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◇今月の隊員さん◇ 第89回:もえひこ◎さん

【プロフィール】-----------------------
女性、20代、職業:会社員、福岡県在住
ツイッター●https://twitter.com/miraclecherry22
隊員歴:2015年7月から
主なアイドル遍歴:ももいろクローバーZ、たこやきレインボー、Superalloy-超鋼金-、Crescendo Crescent
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 もえひこ◎さんは、福岡県在住、23歳の女性隊員。2015年、高校生になる春に、ばってん少女隊の前身グループ:F-girls (仮) のステージを観ている、最古参隊員の一人だ。
「涙腺が緩くて、すぐ泣いちゃうんですよ」と笑う、気さくで明るい人柄の彼女に、推しの瀬田さくらさんとの思い出を中心に、ばってん少女隊現場について語ってもらった。


■最古参の証 (?) :ばってん少女隊鉢巻き

 初めてさくらちゃん (瀬田さくら) を観たのは、ももクロどんたく (2015年 4.4@福岡ヤフオク!ドーム) のオープニングアクトのときです。前身グループのF-girls (仮) の頃ですね。
 それからばってん少女隊になったとき、Ustream配信があって、リアルタイムで観たんですけど、さくらちゃんはなんか独特で。
 始まるまでに、待機時間みたいなのが少しあって、無音でメンバーの映像だけが流れる間、さくらちゃんだけ、こう、ほっぺを指でぷにーって押す表情をやってて (笑) 。
 他のメンバーは緊張してガチガチになってるのに、さくらちゃんだけほっぺぷにぷにして緊張してなさそうな感じで。良い意味で怖いもの知らずな、なんか気になる子だなと思って、そこからさくらちゃん推しになりました。
 8月1日には、TNC夏祭りでの、ばってん少女隊お披露目ステージ (2015年 8.1@TNC放送会館) を観に行きました。あの日は物販で、Tシャツとマフラータオル、そしてリストバンドの3点セットを買った人は、先着で鉢巻きがもらえたんですよ。
 今現場で巻いてる人はほぼいなくて、もともと数が少ないっていうのもあると思うんですけど、たしか各色、先着15人までもらえました。
 それが欲しくて、朝5時に母親に車で送ってもらって会場の福岡タワー前に行きました。無事に鉢巻きをもらえたんですけど、真夏だから、太陽が昇ってくるとすごく暑くて大変だったのを覚えてます。
 2015年、もう8年前。。。懐かしい (笑) 。

 最初のシングル「ばってん少女。」リリースイベントツアーはほぼ毎週福岡でやってて、学校も夏休みだったから、毎週のようにさくらちゃんに会えてたんです。
 2学期が始まると、すぐ試験があったから、少しだけ現場に行けない期間があって、佐賀での現場 (2015年 9.23@イオンモール佐賀大和) に行くと、さくらちゃんから「お久しぶりですね」って言われたんですよ。「え? 私のこと覚えてくれてるの?」って、人生初の「認知」をもらったのがすごく嬉しかったです。
 その頃には、現場の常連さんたちの知り合いもできて、お披露目から半年経たない単独ライブ (2016年 1.16@スカラエスパシオ) で、メジャーデビューが発表されたときは感動して号泣したんですけど、「瀬田推し泣きすぎー!」と言われて、周りを見たら、でんかさん (※) とか推しかぶりの隊員さんが泣いてて、私、泣きながら笑っちゃった思い出があります (笑) 。

(◇今月の隊員さん◇ 第7回:でんかさん )


■「粒あんとこしあん、どっちが好きですか?」

 初期の現場で思い出に残ってるのは。。。メジャーデビューシングル「おっしょい!」リリースイベントツアーの大分 (2016年 4.3@パークプレイス大分) が、私の17歳の誕生日だったんですよ。
 イベントが始まる前、知り合いの隊員さんたちが「おめでとう!」って言いながら「本日の主役」みたいな誕生日用のたすきをかけてくれて。
 ライブ中もノリでたすきをかけて観てました (笑) 。特典会ではそれを外して行ったんですけど、握手会でさくらちゃんに「実は私、今日誕生日なんだ」って話して。
 その後、グループショットに行ったら、さくらちゃんがメンバーに私が誕生日だって伝えてくれてたみたいで、ばってん少女隊6人から「おめでとうございま~す!」って言ってもらえました。
 特典会中、待ってる隊員さんたちは、座ってその様子を眺めてる感じだったから、会場にいる皆さんが一斉に拍手し始めて、人生で1番大人数でお祝いしてもらった、忘れられない誕生日になりました。
 グループが始まったばかりだったから、今と比べるとファンの人数は少なかったけど、その分、ほとんどが顔見知りみたいな感じだった頃の、思い出の1日です。

