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"我らは言葉にあやつられた幻" 「ううん......」 アリスが目を覚ますと、辺り一面真っ暗になっていました。目を擦りながら空へ目を向けるときれいな星々と美しく輝く月が見えました。 「ようやく起きましたか」 何も気配がなかったのに、いきなり男の声がしたのでアリスはビクッと体を震わせます。 「怯えることはありませんアリスさん。話は翁の猫から聞かせていただきました。今日はやけに困った日だ」 そう言うと、男は自分の肩に乗った猫の頭を撫