音楽を聴くこと
なにか作業をするときや散歩の時などによく音楽をかけている。
最近はSpotifyを導入したので勝手に選んでくれた好きそうなプレイリストってやつをよく聴いている。このSpotify、とてもよくできたやつだと思う。好きなアーティストを答えるとさらにその人達に関連してそうなアーティストをいくつも候補に挙げてくれる。この感じ、似たようなことをした覚えがある。
高校1年生の時、移動教室の先のクラスにいる人で、えらく日本語ロックの好きな人がいた。自分の机に好きなバンドをたくさん書いていた。たまたまその人の席がその授業で僕が座る席だったので授業中どんなのが好きなのか気になって持ち主のロックコーナーをよく見てみた。字とバンドの傾向でこれは多分女子に違いないと思った。落書きの中でもBUMP OF CHICKENの扱いは大きかったし、いかにもその辺の女子が好きそうなのをたくさん書いてあった。僕もそれらは好きなので趣味合うなーと思ったので授業はそっちのけでBUMP OF CHICKENの最初のアルバムに描いてあるニコルという猫の絵を彼女のロックコーナーの下にそんなに邪魔にならないサイズで描いておいた。そんな感じでしばらく落書きを通して机の持ち主と文通みたいなことをしていた。
ある日ついに机の本来の持ち主鈴木さんと会う機会があったので初めてそのときに会って話をした。元気がよくて明るい人だった。ACIDMANのアルバムを貸してくれた。ACIDMANはこのときに衝撃を受けてすごく好きになった。なのでこのやりとりがなければ知らない音楽になっていただろう。このときやっぱりどんなの聴くの?という話題になった。「BUMPが今は1番好きだけど今日のMDはピロウズのやつ持ってきた。朝にアナザーモーニング聞きたいんだよね。」と答えるとピロウズは知らなかったみたいで他にたくさん僕の知らないバンドの名前がポンポン出てきた。アートスクールとかベースボールベアーとか言ってたと思う。
Spotifyもそんな感じでひとつアーティストを答えるとじゃこの辺も好きなんじゃない?っていくつか候補を出してくれる。ドンピシャのこともあればちょっとかするくらいかなー…ということもある。
この感じが高校の帰りにツタヤとかでレンタルCDを吟味して借りておくものを選ぶ作業と同じ気持ちでやれている。しかもあの頃よりも気持ち的にハードルが下がってるからやりやすい。
当時はこれ聴いてもあんまり合わなかったらもったいないし借りるのどうしようかなぁ…ととにかく迷っていた。そういう迷っていた人たちに対して今躊躇なく飛び込んでいける。あの時できなかったことが今驚くほど簡単に飛び越えられていて嬉しい。ちゃんと聴くよ!
ところが出てきた中にたしかに知ってるし聴くとテンションあがっちゃう、でもマイリストにこの人たちを入れるのはちょっとまだなんかイヤだってどうしても大人になれない人たちもいる。まだそれを好きって表明するのに勇気がたくさん必要なんだ。
いつかL'Arc〜en〜CielとGLAYを素直に聞ける日が来るといいな。まだ自分はこれを好きっていうのが恥ずかしい。誰にだってそういう感情はある。乗り越えてきた人がいるのも知っている。
全部平気になった時人間はどうなるんだろうな。
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