17歳の誕生日をお祝いしてもらったグループショット (2016年 4.3@パークプレイス大分)


 普段、さくらちゃんと特典会でよく話す内容は。。。さくらちゃんとは「好きなもの」が似てて。漫画、アニメ、ゲーム、それから、食べること (笑) 。
 ばってん少女隊は敬語で、ファンの方と丁寧に話すんですけど、そういう「好きなもの」について話すと、向こうもテンションが上がって、タメ語で話してくれたりします。
 さくらちゃんが初めてタメ語で話してくれたのは、2nd シングル「よかよかダンス」の広島での特典会 (2016年 7.31@広島駅南口地下広場) 。覚えてますよ。
 話題は「さくらちゃんは、粒あんとこしあん、どっちが好きですか?」(会話詳細はこちら)
 我ながら、しょうもない話をしてますね (笑) 。ちなみにさくらちゃんはこしあん派で、粒あん派の私と逆だったんですよ。本当にどうでもいい (笑) 。
 2020年6月には「九州食文化愛好会 会長」というキャッチフレーズになって、えらい人になられましたが (笑) 、昔のキャッチフレーズ「ミラクルさくらんぼ」だった頃から、私とさくらちゃんが話すのは、そういう「最近どう?」みたいな、気楽な話題です。


■「一人強く生きる!」

 基本的に、ばってん少女隊は「行ける現場は全部行く」という感じだったんですけど、それが一旦途切れちゃったのが、2017年の春です。
 3月に高校を中退したのと、実家を出て一人暮らしが始まって、色々と余裕がなくなったことが理由です。
 もともと、その前年の2016年、高校二年生の5月か6月くらいから、不登校の状態でした。
 高校は、ありがたいことに、ぼちぼち偏差値の高い学校に入れたんですけど、歴史のある学校で、古い風習や団体行動をすごく重んじる、厳しい校風の学校でした。
 そういう環境に、周りは順応していくのに、私はついていけなくて、勉強もついていけない。眠れない日が増え、どんどん体調を崩して、本格的に高校へ行けなくなりました。
 最初は「学校へ行きなさい」と言ってた両親も、一旦環境を変える方が良いとなって、最後は自分で決断して高校を中退しました。

 一人暮らしを始めたのは、父親から「お前は、もう学生じゃない。社会人だ。だから家を出て、一人で暮らしなさい」と言われたからです。母親は、そこまでしなくて良いんじゃない? って感じだったけど、父親は頑固な面があって「家には置けん」と。まぁでも、家賃だけは払ってくれたんですけど。。。
 そんな感じで、周りのみんなが高校三年生になる春、私は光熱費や食費など、生活費を自分で稼ぐ、一人暮らしの日々が始まりました。

 回転寿司店やコンビニでアルバイトをしながら生計を立てていた一人暮らし。
 部屋に自分しかいない寂しさはあったけど、食事や洗濯とか全部自分のペースでできるところは性に合ってたかな、と思います。
 ところが、知らない間に何度か空き巣に入られてて、例えばベランダのハンガーの数が減っていたりしました。最初は「気のせいかな?」と思ってたんですけど、最終的に部屋の中で犯人と鉢合わせてしまう事件が起きて、実家に戻ることになりました。
 あのときは本当に怖くて、1ヶ月くらい外に出ることもできなかったです。
 翌年、今度は体を壊してしまい、1ヶ月入院。それからも、仕事のストレスなどで病院には何度かお世話になってるんですけど。。。うーん、色々ありましたね。


