論文:設計者と初心者ユーザ ーの操作時間比較によるユーザビリティ評価手法
今日はこちらです。
こちらの手法の元ですね。
ただの感想ですが、
>なぜこれほど重要な事柄が大多数の開発部門には受け入れられないのだろう
こんな文章がかかれていて、分野によって論文の書き方がずいぶん違うもんだなー、と思いました。
まとめると、
・ユーザビリティ評価の新しい手法を提案
・定量的である点、基礎データを必要としない点、専門家を必要としない点が優れている
・グラフィカルに表現し、説得がしやすい
ということみたいです。
>操作性の問題点は設計者とユーザーが持つ概念モデルの不一致により発生する
なるほど、イメージはわかります。モデル、と言っていますが、感覚の違いが問題だよね、だと思います。すごくわかります。
>操作性能から著しく滞留時間が増加した場合(一般ユーザーの操作時間の倍率が高い操作機会)については明らかに設計者とユーザーの概念モデルがかけ離れたものであり、ユーザーの操作能力を無視した操作性の設計ということができる
ここら辺の説明とかも、とても直感的でわかりやすいです。納得できる。メトリクスとしては時間しか使っていないのだけれど、有効そうな感じがすごい。
>1) ユーザーと設計者の実測データ 2) 倍率データの2つのデータがあり、それぞれがグラフとなってビジュアルに眺めることができる
単純だけれども、わかりやすくていいですね。
>将来は一般消費者が店頭で商品を購入する際に価格表や機能比較表以外に操作性の客観データを参考にしながら商品を選ぶことができるような時代がやがて訪れるに違いない
PCのスペックの一部として、使用性の定量データが購入者に提供される、という話ですね、おもしろい。今だと、頑張ってユーザビリティの専門会社がマークを与える、とかですかね。その考え自体はわかりますが、NEMの値を使ってユーザビリティの良さを表現することができるのでしょうか。倍率が低いとユーザビリティがよい?熟練者と非熟練者の操作時間が近ければ近いほど、熟練者と非熟練者のモデルが一致している、と言えるのでいいことのような気がします。でもあくまで相対値なので、よさの絶対値ではないですね。Verification/Validationでいうと、Verificationぽい。
前の記事にも書きましたが、やっぱりNEMはユーザビリティの限られた一側面を示すだけ、ぐらいに思っておくのがよさそうです。
手法自体は、とても素晴らしいと思いますので、使ってみようかな、と。
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