2年生「北京ゲンジ」が主役予定だった。

最後の台詞と伴奏の決まり具合。

免許証事件の謹慎期間に、
どれほど沁みたことか。

見終えて、もうたまらない……。

嗚咽が漏れた。

何時の時代に見ても、
これほどの人生讃歌があるだろうか──。

寝食忘れるほどの熱中。
何も食べてなかった。

禁酒以来、味覚が変わった感。
この蕎麦が美味いと思うようになった。

かなりの味変を加えながら。
「おもあいファーム」の無臭にんにくも投入。

16時20分、原田専門家が来宅。
ひさしぶりだ。
1月1日に病院に
入院荷物を届けてもらって以来。

Uber Eatsのバックを2つ用意して、
今日のライブで使う資料を持ち込む。

17時20分、高円寺パンディット着。


アル北郷、モルモット吉田さんは既に到着済み。
すっかりボクのホーム、主戦場だ。

開演ギリギリで篠崎誠監督がすべりこむ。

今日は休日なので、
1時間前倒しの18時半スタート。
当初は心配した客入りも満席になった。

机の上は各自の資料だらけ。

本番前から使えない話で
アイドリング。

ボクが毎回、あえてこれをするのは、
時代と配信があるが故の
「使えない話」の確認をするため。

18時半、配信スタート。

自己紹介から。

ボクは元旦の救急車搬送、
下血瀕死事件を語る。

篠崎誠監督が、
日本初の
たけし映画の作家批評を
商業詩に載せている人であることを、
初めて知る。

そして、
自分が20歳の時に何をしていたかを振り返る。

そそぞれの20歳の頃を振り返る。

最後のボクは20歳の頃の
水道橋博士年表を読み上げる。

成人の日に、
田舎すら帰らなかった。

大学も通わず都会でひとりぼっちだ。
こじらせているのは間違いない。

でも、リア充ではないからこそ、
こうした記憶が残るのではないか。

そしてだからこそ、
ビートたけしの下へ、
行くのではないか。

90年代北野武映画を
一本、一本順番に語っていく。

『3ー4X10月』

これほどヘンテコリンで、
夢オチの映画を
よくぞ全国拡大公開したなーが感想。

しかも、当時のライバル上映が、
『稲村ジェーン』だったのだ。

しかも、よく見ると男色映画だ。
ある意味、「首」にも相通じている。

そしてビートたけしの「首」
うなじのカッコよさにも言及。

北野武にとって沖縄とは?

『あの夏、いちばんしずかな海』

「キタノブルー」の始まりは、
何からなのか、仮説の類推。

補色と反対色の配色を考えるようになったのは、
『誰でもピカソ』の影響では?

この映画を邦画史上ナンバーワンにした、
淀川長治さんとの対談朗読。

『ソナチネ』

ラストシーンの後のショットの意味を
篠崎誠監督の指摘、
そして詩集『キッズ・リターン』の一遍、
『向日葵』から知る。

これは初めて知った。

『みんなやってるか?』

ダンカンさんの怪演。
そしてクローネンバーグの
カンヌ映画祭の怒り。

そして、LIVEの途中で、
松本人志さんのお仕事休止情報が
一報が舞い込むが、
確認する術もなく……。

「キッズ・リターン』

みんな大好き、
『キッズ・リターン』

殿のバイク事故からの復帰作でもあるし、
ビートたけしの出演がない映画でもある。

この映画のすべての役が
ビートたけしの分身であった。

そもそもは、一組の漫才師の映画だった。
そして主役は、
たけし軍団、2年目の北京ゲンジのふたりが抜擢されていた。

その漫才師のひとりだった、
お宮の松。

今は、子沢山節約タレントとして、
売れっ子になっている。

そのお宮が、ボクに宛てた手紙を、
アル北郷が代読。

昨晩、確認したのだが、
必ず泣いてしまう内容だったため、
ボクが読むのは回避した。

無論、会場で
一番最初に泣くのはボクだが、
その後、会場中にすすり泣きが漏れ、
それが広がって行った。

『そんな俺の映画に俺が出てもだろ。
しかも、こんなグチャグチャな顔になってよ。
嫌だったよ。
この顔で生きていくのかよって。
でもよ〜。生きてるからよ。仕方ねーだろ。
もう〜終わったって思ったしな。お前も思ったろ。
でも、終わらないんだな。
だから、まだ、はじまってもねーんだよ!
そういう事だからな。』

・・・私は泣きそうな思いで『はい!』と絞り出しました

……もはや、全米だって泣いている。

最後の

キッズ・リターンは、
皆の青春時代です。
僕のキッズな青春は、
野球をやっていた学生時代でなく、
芸人時代です。
僕のキッズ・リターンは、今もなんです。
今も続いているんです。
だから、色褪せない。現在進行系だから。
だから、キッズ・リターンはなぜか色褪せない。
むしろ色鮮やかな世界が先に待ってる。
と思ってしまう。

そう思って、僕らは、進む。
何故なら、
まだ、はじまってもねーから!
そんな映画なんです。

博士!
まだ、はじまってもね〜ですよね!?
政治家やろうが
訴えられようが
身体を崩そうが!

僕は一緒に居たから言えます。
殿の強さを博士は持ってます。

もう、ここでは号泣状態に。

北郷も途中から
感極まって読めなくなる。

あの頃を思い出しながら……。

ボクとお宮と北郷は、
僕の部屋に一緒に住んでいた頃があるから、
さらに特別の感情があるのだ。

「俺達、もう終わったのかな?」
「まだ始まってもねぇよ!」

は全世代共通の合言葉だ。

そして
それは今日、見ていた
新成人だろうが、
中年だろうが、
老年だろうが、
どんな、お客さんでも、
あるいは、
奇しくも休止宣言を出した、
松本人志さんだって、
同じことなのだ。

行きている限り、
「まだ始まってもねぇよ!」
を呪文のように唱えるのだ。

大団円が決まったところでお時間。

結局、4本しか紹介できなった。

次回、開催を約束して終了。

今回も内容的には、
映画研究の自信作になったので、
全国の北野武映画ファンは配信で見て欲しい。

https://pundit.jp/products/2024p1-1-8


配信終了後に大じゃんけん大会。
空くじなしで。
毎回恒例にしたい。

サイン本販売、列をなす。
もっと持ってくれば良かった。

K―MAXの小西さん一行と
今後のYouTube配信、打ち合わせ。

打ち上げ。中華料理『成都』へ。
観客席にいた、
作家の松崎まことさんも参加。

ボクと原田くんはお茶で過ごすが、
酒なしでも十分、
打ち上げ出来ることを知る。

差し入れ数多くいただき、
大荷物で帰宅。

11時半から「ハカセ会」のYou Tubeの生配信。
記録的な900人近い視聴。
自力で3人の登録。
松本効果なのだろうか、この人数は……。

ビートたけしの優しい夜を夢見ながら、
25時就寝。

明日はゆっくり出来るかも。
いや、新書の『議員失格』を進める!!


サポートありがとうございます。 執筆活動の糧にして頑張ります!