■「お友達たくさんですごいね」

 2018年、入院した時期が、ばってん少女隊の結成3周年ライブ:Vターン (2018年 7.16@福岡国際会議場) と丸かぶりだったので、観に行くことはできなかったんですけど、入院中、ばってん少女隊の現場仲間の皆さんが心配してくださって、お見舞いに来てくれました。
 名前を出すと、1番最初にお見舞いに来てくれたのがあさすさん (※1) 。私がガリガリに痩せ細ってたから泣きそうになったと言って、本当に心配してくれました。
 それから「今月の隊員さん」に出たことのある人だと、いけださん (※2) もタイミングをみて、ちょくちょく私の顔を見に来てくれたり、みずきちゃん (※3) も。
 そして、Vターン当日、福岡国際会議場と私が入院していた病院が近かったこともあって、本当に数え切れないくらい、たくさんの隊員さんが私の病室に足を運んでくれました。
 ちょうどその頃って、ばってん少女隊のメンバーがそれぞれ2作品ずつ幻冬舎文庫のカバーを飾る「ばってん少女隊文庫」という企画をやってたので、その本を買ってきてくれたり、漫画を貸してくれたりとか、皆さんめっちゃ優しくて。
 看護師さんから「お友達たくさんですごいね」って言われました。

(※1◇今月の隊員さん◇ 第10回:あさすさん )
(※2◇今月の隊員さん◇ 第26回:いけださん )
(※3 ◇今月の隊員さん◇ 第52回:みずきさん )

 あと。。。前の章の最後に貼った「一人強く生きる!」とさくらちゃんに書いてもらったサインがあるんですけど、これは、私が頼んで書いてもらったんじゃなくて、隊員さんからプレゼントしてもらったものです。
 高校を中退して一人暮らしを始めたとき、色んな隊員さんが心配して話を聞いてくださったり、気にかけてご飯に連れて行ってくれたりと、もう本当に、本当にお世話になってて。
 私の誕生日が近かったこともあって、「一人強く生きる!」の他にも「お誕生日おめでとー!!」とか、特典会のサインの宛名部分を使って、さくらちゃんの文字で、私にメッセージを送ってくれました。
 今話しながら思い出して泣きそうなんですけど、隊員さんには本当に親切にしてもらってます。

 さくらちゃん本人とは、「高校を中退する」話や「入院する」とか、そういう話は直接したことはないです、覚えてる範囲では。
 私の暗い話をしても、楽しくないかなとか考えちゃって。
 ただ、「高卒認定試験に受かったよ」みたいなコメントを、公式ブログへ書き込んで、そこから次の特典会に行くまで2ヶ月くらい期間が空いたんですけど、さくらちゃんから真っ先に「合格おめでとうございます!」と言ってもらったことがあります。本当に良い子だなと思いました。

 さくらちゃんの魅力は、言葉にするのは難しいですけど、周りをよく見てるところ。それこそ、瀬田推しじゃない人のこともよく見てます。
 昔は控えめな子っていうか、あまりしゃべらない不思議ちゃんみたいな感じだったけど、今は「お前も瀬田推しにしてやろうか!」って勢いで、ライブ中レスをバシバシ乱れ打ちするくらい、全力でアイドルをやるようになりました。
 昔のさくらちゃんも好きだったけど、今のさくらちゃんも大好きです。「アイドルが天職」と、本人が言ってたけど、本当にその通りだと思います。

 昔のさくらちゃんの思い出は。。。たくさんあり過ぎるんですけど (笑) 、初めてZeppでのワンマンライブ (2016年 4.10@Zepp 福岡) で、各メンバーのソロステージがあって、さくらちゃんが「CHE.R.RY」(YUI) をカバーしたとき。
 あのときは、大勢のお客さんを前に、さくらちゃんがたった一人、ステージに立つシルエットを観ただけで泣けました。
 それから6年経って、二十歳の生誕ソロライブ (2022年 3.26@UNITEDLAB) でも、ライブ冒頭から私は泣いてたんですけど (笑) 、「さくらんぼ」(大塚愛) のカバーで出てきた「あたしさくらんぼ」という歌詞が、「ミラクルさくらんぼ」だった頃の思い出も含め、全部大切にしてるんだよっていうメッセージとして私には伝わってきて、アゲ曲なのに号泣でした。


■ばってん少女隊に入ってくれてありがとう

 昨日はさくらちゃん21歳の誕生日でしたけど、今後のさくらちゃんに期待することは。。。今のままで良いよって思います。私はずっとさくらちゃんのことが好きだから。
 あと、ここまで、りるみゆ (蒼井りるあ・柳美舞) の話をしてこなかったんですけど。。。
 そらちゃん (星野蒼良) の卒業ライブ (2021年 3.28@TSUTAYA O-EAST) の最後、「仮面をかぶった6人」が登場して「OiSa」を踊った後、スクリーンに「6人組のシルエット」と「新学期deshite」という、新しいグループを予感させる画像が映し出されて。
 あのとき、私は会場にいたんですけど、新しい子が2人入る。。。っていうか、その時点では全員仮面をかぶってたし、画像もシルエットだったから、どういう組み合わせになるかも分かってなかったんですけど。
 もう。。。あのときが1番涙が流れました。本当に声を出して泣いて。

