見出し画像

UIデザイナーは皆UXデザイナーになるべきなのか

私がWebデザイナーとして仕事を始めたのは25歳の頃で既に11年。

時代と共にプラットフォームなどが変わりWebデザイナーからUIデザイナー、そしてUI/UXデザイナーへと職種名が変わりました。

とはいえUXデザイナーという肩書が付いた今も業務上求められているのはUIデザインに関わる内容が多く、仕事の大半はUIのことを考えています。

そしてUIデザイナーはUXデザイナーを目指さなければならないような風潮がありますが、私自身はまだまだUIについて学びたい事だらけなので肩書に違和感を覚えています。

なお私が認識しているUIデザイナーとUXデザイナーが発揮しなければならないスキルは以下です。

UIデザイナーのスキル

(システム要件定義)・情報設計・プロトタイピング・デザイン仕様作成・デザイン作成・専門知識による評価・ユーザー評価の実施・(マネジメント)
✳︎カッコで囲っているのはできた方がベターな項目

UXデザイナーのスキル

調査・分析・現状の把握・ユーザー要求定義
これらにプラスしてUIデザイナーのスキル

UXデザイナーのスキルは大半がUIデザイナーと重複しているので、確かにUIデザイナーがステップアップする道しるべとして正しく見えます。

ただよくよく考えると新たに学ばなければならないスキルは本来リサーチと呼ばれる領域。現に日本ではまだ馴染みがないですが海外ではUXリサーチャーが行っていますよね。

私が違和感を覚えているのはまさにここで、本当にUIデザイナーがリサーチの領域を浅くではなく深く理解し専門家として目指す必要があるのでしょうか。

UIデザインはほぼ学問なので(この話題はまた後日)学んでも学んでもまだ学ぶ事はあります。(リサーチもきっとそうでしょう)

例えばグラフィッカー(ビジュアルデザイナー)とUIデザイナーが別の職種であるように1つの事を極めるのは非常に大変です。

私はUXなんて言葉が一般的ではなかった頃から仕事をしている為、既にUIデザイナーとしてのスキルはある程度得た後なのでまだマシです。

でもこれからデザイナーになろうとしている、もしくはなったばかりの人たちはやらなければいけない範囲が広すぎる為、何かしら目標を持って実践を積まなければ単なる広く浅くできる人になってしまいそうな気がします。

これまでの流れを考えれば数年後にはUXデザイナーなんて職種はなくなり、UXリサーチャーとUIデザイナーという職種に分業化されている可能性だってあります。

分業化された時にどちらも中途半端だとしたらそれほど悲しいことはないですよね。

例え分業化されなかったとしてもどちらかを深く理解して他を圧倒するレベルなのであれば、それは特化したスキルのある専門性の高い人材です。

まとめ

UIデザイナーはUXデザイナーを目指す必要はなく、リサーチの領域は必要になった時にUIデザイナーの学びのジャマにならない程度に学べば良いのではないかなと思います。

ですがこれはあくまで私の意見です。海外ではユーザビリティ評価に関する領域はデザイナーではなくユーザビリティ専門の人がいたりしますが日本では兼任の場合がほとんどですよね。

日本ではデザイナーがリサーチの領域も行って当たり前の時代が来てもおかしくはありません。

なおUXリサーチとUIデザインはそれぞれが孤立したものではなく密接に関係しているのでお互いの理解を深めることは必ずプラスになります。余力があればどんどん勉強した方が良いのは間違いありません。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?