 ありっさ (西垣有彩) がいなくなったときって、日本全国が緊急事態宣言中で、最後は配信 (2020年 4.29) だったから、いなくなった実感がなかったっていうか。
 その前年から休んでたきいなちゃん (春乃きいな) は帰ってきたし、なんというか。。。そのうち、ひょっこり戻ってきて「元の6人」の姿が観られるんじゃないか、みたいな感覚が、今振り返るとまだあったんですね。
 だけど、そらちゃんの卒業ライブの最後に「新しい6人」になるって分かった瞬間、あ。。。私の知ってるばってん少女隊って、もう終わったんだ。。。全然違うものになるんだと思って。
 そのときに初めて実感しました。ありっさがいなくなったことも、そらちゃんが卒業したことも。

 新体制になって、正直、最初はどうしても違和感があったんですけど。。。
 でも、6周年記念ライブ (2021年 7.3@福岡国際会議場) で、りるみゆ2人が、昔の曲っていうか、ばってん少女隊が時間をかけて育ててきた曲を、先輩4人の中に入っても、「4人+2人」じゃなくて、ちゃんと「6人」でライブできてる姿を観て。
 MC中は、まだちょっとおぼつかないところはあったけど、ダンスしてるときのりるみゆって、めっちゃ頼もしくて。2人とも中学生なのに、本当にたくさん、いっぱい練習したんだなって思うと、そこでまた涙が流れてきて。
 新しいばってん少女隊を受け入れ切れてなかった自分がいたんですけど、6周年記念ライブを観たときに、あぁもう2人は本当にばってん少女隊だし、2人が入ってくれたおかげで、ばってん少女隊を続けることができるんだ、入ってくれてありがとうって、やっと心から思えました。

 次の日の「FREEな波に乗って」のリリースイベント (2021年 7.4@道の駅むなかた) では、りるあちゃんとチェキを撮りました。
 そのとき、私、りるあちゃんの前に立っただけで、昨日のライブを思い出して泣いちゃって、りるあちゃんはめっちゃビックリしてたんですけど (笑) 。
「本当に頑張ってくれてありがとう」と「感動しました」ってことを伝えました。
 だから6周年記念ライブは、6周年なんだけど、新体制のばってん少女隊を完全に受け入れられた日って、私は思います。

 最後に、新規隊員さんにお伝えしたいことは。。。楽しいので、ぜひ現場へ来てくださいってことです。すごくシンプルです (笑) 。
 多くの人が青春時代を謳歌する高校や、大学へ通ってるとき、私には、ずっとばってん少女隊がいてくれて、そして一緒に応援してくれる隊員さんたちがいました。
 初現場から8年くらい。中身がいっぱいつまってて、推しとの関係性も良い意味で変わってないし、これからもずっとつながっていたい、大切な場所です。
 本当に私、ばってん少女隊の現場が大好きなんだなって思います。





【隊員さん募集】
 当ブログではお話を聞かせてくれる隊員の方 (18歳、高校卒業以上) を募集しています。
 特別なエピソードは必要ありません。「ありのまま」で大丈夫です。
 接触厨も楽曲派もOK。楽しみ方は人それぞれ。(でも周りの迷惑には気をつけてね)
 DDの方も“隊員の日”があるなら立派な隊員です。
 ご協力いただける方は
https://twitter.com/SuhaiGenba までDMでご連絡ください。


<「今月の隊員さん」について>
 この企画は、タワレコオンラインで連載されていた「アイドルのいる暮らし」へのリスペクトをこめたパクリ企画です。
 福岡県のローカルアイドル・ばってん少女隊のファン (通称:隊員) にはどんな人がいるのか?
 どんなきっかけで隊員になったか、普段はどんな生活をしているのか。
「風変わりな人」として伝えられがちなアイドルファンの姿を、もっと真っ当に伝えたくて、隊員の方にガチでインタビューしています。


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